あらすじ
晴れて御用人の本採用となった良彦。しかしやっぱり交通費はゼロ。それでも今回は九州遠征までさせられて、あの夫婦神の板挟みに……!? 有名すぎる日本の英雄、強烈なお供を連れた七福神の一柱。彼らの御用のために、良彦は穂乃香の助けを借りながら走り回る。果たして二人の仲の進展は……? それ加えて、あの超現実主義神職に神様が恋わずらいってどういうこと!? もはやただの食いしん坊キャラになりつつある狐神・黄金と、そろそろ将来が不安な貧乏フリーター良彦が奔走する、大人気シリーズ第5弾!
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面白かったです
いつもの神様の御用人です。コノハナサクヤヒメとニニギノミコトの話とか恋の話が多めで楽しかったです。ラストの引きが少し気になりますが。
コノハナサクヤヒメの描写が素敵でファンとしては嬉しい限り。ビリケンさんの登場には笑いました。
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最後のエビス様のお話好きすぎる。 神と人の関係として、最後の独白とか、現代まで残る信仰と想いとか泣く。奉納されたものを全て記録しているのとか、人間大好きなんだなぁって。 序盤は善性と勢いで神々の心に訴えかけてきた良彦が、話が進むにつれて神の事を調べて相手の心を想い、積極的に意図的に神々の心を救おうとするようになるの良いよね。今回に至ってはプロのカウンセラーってレベル。 お華さん再登場嬉しい。
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今回は有名所の神様が多かった。名前は聞いたことがあっても、神社の場所や祀られる背景などは知らなかったから勉強になったし面白かった。邇邇芸命奥さんにしたこと最低ね笑 コラムも面白くてビリケンさんの由来がアメリカだったって知らなかったな。もし街を歩いていたら遭遇したいな。
5巻。
この巻は、出てくる神様が有名ドコロばかりで豪華でした。そして、今回も主人公・良彦の言葉にジーンとするシーンが各話にあって、やっぱりこのシリーズも良彦も好きだなぁと再認識しました。さて、前巻は初の長編でしたが今巻は通常仕様に戻り、こんな感じでたまに長編を挟みながらゆるゆるシリーズが続いていくのかなぁ、と呑気に読了…となるかと思いきや、意味深な"予兆"の章が2㌻本編と後書きの間に挟まっていました☆6巻は急展開なのかしらん??^^
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シリーズ第5作目。今回、良彦は晴れて本採用となりましたが、相変わらず神様の悩みは尽きません。
次々に出てくる神様のキャラと良彦と黄金のやり取りがとても楽しい。オススメ!
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前作で,晴れて御用人代理から正式な御用人となった萩原良彦(はぎわらよしひこ)。25歳フリーター。せっかく「本採用」になったけれども,交通費は自腹,待遇は変わらず。
方位神である,もふもふの狐神,黄金(こがね)。良彦のお目付け役となっている。神様なのに甘いものには目がない。
この巻では,邇邇芸命(ににぎのみこと),倭健命(やまとたけるのみこと),大主界隈の大地主神(おおとこぬしのかみ),蛭児大神(ひるこのおおかみ)の御用を承った。
また,大主神社の娘で神様が見える天眼の能力を持つ吉田穂乃香,大主神社の権禰宜で,良彦の幼馴染である藤波孝太郎も登場。
今回は短編連作でしたがそれぞれの話で,神様と人の子との関わりが描かれています。
孝太郎が好き過ぎる大地主神など,神様からの圧もキャラも強い。(でも孝太郎には見えてない)
で,くろのくろさんの表紙絵は相変わらずめちゃめちゃ綺麗。紅葉が美しい。
神様の御用人5
以前奈良の国立博物館に走る大黒様の像が展示してあり、そのお顔がとても楽しそうで子供のように走る姿でした。恵比寿様と共に祀られる大黒様も是非登場させていただきたい。なぜ二柱がセットになったかなどしりたいです。エビス様と松葉が今でも仲良く大阪の街を見守っていてくださると思うと私もまた大阪に行ってお詣りしてみと思います。今回め素敵なお話をありがとうございました
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?天孫の鏡
?英雄、鳥を好む
?大地主神の恋わずらい?
?えべっさんの草鞋
本採用になった良彦は、ただの御用聞きではないところが興味深い。
私は?が一番好きだったかな。
Posted by ブクログ
シリーズ5作目で、本採用(?)になった御用人だが、待遇は全く変わらず。このシリーズ、ベースは京都なんだが、今回は鹿児島や宮崎にも足を伸ばしてるし、結構いろんなところを舞台にして、京都色一色でないのがいい。まあ、地元民としては、もう少し、洛外も回って欲しいのではありますが。
Posted by ブクログ
感想
良彦は今日も御用聞き、神様の人生ならぬ神生を必死に考え、神様自体が忘れていた大切なことに気づかせる。他人ならぬ他神のことを一生懸命考えるのは素敵なことだと思う。
良彦はフリーターの身だが、もう少し幸あれ!
あらすじ
最初は鹿児島に行って、もつれた夫婦関係の修復、鳥になりたい倭建命、友人の藤波にいつも地鎮祭をやってもらいたい大地主神、急に歩けるようになって失踪しや蛭児大神ことえべっさんを探す旅。
あ
今回のは最後のエピソードのエビス様の話がすごく切なくて素敵でした。
面白くて読みやすいのですが、なんというか、漫画を読んでいる気分になるのはなんだろう…。
Posted by ブクログ
シリーズ5作目。今回も良彦、黄金、神様たちとのやりとりを楽しませてもらいました。
御用人代理から、正式に御用人本採用になった良彦。でも交通費があるわけでも、給料があるわけでもなく、待遇は変わらず。
25才フリーターで、今後大丈夫か??(笑)
あいかわらず、神様の悩みは尽きず。
良彦と穂乃香の距離が少しずつ近づいていて、ほほえましい…。
Posted by ブクログ
「神様の御用人」が私に響く理由を考えると、熱心ではないけれど3年前ぐらいから参拝の際に御朱印をいただくようになったのと、日本の神様に興味があったこと、知っている地名がよく出てくること、聖地巡礼がしたくなること。主要人物の配置とキャラ付けは、正直言うとよくある設定だけれどもそれでも面白いのは個々が魅力だから。良彦に好感が持てるから。モフモフがモフモフだから。それがとても大きいと思う。次はどの神様が出てくるのだろう、と楽しみになって次巻に手を伸ばします。
Posted by ブクログ
なんだかんだ振り回されても御用人の仕事を放り出さない良彦えらいなあ。
邇邇芸命夫婦の仲直り、ヤマトタケルの父親への思慕と子や人の子への思いへの昇華、良彦祖父から父へ受け継がれた思い、孝太郎に惚れた神様の恋煩い、エビスさまへのキスケの献身的な思いに涙、その思いが時を超えてエビス様を歩かせた。
将来の事を考え出した良彦、御用人の仕事も大事だけど、現実も考えないと。孝太郎に指摘されて穂乃香を意識しだしたのか、良彦。穂乃香の可愛らしい好意、これからも楽しみ。
Posted by ブクログ
今回の神様はビッグネーム揃いでした。
穂乃香の出番が多くて楽しかったのと、孝太郎や遥人が出てきて客観的に穂乃香と良彦の関係が見えるシーンもあり。良彦がいつまでもたっても、バイトで御用人仕事も緩くこなしていってるのが、このシリーズらしい内容でした。
Posted by ブクログ
正式御用人になって、九州への遠征です
ちょうど昨年、私自身も鹿児島、宮崎へ出張があり、ついでに、西都、新田神社へ行ったのでなんだか感慨深い
えべっさん詣りをした時に、西宮系のえべっさんと今宮系のえべっさんがあるのは知ってました
なので、作者様の巻末の通天閣まで行ったのに今宮スルーの話にクスッ
Posted by ブクログ
神様を人間臭い悩みを持つ存在としてエピソードを付与する構成がすっかり安定し、登場人物の心構えや関係性も進化してますます面白くなってきた。
ですが、それよりも特別な時だけ勝手な願い事をするのではなく常日頃から神様の存在を心の片隅にでもいいから、ほんの少しでも意識して暮らしましょうというメッセージに共感する。
Posted by ブクログ
御用人シリーズ第五弾。邇邇芸命(ににぎのみこと)は鏡の玩具の神面に話しかけるばかりで木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)は淋しかったんですね。女心のわかる穂乃花は大活躍でした。それにしても姉の石長比売(いわながひめ)もついてきて醜いから追い返したことによって寿命が決まったということだったんですね。有名な倭建命(やまとたけるのみこと)がユーモラスな姿ででてきてどうなることやらとおもったら未来に目をむけることによって御用をすませることができた。大地主神(おおとこぬしのかみ)で地鎮祭の意味がわかった。えべっさん、蛭児大神(ひるこのおおかみ)が草履をはいてここでないどこかを探す様子に目が離せなかった。白馬の松葉もかわいい。
Posted by ブクログ
御用人代理人から本採用になったものの、あまり代わり映えしないなぁ…と思いきや、何ですか?最後の
「今までとは比にならぬほどの、神の深遠たる苦悶と嘆きを背負うこととなるぞ」という終わり方。
う〜ん、次巻が気になる…
ここまで引っ張って来たのだから見せてください。深遠な神の世界を!
Posted by ブクログ
神職でありながら超現実主義の親友?が巻き込まれて、ヒロインと三人でデート?
いや、実際には神様もいたからダブルデートか。
気持ちで姿が変わる変身シーンは、神様ならでは醍醐味で良かった。
掃除を神様と関連付ける宗教観は、
清潔であることが健康を維持するための知恵の結果としても、
何か心を打つものがある。
あちらこちらの神様の悩みを解決して回るのは良いけど、
そろそろ主人公の境遇に変化があっても良い?
Posted by ブクログ
代理から本採用の御用人になった良彦(^-^)しかし、いくら名誉職と言っても交通費と宿泊代は出して欲しいなぁ(^^;)今回も笑いあり、涙ホロリありの良い話だった(^^)♪
Posted by ブクログ
御用人シリーズ第5弾
今回も親しみの持てる様々な神々の登場に楽しませてもらった。
御用人は代理から本採用となっただけあって御用捌きも板についてきたなーって思う。
狐神はグルメ神になりつつあるのも面白い。
神々や御用人の恋話も良かった。
Posted by ブクログ
今回は泣けるというよりかはニヤッとしてしまうような感じのお話が多かったです。
地元の名前や知ってる土地が出てきて少しテンションが上がりました。
相変わらず、神様の解説は勉強になります。
Posted by ブクログ
4巻の和歌山編の為に読みはじめたシリーズ。今回は九州、が、モフモフ度がいまいち低めでちょっと不完全燃焼気味やねぇ。本筋的にどってないので、モフモフでなんとかしてほしいんだが(笑)。
Posted by ブクログ
〔Ⅰ〕御用人(オレ)が納得するかしないかだ(p.51)/見えないからこそ、大切にしないといけないんじゃないかな(p.207)/オレは忘れないから(p.210)
〔Ⅱ〕サクヤビメ穂乃香に願う御用止めニニギノミコト神面直し/頭だけヤマトタケルで胴は鳥未曾有の進化してるらしいが/土地神が恋をしたのは孝太郎水族館でダブルデートす/草鞋履き行方不明のえべっさん神馬松葉が探してますよ(留守神なんで一度出雲に行ってみたかったのかと思った…)/最後に素戔嗚尊登場?
〔Ⅲ〕最近読んだ西條奈加さんの『猫の傀儡』に傀儡の条件四ヶ条というものあったけど御用人も似てる。(1)暇なこと(それで困らない財力)(2)察しと勘がいい(3)好奇心が強い(他者の困りごとを見過ごせない)(4)猫好き(モフモフ好き)。「1」は良彦にとって苦労の種やけど…
■御用人についての簡単な単語集
【天棚機姫神/あめたなばたつひめのかみ】高天原で神衣(かんみそ)を作っていたが最近は人間世界で洋服を作っているが売れなくて悩んでいる。小学三年生くらいの女の子の姿だがときおりの、怨念がこもったような低音ボイスが怖い。自分の作りたいものを作るタイプで、相手に似合うとかあまり考えていないところに問題があるような気がする?
【天道根命/あめのみちねのみこと】和歌山で神鏡を護る神。天津神。クソ真面目なタイプ。人の姿のときは北島と名乗る。
【伊斯許理度売命/いしこりどめのみこと】邇邇芸命の持っている神面を作った女神。
【遠藤獅兜/えんどう・れおと】良彦のバイト先の新人バイト。まじめなタイプではないがひどいタイプでもない。じつは妻帯者で生まれたばかりの子どももいる。大阪出身で子どもの頃古墳群で遊んだりしていた。
【稲の精】大山積神(おおやまつみのかみ)の配下。愛媛にいる。年中行事の相撲でたまには負けてみたい。
【大神】良彦に御用人を押しつけいろいろ御用を命じている張本人。
【大國主命】出雲在住。国造りの頃の少彦名神の相棒。須勢理毘売命の夫なので須佐之男命の義理の息子。浮気性。
【大宜都比売神/おおげつひめのかみ】食物の神。身体中の穴から食べ物を取り出し高天原に捧げたら不浄やと怒った須佐之男に斬り殺されバラバラにされた。その後羽山戸神(はやまとのかみ)と結婚した。
【大地主神/おおとこぬしのかみ】民間信仰的な神。縄張りごとに大勢いる。日本の土地を守っている。
【大年神/おおとしのかみ】四柱目の神様。歳徳神(としとくじん)とも言う。新年に福をもたらす年神。知らないうちに御用をかなえてしまっていた。須勢理毘売命の腹違いの兄。ということは須佐之男命の息子か。
【大主神社】孝太郎が働いている神社。起源は平安時代。祀られる神は春日大社から勧請された。
【大野達也】和歌山県の野球強豪高校の選手だった。たぶんモデルは赤いアンダーシャツのあそこかと。当時練習試合などで対戦していたので良彦とは知り合い。プロ入りを目指していたしその可能性もある実力だったようだが今は商工会議所勤務。実家は神社で名草戸畔(なぐさとべ)の頭が葬られたという伝承がある。古代のことばかり研究して自分や姉を見ようとしない父親に対して強い反感がある。《神様って名のつく、目に見えないくせに崇められてるものが嫌いだ。》第四巻p.94
【大野奈々美】達也の姉。父の後を継ぎ神社を護ろうとしていた。が、達也とともに交通事故に遭い植物状態になっている。天道根命が知り合った「なな姉ちゃん」と同一人物だと思われる。
【大野の父】名草戸畔研究の第一人者。
【大御霊龍王/おおみたまりゅうおう】三柱目の神様。瀬田の唐橋の下に住まう龍神。「瀬田の橋姫」と呼ぶほうが人には馴染み深い。ある人物は「お華」と呼んだ。
【大山積神/おおやまつみのかみ】伊予の大三島にある大山祇神社、日本総鎮守の異名を持つ社の神。海の民の信仰を受けた戦神。イザナギ・イザナミから生まれた。木花之佐久夜姫毘売の父。
【岡田友弘】良彦んちの斜向かいの家の子。小学生。なぜか良彦をつけてきた。
【お杏/おきょう】一言主の眷属。銀杏の御神木が本体の精霊。
【お供え】《神は見目形よりも、それに込められた想いを汲むものだ》《お前が、それに込めた想いをな》第一巻p.268-269。
【お華/おはな】→大御霊龍王(おおみたまりゅうおう)
【幽冥主宰大神/かくりごとしろしめすおおかみ】大國主はたくさんの別称を持つがこれもそのひとつ。よくわからないけど死後の世界の主とかいう意味だろう?
【語り部】各巻の最初と最後に出てきて、良彦の後の御用人(まだ少年)に良彦のことを語り聞かせているようだ。良彦との関わりは不明。身体に鱗があるらしいので、龍神か蛇神か魚の神かそんな感じ? 少年の方も良彦との関わりは不明。息子という可能性もある?
【神様】人間とは持ちつ持たれつの関係だったが、現代では願い事を唱えるだけで信仰心も薄れ神祭りもなく、全体に力が弱まっている。《現代において、八百萬のすべての神が万能だと思うな》第一巻p.42。《神がいなくなるということは、その土地の太陽や水を隠されることと同じことよ》第一巻p.155。《人の子からみれば、神とは理不尽な存在であるものだ。》第一巻p.173。黄金《ほとんどの神々が、人の子を「人間」という括りで見ており、個人として認識することが稀だからだ。わしとてお前が御用人でなければ、舞い散る木の葉の一枚としか見ておらんかっただろう。》第一巻p.173。
【願掛け】《事情はどうあれ、困った時だけ神に頼るのは、褒められたことではない。》第一巻p.54。この作品の神様たちは人間とそう違いはない存在として描かれているが、ぼくらの世界にもし神様がいたとしても願いを聞いてくれることはなさそうに思える。ある人の願いは他の誰かにとって呪いになることもあるだろうから(たとえば入試合格)全ての人の願いを聞くと矛盾が発生する。なにより、神にとって人間は取るに足らない存在だろうから個としては認識しておらず塊(あるいは数字)としての認識だろうと思われる。また、神と人間は存在としてのありようが違いすぎるので神の理は人間の理とは大きく異なるだろうから良し悪しの基準もまったく違い、願いとそれを叶えた結果は合致しなさそうだ。
【感謝の歌】なんでも食事するときには一杯一拍手して和歌を詠むものだったらしい。それは「たなつもの 百の木草も天照す 日の大神の めぐみえてこそ」というものだとか。
【窮鬼】→貧乏神
【国造/くにのみやっこ】領主みたいなもん。
【孝太郎】藤波孝太郎。良彦の高校からの友人。実家は神社。今は近所の大主神社で修行中。権禰宜になったところ。超現実主義者。貧乏神にも恐れられる清濁併せ呑む毅然とした男。
【黄金/こがね】方位神(ほういがみ/ほういじん)。最初に出会った神様。大主神社末社にも祀られている。狐の姿をしており「黄金/こがね」と呼ばれていると名乗った。触りたくなるモフモフ。甘いものに目がない。方角を司るので目的地やそこへの行程が手に取るようにわかる《いわば、高性能狐型ナビだ。》p.87。「狐型モフペディア」でもある。とても古い神様らしいが良彦は威厳を感じていない。その願いは《日本中の人間が再び神祭りに目覚め、神に畏怖と敬いを持つように取り計らう》p.154第一巻。というもの。個人の力では無理そうなのに叶うまで離れないというので一生のつきあいになる? 強いて言えば良彦が神社ライターにでもなって影響力を持っていくしかなさそうだが? このままではお役目を果たすのも遠からず無理が出てくるやろうし。《方位神とは、理屈でできているようなものだ。》第一巻p.200。
【古事記】天皇家の歴史などを、国内向けに書いたもの。
【木花之佐久夜姫毘売/このはなのさくやびめ】邇邇芸命の妻。超絶美女。宮崎にいた穂乃香の前に姿を現した。富士山の神でもあるのである意味日本を象徴する女神。
【神職】《神に仕える彼らを通して、人々は神を視るのだろう。》第一巻p.251
【少彦名神/すくなびこなのかみ】有名どころ。第二巻最初の神様。見た目は身長十センチくらいの老人で白いポンチョのような服を身につけている。一寸法師のモデルとも言われている。大きな社殿に祀られているが、それでも地からは衰え老人の姿となった。大國主命とは国造りの頃の相棒。そのとき入った温泉の心地よさをもう一度味わいたい。
【神武天皇】神倭伊波礼毘古命(かむやまといわれびのみこと)などとも呼ばれる。
【須勢理毘売命/すせりびめのみこと】大國主命の妻。須佐之男命の娘。夫の浮気に悩まされている。大年神の腹違いの妹。激しい気性は父親譲り。
【清掃】良彦の父《昔な、親父が言ってたんだ》《掃除ってのは、神業だって》《穢れを祓い清める、尊い仕事だってな》第五巻p.111
【高岡遥斗/たかおか・はると】男子高校生。穂乃香と同じ学校で隣のクラス。御用人のことを知っていた。名前からして高龗神とかかわりのある家(八家)の子かもしれない? 高龗神の役に立ちたくて仕方がない。レギュラーになる? 祖母は斗央子(とおこ)。愛車はズーマーX、二人乗りできたっけ?
【高龗神/たかおかみのかみ】貴船にいる。黄金は「水龍」と呼んだ。「貴船明神」と呼ばれることもある。水神の大元締め。
【田道間守命/たじまもりのみこと】菓子の神。大主神社の境内に祀られている。元は人間だったらしい。
【達也】→大野達也
【童子】高龗神と一緒に降ってきた。おしゃべりでいたずらもので神も困ったことがある。石で作られた柄杓を授かり森を守ることを約束した。人の娘と結婚し有限の寿命となったがその子孫は明治期まで代々高龗神に仕えてきた。
【敏益/とします】良彦の祖父。一年前に亡くなった。口数が少ない優しい人だった。神社に参るのが日課だった。父《勉強しろって言うより、挨拶や、箸の上げ下げ、靴をそろえること……。そういう生活の中の些細なことを、子どもには注意する人だったかな。》第五巻p.134。《子どもの好奇心は止めない人だったんだよ。》第五巻p.135
【泣沢女神/なきさわめのかみ】穂乃香は「沢女/さわめ」と呼ぶ。天香久山麓の神社の井戸の中にいた。小学二年生くらいの見た目。《泣くのが仕事のようなものなのだ》。日本に住む人間の悲しみの半分を肩代わりして泣いてくれる。彼女のおかげで泣いたら気分が晴れる。水神でもある。
【名草戸畔/なぐさとべ】神武東征で敗れて殺された。大野の父は異なった説を唱えている。名前からすると女性のようだ。
【邇邇芸命/ににぎのみこと】天孫降臨。大物。大國主と双璧をなすロクデナシ男として勇名をはせる。
【日本書紀】国の歴史を同時に中国に向けて知らしめるために書かれたもの。
【宣之言書/のりとごとのしょ】別名「御用帳」。一年前亡くなった祖父、敏益のものだったという冊子で、謎の老人から渡された。神々の名が書かれている。これを手にした人間は浮き出る神名の社を訪ね、その神様の御用を聞かねばならない。敏益は信仰心の篤さを認められ、そういう家の人間ではないのに抜擢された。作ったのは「遥か高位の大神」なんだとか。神様の御用人としてのパスポートみたいなもんかな。
【萩原良彦/はぎわら・よしひこ】→良彦
【晴南/はるな】黄金《鬼神のような妹だな》第一巻p.187。第五巻でようやく名前がわかる。
【一言主】なんでも一言ですませてしまう神様。最近引きこもっているらしい。良彦が会ってみると予想外のタイプだった。
【蛭児大神/ひるこのおおかみ】いわゆる恵比寿様。
【貧乏神】窮鬼。《衣食住が足りた生活を送れることが、決して当たり前ではないということを忘れないための存在なのだ。》第二巻p.85。寒いので寝泊まりできる家を探してほしい。羽振りの良い者が転落する落差を味わい、稼ごうとする気力を吸う。が、ここで登場する貧乏神は、一旦どん底まで落ち込んだ者が這い上がろうとする姿が好きで、それを見届けてから離れる。繊細で涙もろいところがある。
【藤波孝太郎】→孝太郎
【方位神/ほういじん/ほういがみ】→黄金(こがね)
【松葉】蛭児大神の眷属。白馬。
【疫病神】お婆さんの姿。貧乏神も恐れた。直接祀られることは少ないが、例えば祇園祭は疫病神を慰めるためのものだったりして、けっこう信仰はされている。
【倭建命/やまとたけるのみこと】人面鳥の姿で登場。鳥になりたい。未曾有の進化中らしい。叔母の倭比売命は伊勢の斎宮。草薙剣を渡してくれた。
【洋治】大野達也の知り合いの神職。三十代半ばくらい。
【吉田穂乃香/よしだ・ほのか】視える人「天眼/てんげん」。超絶美少女。高校生。あまり笑わないクールビューティー。孝太郎が勤める大主神社の宮司の娘。
【良彦】主人公。二十四歳。神様の御用人にされてしまった。やる気も知識もあまりなかったが、結局のところとても誠実な人。ずっと野球をしており高校のとき一度だけ一番サードで甲子園に出場し一回戦で敗退。野球の才能で会社に入ったがケガをしたのと経営不振で野球部が廃部になったのとで退職。今はアルバイトの日々。
【良彦の妹】→晴南(はるな)
【良彦の祖父】→敏益(とします)
【良彦の父】自己主張しないタイプ。
【良彦の母】活発なタイプ。
Posted by ブクログ
大地主神はどうやって落とすのかなぁと思ってたら、案外簡単なラスト。まぁそれはそれで良かった。いつの時代もカッコいい男の人はいるからね。
黄金様が可愛すぎる!家にいて欲しい!私ならもっといっぱい美味しいものあげれるよー(笑
穂乃果の恋心もだんだんと実ってきて、こちらもまた可愛い。
Posted by ブクログ
晴れて代理が取れて正式な代理人となった良彦。
神話に書かれた神様たちの話を軸に、時代の波に逆らえず、力が削がれていく神様たちの悩みが上手い。
御用をする上での出会う人たちとの些細な出来事が上手に御用に繋がっていく。
次はどんな神様が出てくるのか楽しみなシリーズ。
黄金は自身の社にいなくてもいいんだろうか?
黄金のダイエットの道は厳しそう。
マンゴーパフェやたこ焼きが食べたくなった。
Posted by ブクログ
代理から本採用になった主人公だが、やっている事は
最初から何も変わりなく…。
ぽろぽろと昔を忘れている神様が多くなっている、今回。
全員きれいさっぱり…でしたが、どうにかこうにか。
いやもう1話目からダメ男が爆走してました。
妹を娶るつもりが姉までついてきた、という男神の
驚きは分かりますが、その後はダメです。
うっかり口にした事は、もう取り返しがつきません。
謝っても確かに過去は変えられませんが
関係は修復したりできます。
何が駄目だったのか、どうしたらいいのか、は
話し合わねばさっぱり分からない事。
そこを怠ってはダメです。
2話目は、あの有名な…でしたが、これはもう
時代を考えたら仕方がない感情かな? と。
どれほどアピールしても、恐怖心は抜けませんし。
もっと大好きアピールをすべきだったのか…。
それはまったく分かりませんけど。
こればっかりは気持ちの持ち様?
心が狭い、と言われればそれまでですが。
恋多き女、とはいいますが…な落ちの3話目。
完全にアイドルにきゃ~きゃ~言ってる状態で…。
まぁ本人が楽しい程度に終わっていれば
大丈夫、ではあると思います。
神様って、人の都合を考えてない、なのか
単なる女のわがままなのか、な話でした。
4話目は、何だか悲しい感じでした。
別れは悲しいものながら、楽しかった日々が
きれいに残っているものです。
思い出を探す神様と、神様を探すこちら側。
相変わらず、狐さんは食べ物を食べてましたが
お金を持ってないという事は…どこから失敬?
そういえば、狐さんのダイエットはどうなったのか。
遠目から見たら柴犬という事は
まだまだ時間がかかるのでしょう。
Posted by ブクログ
御用人、西へ東へ大忙し。
正式な御用人になっても、良彦と黄金の関係は相変わらず。今回は遠出で、九州まで出かけています。もちろん地元・京都でも、ちょっと足を延ばして兵庫や大阪、奈良でも、神様のお願いに隠された気持ちを解きほぐす良彦。だんだんその姿もしっかりしてきたかもしれない。
「天孫の鏡」とうとう来ました、邇邇芸命(ニニギノミコト)と木花之佐久夜毘売(コノハナノサクヤビメ)! 今回はお姉さんは出てきませんでしたが。神様も夫婦関係には手を焼くんですね。どこかの大国主神とは違うパターンだったけど。なんとも人間っぽい神様でした。そして穂乃香ちゃんとデート(?)しているなんて、良彦はいつの間にそんなレベルをあげたのか。
「英雄、鳥を好む」そして次は倭建命です。超有名どころ! なのに映像がテラシュール。まさかの人面鳥とは。なんだかなあ、と思うやりとりで、いやいや本人が納得したならいいけど、親子とは。
「大地主神の恋わずらい?」さて、地元に戻って。とうとう孝太郎に御用人のことを打ち明けるのかと思いきや。大地主神かわいいです。本当に惚れっぽいだけかもしれないけど。そして出ました、京都水族館。京都のデートスポットといえば、なのかな。
「えべっさんの草鞋」へえ、蛭児大神の流れがあるのか。事代主神の方がもっと知らなかったけど。というか、エビス神として祀られている神様、色々ありすぎでは。つい最近までビリケンさんをえべっさんだと思っていた私が言うのもなんだけど。閑話休題。まさかの出町商店街が登場してびっくりしております。