【感想・ネタバレ】三国志(八)のレビュー

あらすじ

曹真をはじめ多士済々の魏に対して、蜀は、玄徳の子劉禅が暗愚の上、重臣に人を得なかった。蜀の興廃は、ただ孔明の双肩にかかっている。おのが眼の黒いうちに、孔明は魏を叩きたかった。――かくて祁山の戦野は、敵味方五十万の大軍で埋まった。孔明、智略の限りを尽くせば、敵将司馬仲達にもまた練達の兵略あり。連戦七年。されど秋風悲し五丈原、孔明は星となって堕ちる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

長かった三国志もついに終幕。ついに読み終えたと感慨深い。
燃えるように生きた武将たちの、その灯火の消えるのを見るのは辛い。趙雲の生き方も凄かった。
何よりも孔明の働き。この上ない正しい政治。そして激務をこなし亡き主君に忠義を尽くしたその心は痛ましいほど胸に届く。人材に恵まれなかった孔明や蜀の運命を見ると、人こそが大事なのだと思った。今ここに関羽がいたら、と思いを馳せる孔明が切なかった。代わりはいないのだ。

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2021年11月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とうとう最終巻。
孔明率いる蜀軍が魏の大軍を迎え撃つ。
人材の不備を嘆くが、老将趙雲もまだ健在、関羽・張飛の子も大活躍。姜維という若手も獲得し、優勢かに思われたが…。

孔明すでに五十半ば。
司馬仲達率いる敵軍と交戦を重ねるうちに将星を不幸に失い、馬謖を斬り、味方からは内紛の気配が。いよいよ蜀の衰亡強くなる。そして五丈原へ。

孔明の早すぎる死は、連戦続く最前線に立ったことによる過労死ともいえる。ストレスも半端なかったろう。上司(二代目のボンクラ息子)がもっとしっかりしていれば。

孔明を「偉大な凡人」と称した著者の観察はおもしろい。智が働くがゆえにストイックだった彼には、次世代が育たなかった。天下三分の計を描いたのは孔明だったが、その没後、蜀も魏も、さらに呉までもが後継者の無能により亡国の憂き目に遭う。

英雄、名軍師と呼ばれる者にも欠点はあり、欠点よりも美点を見出し活用すべしとの劉備や孔明の仁政は,現代にも参考になろう。

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2014年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・昨年から読み続けていた三国志を漸く読み終えました。
・実際にところ、これまでの三国志についての僕の知識は、小学生時代に父親に買ってもらった小学生向けの超短縮版と、ゲーム「三国無双」くらいのものでしたが、最近漫画「キングダム」にハマっていることもあって、今回改めて読んでみたのでした。
・最終巻に作者自身が記した通り、物語の「華」は、やはり、曹操と、中期までの諸葛亮孔明の2人でしょう。晩年の孔明は、綺羅星の英雄たちが流星のごとく散っていったのち取り残され、彼に関する記述も勢いが失われたように思います。司馬懿仲達という好敵手が現れてなお、物語の奥底に漂う寂しさは拭いようもありませんでした。野心家で冷酷な面も大いにあるも人間的魅力に溢れた曹操と、知識と知性において他を寄せ付けず劉備への忠義に厚い孔明。この2人こそが物語の主役に思えました。
・そして、会話を短く繋げる歯切れの良さや、文語表現の多彩さに溢れた筆致がどんどんと物語にのめり込ませました。素晴らしかった。

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2016年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

諸葛孔明が最後を迎えるまでの様子は、自分の死後までも的確に予測し、それに対する指示を残すという、彼らしいものである。

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2011年10月15日

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