奥田祥子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
まあ、言いたいことはわかる。
ただ、女性がそうやって曲がりなりにも「社会での自己実現」を図ることが普通に望めるような社会を作って来たのは、そうやって我武者羅に走り続けて来た男たちであり、男たちのルールだったので。
それをいきなり、あたしたちが働きやすくない社会は硬直した古いシステムだと言われることに、無茶苦茶抵抗がある。
なんか、あれだな、醸して来たアルコールで死んでしまう酵母菌のようだな。
もちろん変えていかなきゃいけないでしょう。
だが、変わるのが、「男社会」の方だけだってのが、この本だけでなく、いろんなところで気に入らない。多様性に男は要らない。そうなのか。
男はその「男らしさ」を強 -
Posted by ブクログ
【300冊目】大変興味深く読んだ。中年男性管理職の価値観が新時代に全く適合しなくなっているせいで、本人たちも無自覚のうちにハラスメントを行ってしまっているとのこと。本書に挙げられている事例の恐ろしさは、被害者からの告発を受けても加害者は自分の落ち度に気が付かない場合があること。
そして、もう一つの恐ろしさは、加害者は元々ハラスメントに対する意識が高く、ときに企業のハラスメント対策部署に所属していたりもするということ。常日頃からハラスメントをしないよう意識していたとしても、同僚や部下の考え方や時代の価値観を理解している必要があり、表層的なハラスメント忌避だけでは加害者になってしまうという事例 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半は、まるで女性週刊誌の記事を読んでみるようでした。長年、取材対象者の悩み相談に応じるがごとく、丁寧に取材を続けてきたことが伺えます。
構成がもう少し良ければ、週刊誌のルポ風の印象にならなかったと思います。ちょっともったいない。
『第5章「幻想」を超えて』の部分が核になっています。ここだけ読んでも良かったかもしれません。ただ、前半の週刊誌的な部分があったからこそ、幅広い読者に向けて第5章の論旨が伝わりやすかったのかな、とも思います。
5章と「あとがき」には共感します。
「伝統的な役割を保持したまま、新たな役割や複数の役割を担う女性の負担が増えている」
「多様な道を歩む女性たちにひとつ -
Posted by ブクログ
夫婦の在り方様々だ、その時々の世間の風潮でかくあるべしという考え方も変わってくる。
夫婦はお互いに影響し合って、関係性が変化していく。一方がしっかりしていて、何でもテキパキこなせば、片方は少し怠惰になる傾向がでる。逆なら逆の傾向に振れる。
今放送されている、知ってるワイフと言うドラマでは、上手くいかなくなった夫婦の夫が、過去を変えて別の妻と結婚するが、前の妻が身近に現れて、夫婦だった時の妻との違いに驚き、荒れた妻の状況が自分のせいだった事に気づくと言うストーリー。
コミュニケーションが不足している事が、日本の夫婦の最大の問題なのだと思う。 -
Posted by ブクログ
■感想:
女性には、その時代のトレンドとされる生き方がある。けど、そもそも個々人の生き方について社会が「こうあるべき」と縛るな、という話。
皆それぞれの生き方、価値観を受け入れて、もっと生きやすい社会になればいいな。
■メモ:
・女性はその時代の理想とされる生き方に翻弄される。
・1986年に施行された男女雇用機会均等法により、総合職など一部の女性には男性と同じように働く機会が与えられた。一方で、企業は1990年代半ば頃から一般職の自社採用を控えるようになり、一般職に取って代わったのが契約社員や、派遣スタッフだった。1990年代は女性の社会進出が本格化すると同時に、「非正規化」も急速