あらすじ
出産は病気ではない。だから、患者も家族も安全だと思い込んでいる。毎年この産院で行われる2000件の出産で、約300件の出産は命の危険と隣り合わせだ。その小さな命が助かることもあれば、助からない時もある。100%安全などあり得ない。それが出産。年間100万人の命が誕生する現場から、産科医・鴻鳥サクラの物語。
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出産は、奇跡である──。
出産には、保険がきかない。なぜなら、出産は病気ではないから。
しかし、絶対に安全な出産など、この世には存在しない。
産む側も産まれる側も常に命懸けで、2020年には全世界で20万人以上の妊婦が出産で命を落としている。
そんな“命を授かる奇跡”と“命が誕生する現場”に関わる人々を真摯に描いた『コウノドリ』。
主人公のサクラは、生まれてすぐ母を亡くし、乳児院と児童養護施設で育ちながら「生まれてきたすべての赤ちゃんに”おめでとう”と言いたい」と願う愛情深い産科医。その一方で、情熱的な演奏をする謎多き天才ピアニスト・BABYの一面も持ち合わせた人物である。
そのミステリアスなサクラが、出産のリスクやアクシデントに直面しながらも、お母さんと赤ちゃんの命のために奮闘して、真剣に寄り添う姿に何度も心が揺さぶられる。
2015年、2017年のテレビドラマ化でも話題を呼んだ、奇跡の物語。
母から生まれたすべての人に、読んでいただきたい。
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深い
それぞれの事情や、こんなにもたくさん予想外のことが起こるのですね。出産。
危険と背中合わせで、でも、昼夜関係なく必死で助けてくれる産科医さんは偉大ですね。改めて。
未受診妊婦
・妊娠しているにもかかわらず、妊婦健診を受けていない妊婦=未受診妊婦、未管理妊婦。
・その妊婦が出産直前に来ること=飛び込み出産。
・未受診妊婦を受け入れる病院のリスクは大きい。
胎児の状態や母体の感染症などの重要な情報や判断材料がないからだ。
受け入れる病院は、あらゆる状況に対応できる準備をしなければならない。
それに対応できない多くの病院が、受け入れを拒否するため、
妊婦はたらい回しの状態となり、母子共に危険にさらされる。
・もし受け入れたとして、その妊婦が危険な感染症(ウイルス性肝炎やAIDSなど)だった場合、
医師や助産師、看護師などの医療スタッフにとって、その妊婦はとても危険な患者となる。
・お金のことが心配だった場合、妊娠して母子手帳を貰えば、無料のチケットがついてくる。
出産費用にしても、払えそうにない人には、産まれる前に申請すれば、出産費用を肩代わりしてくれる助産制度もある。
・未受診ということは、医学的にも状況的にも、確実に赤ちゃんの命は危険にさらされる。
それは、お腹の赤ちゃんに対する虐待と同じことを意味する。
・「未受診の飛び込み出産は、病院にとって迷惑でしかありません。
できれば関わりたくないんです。
しかし、産まれようとしている赤ちゃんが目の前にいれば、僕らは全力で助けます。
矢野さんも赤ちゃんを助けたかったから、救急車を呼んだんじゃないんですか?」
・「きっとキミには、これから人の何倍、何十倍もつらいことがあるかもしれない。
…でも人一倍幸せになることはできる。…負けるなよ」
・産まれてくる赤ちゃんが、全て望まれた命だとは限らない。
ただ、この場所で働いている人達は皆、産まれてきた全ての赤ちゃんに「おめでとう」と言ってあげたい。
そう願って働いている。
Posted by ブクログ
2013年6月21日発売。
TRACK1 受け入れ拒否
TRACK2 切迫流産
TRACK3 淋病
BONUS TRACK オンコール
Posted by ブクログ
【あらすじ】
出産は病気ではない。だから、患者も家族も安全だと思い込んでいる。毎年この産院で行われる2000件の出産で、約300件の出産は命の危険と隣り合わせだ。その小さな命が助かることもあれば、助からない時もある。100%安全などあり得ない。それが出産。年間100万人の命が誕生する現場から、産科医・鴻鳥サクラの物語。
【感想】
今やっているテレビドラマで、わたしが見ていて唯一泣いたテレビドラマだったから、原作をすごく読んでみたかった。それで、ようやく1巻を読み終えて、やっぱり感動した。命の尊さを強く感じた。たくさん痛い思いをして、わたしを産んでくれたお母さんに、ありがとうって言いたくなるような気持ちにさせてくれた。
Posted by ブクログ
出産とは?という問いに
これでもかと鋭利に疑問を投げかけ、
読者である私たちは改めて考えさせられる。
命をテーマに扱うだけあってズシっと重くのしかかる。
これから出産を控えている妊婦さんのみではなく
男性側も是非読んでほしい作品。
それにしてもピアニストという設定が
生かし切れるのか今後に期待。
出産前に読んだ
妊娠・出産がいかに大変で予測しにくいものなのか勉強になった。産婦人科医が赤ちゃんを取り上げるだけが仕事じゃないのはなんとなくで知っていたつもりだったが予想以上でした。
産科の戦い
正体不明のピアニストという裏の顔を持つ産科医が主人公の命をめぐる闘いの日々を描いた医療漫画の第一巻。
主人公の鴻鳥サクラは聖ペルソナ総合病院で働く産科医。
鴻鳥は母親が幼少期に死に別れたので施設で育てられピアノに出会いその後謎のピアニスト『ベイビー』として活動している。
もちろん自分が医者だということは隠しているし、病院関係者にもほぼ知られていない。
そんな彼の元には毎日妊婦と胎児が訪れる。
妊娠したものの子供の父親に見放され堕ろす金もなくまともに産科に通ったことのない通称『野良妊婦』や、予定日よりだいぶ早く生まれてくる切迫流産の妊婦。
献身的な夫という顔の裏で不倫をし淋病に感染したかもしれない夫をATMとして扱う事を決めた妊婦などさまざまなだ。
ベイビーとして活動しつつも産科医としての責務を日々全うする鴻鳥。
こういった人たちのおかげで自分を含むいろんな人が世に生まれ出でることができたのかと思うとより尊敬する。
クセ
最初はかなりくせがありますね、絵にw
切迫流産のエピソードは中絶の選択肢も提示したのは週数のこともあったんでしょうがそこの説明はあったほうが良かったな。
Posted by ブクログ
感想
出産は絶対安全ではなく、危険であると感じてしまう。
あらすじ
鴻鳥サクラは産婦人科医であり、謎のピアニスト、ベイビーでもある。鴻鳥のところには、飛び込み出産、切迫流産、淋病など様々な患者が訪れる。
なぜか評価高い作品
テレビドラマの原作本で、以前から読みたいと思っていたので、最初の数巻、無料読みしました。
絵は正直雑かな?!
人物の描写はもうちょっと頑張って欲しい。
ストーリーは、医療ものの王道。