あらすじ
初めての分かり合える仲間、宇田守と出会った新一。宇田もまた、不完全な寄生によって寄生生物と共存する人間だった。宇田の協力を得て母の敵との決戦に臨む新一とミギー。しかしミギーは最大の弱点である4時間の睡眠に入ってしまう!母の身体を使い、母そのものの姿で情け容赦ない攻撃を仕掛ける寄生生物を相手に、新一&ミギーは戦えるのか!!「一秒でも早く…てめえを殺す!」
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『寄生獣』は、岩明均によるSF漫画。高校生・新一と、右手に寄生した生物「ミギー」の奇妙な共生を描く。人間とパラサイト、異なる種族の視点から「生命」や「正義」を問いかける、深く、時に残酷な物語。
新一の変化
同じパラサイトを飼う仲間、宇田
彼に事情を説明し、協力することになる
一方、新一の身体に変化が…
3メートル級の壁を軽々しく越えるなど
人間離れした身体能力を身に付けていた
それもミギーが心臓の修復の為にミギー本体の30%が
新一の全身に混じってしまったからだ…
宇田の協力もあって、遂に母親のバラサイトに出会う
しかし、ミギーが昏睡状態に陥り
武器化した右手のみで新一が戦う羽目に
しかし、予想外に変化は大きく
敵の攻撃を見切り、それに対応する身体能力を持っていた
最後は宇田が止めを刺し、事なきを得るが
新一から涙は流れなかった
日常に戻るも村野の前で死んだ子犬を
犬の形をした肉塊と呼び、ゴミ箱に捨てるなどの奇行
誰もが見てわかるように顔つきが変わる
勘の鋭い少女、加奈も明らかに察知するように
そして旧名、田宮良子(以下田宮)が監視役として
島田秀雄を新一の学校に送り込む
彼は下手な争い、食事を拒み
人間との共生を謳うが心の内はわからず
ミギーも警戒している
街中では漸くパラサイトの存在が噂されるようになる
その事を危惧する田宮と話し合う謎の男
どうやらパラサイトは組織化しているようにも見える
果たして人類と寄生生物との戦争は如何に
シンイチに変化が…
人間らしくなくなっていくシンイチ…いい意味でゾっとさせてくれました。
サブキャラクターたちも個性的で魅力的です。ヒロイン?の三人はどれも違うタイプでシンイチに関わっていくため、それぞれの関係性を見るだけでも面白いです。
母親との決着も非常に悲しく、それでいてこの作品の世界観がキッチリと伝わる非常に重厚なエピソードだと思いました。
残酷表現はあるが、面白い
それぞれの思惑があってとっても楽しい。
主人公がだんだんと人間味がなくなって行くのがリアルに感じる。
とてもかわいそうな境遇になるけど、今後どうなってくか楽しみ!
ミギーとの相棒感も好き
悲しいはずだけど泣けない、死に対してのものの見方が変わったなど、新一の心の変化がどんどん大きくなっている。
子犬の話なんかは、自然界を生きる生物にとっては当たり前かもしれない事だけれど、
今まで新一を形作っていたものがガラリとかわってしまったようで怖い。
グロ注意
かなりグロテスクな描写も多いので、苦手な人は注意です。
とくに抵抗がない方は是非読んでみて欲しいんで欲しいですね。
とても面白いです。
"人間"から離れていく
不完全な寄生によって寄生生物と共存する宇田。初めて分かり合える仲間と出会った新一。宇田の協力を得て、母の敵と戦う新一とミギー。
しかしミギーは最大の弱点である4時間の睡眠に入って大ピンチ!母の身体を使って情け容赦ない攻撃を仕掛ける寄生生物。新一の心身共に、どんどん人から寄生生物寄りになっているのが気になります。
父親や恋人・友達にも誰にも言えない秘密ばかりが増え、高校生なのに背負うものが重すぎて悲しい。そんな状況でも待ったなしで敵が登場。
Posted by ブクログ
パラサイトに脳を奪われていない「仲間」が登場するところも、『寄生獣』を新時代の『デビルマン』と思った部分である。
新一は右手から侵入され、腕を紐で必死に縛って脳への寄生を食い止めたが、下顎に寄生された宇田の場合、どうしてそうなったのかの説明がなるほどよく考えられている。
『デビルマン』のように仲間を集めてデビルマン軍団を結成して、というように話は進まないのだけれども。
そして敵が母親、というか、寄生されてしまった母親という残酷なストーリー展開は、新一とミギーの心のすれ違いを際立たせる。母親の姿をしたパラサイトを攻撃できず、致命傷を負う新一。新一が死ねば自身も死んでしまうミギーはその時点で生きのびる可能性を淡々と模索していく。ミギーが新一の損傷した臓器の再生を試み、一命を取り留める、しかしミギーの30%くらいが新一に混じってしまい、新一は望まずして超人的な力を手に入れ、さらに強力化していくパラサイトに対抗可能となっていくわけだ。同時に「混じってしまった」自分が人間的心を失ってしまったのではないかと悩むのは、悩めるヒーローの系譜。もちろん、ミギーはそのことでは特に悩まないが、この救命劇でミギーにも副作用が生ずる。1日時4時間くらい眠ってしまうのだ。かくて新一とミギーはますますお互いを補い合わねばならなくなる。
母親の姿をした異生物を倒し、真実は告げられぬながらも父親とともに母の死を悼むといった情緒的な場面は、この作品以前は人情ものを描いていた作者の筆力が遺憾なく示されているのだが、センチに流れるだけにならないのは、起こりうる出来事を論理的に演繹していくストーリー展開、あるいは冷徹な論理で動くパラサイトたちとの対照が生きているからだ。
Posted by ブクログ
この世の生物は食ったり食われたりして共存しながら生きている。人間もそうだ。人間の脳を乗っ取り寄生して生きるものたちのお話です。環境問題とか生きる意味とは?のようなこととか考えさせられます。
Posted by ブクログ
母親殺しの寄生獣とついに決着。壮絶なエピソードだった……!
そして田宮良子が再登場、その実験と、新たに島田という人物も入り乱れ息つく暇も無くシンイチの表面上の日常は過ぎてゆく……
カバー返しの著者コメントもなかなか面白いです。
Posted by ブクログ
僕はこの『寄生獣』は、漫画として最も完成されている作品のひとつだと、何度読み返してもその度に思うわけです。エンターテイメントとしての恐怖系要素と社会に向けた環境問題に対する警告と人間の成長を、これほどまでにうまくまとめあげた作品が他にあるでしょうか。
その中には人間の弱さや醜さ、命のはかなさといったメッセージも介在し、ただ事ではないです。そして、ミギーがところどころで見せる可愛さと優しさの虜です(笑)。
Posted by ブクログ
「我々は、私は、なぜ存在するのか」という哲学の本質っぽいこと(?)を問いかけられているよう。この作者の作品の中では、割と誰にでも面白く読めると思います。
Posted by ブクログ
宿主である高校生のシンイチと、彼の右手に寄生したミギーが、人を喰らう寄生獣たちと闘うホラーバトル第三巻。
前巻からの母親編は新たな仲間の宇田も参入し完結。後半は母親の死やミギーとの一体化を経たシンイチの大きな変化と、田宮が送り込んだ島田をめぐる騒動、寄生獣への人間側の反撃に向けた動きが描かれる。
田宮は子供を妊娠しつつ自らの存在意義について問い続ける。一方シンイチは明らかに態度・思考が変わっても、周りに指摘されるまで自らに疑問を持たない。両者の姿はある意味対照的。
匿名
癒しの宇田さん登場。アニメ視聴してから随分経っているので、わからないのですが宇田さん3巻以降は出番あるんでしょうか?
寄生生物の存在意義を見出したい田宮さんがなんか大物感増して再登場、そしてとうとう前髪あげちゃったシンイチ。前のが好きだったです。
体までミギーの細胞が流れ込んで、超人的な強さを手にするものの、人間らしさを失いつつあるシンイチ…
一方人間社会も寄生獣の存在に気づき始めて…
とんとんと話が進み目がはなせません
原作の新一は母親を自分で手に掛けなくて済んだんだね。下手すると安っぽくなりそうな題材だけど、流石人気作なだけあってストーリー展開が上手だし心情描写もしっかりしてて面白い。
Posted by ブクログ
新一の仲間は口だけパラサイトの宇田。
愛嬌あっていいな。
脳にさえ寄生されなければ、結構面白い仲間になりえる。
感情がどんどん失われていく新一がちょっと心配。
Posted by ブクログ
残酷、衝撃、緊迫感、哀しみ…全編を通して、胸に迫るものがある「寄生獣」。読むたびに新たな発見がある。けっきょく作品は読者の感情のレベル、考え方を映しているから人によりさまざまな感想が出てくる。第3巻。
寄生獣とますます一体化してゆく
どんどん寄生獣の機能が高度化し、主人公は寄生獣とますます一体化してゆく。
頭脳以外に寄生された仲間が見つかり、母親の仇を取ったのはいくらか気持ちが晴れたが、それ以外の場面ではますます不安感 恐怖感が増してくる。
寄生獣の生態についての様々なアイデアに感心した。