奥田祥子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
夫婦はこうあるべきという幻想にとらわれて、現実的な等身大の夫婦になれない夫婦を長期にわたる取材を通して明らかにしていくルポ。
子育てを終えて、積極的に外に出て行く妻と定年後孤立していく夫。
その理由として、女性は長年妻として、母として精一杯努力してきたからすっきりするが、男性は夫として、父として役割を果たしてこなかったからうまく子育てを終えられないというのには納得。
戦後は明日の生活が豊かになることが夫婦の共通の目標だったが、今はある程度豊かになったのでただ一緒に生活しているだけでは満足できなくなってしまった。
より多くを相手に求めるようになる。
その解決策として
・コミュニケーションを十分に図る
・経済的・生活的・社会的・精神的自立が必要。
相手への依存度も期待値も下げる。
利他の心を持ち、寛容に。
・全ての人の長時間労働をやめる。仕事も家事も育児もみんなで分担。
女性も働いて、夫からの経済的自立。
男性も働いて、妻からの生活的自立。
子育てしていない人も解放された時間でリカレント(学び直し)や趣味など私的領域で有効活用できれば、不公平感も解消され、職場風土も改善される。 -
Posted by ブクログ
まあ、言いたいことはわかる。
ただ、女性がそうやって曲がりなりにも「社会での自己実現」を図ることが普通に望めるような社会を作って来たのは、そうやって我武者羅に走り続けて来た男たちであり、男たちのルールだったので。
それをいきなり、あたしたちが働きやすくない社会は硬直した古いシステムだと言われることに、無茶苦茶抵抗がある。
なんか、あれだな、醸して来たアルコールで死んでしまう酵母菌のようだな。
もちろん変えていかなきゃいけないでしょう。
だが、変わるのが、「男社会」の方だけだってのが、この本だけでなく、いろんなところで気に入らない。多様性に男は要らない。そうなのか。
男はその「男らしさ」を強制されるが故に、個人が殺されながらも社会を拡大して来たのだ。
もう少し優しく退場させてもらっても良くないか。
パワハラだってセクハラだって、程度はあるが一発退場って、おかしくないか。魔女狩り、反社狩り、統一教会狩りなのかよ。
アベ狩りもそうか。
男たちに対する無意識パワハラ、モラハラも、気にしてもらいたい。 -
Posted by ブクログ
【300冊目】大変興味深く読んだ。中年男性管理職の価値観が新時代に全く適合しなくなっているせいで、本人たちも無自覚のうちにハラスメントを行ってしまっているとのこと。本書に挙げられている事例の恐ろしさは、被害者からの告発を受けても加害者は自分の落ち度に気が付かない場合があること。
そして、もう一つの恐ろしさは、加害者は元々ハラスメントに対する意識が高く、ときに企業のハラスメント対策部署に所属していたりもするということ。常日頃からハラスメントをしないよう意識していたとしても、同僚や部下の考え方や時代の価値観を理解している必要があり、表層的なハラスメント忌避だけでは加害者になってしまうという事例が並んでいる。つまり、私自身もいつか加害者になるおそれがあるってことだ。。。。。
本書では、部下世代等との価値観のズレを認識し、かつての「男社会」の規範から脱出して、話すでも聞くでもなく、「謙虚な問いかけ(Humble Inquiry)」(Schein 2013=2014)によるコミュニケーションを心がけるべしとの処方箋を提供する。ただまぁ、これまた恐ろしいところは、加害者世代として想定される男どもには、謙虚な問いかけという手段をもってしても、正解にたどり着かない可能性があるということなんだよね。謙虚な問いかけは手段でしかないからね……とはいえ、本書の誠実なところは、手段を提示しているところ。部下世代の価値観についても言及はあるんだけど、それは変わりゆくものだから、ね… -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半は、まるで女性週刊誌の記事を読んでみるようでした。長年、取材対象者の悩み相談に応じるがごとく、丁寧に取材を続けてきたことが伺えます。
構成がもう少し良ければ、週刊誌のルポ風の印象にならなかったと思います。ちょっともったいない。
『第5章「幻想」を超えて』の部分が核になっています。ここだけ読んでも良かったかもしれません。ただ、前半の週刊誌的な部分があったからこそ、幅広い読者に向けて第5章の論旨が伝わりやすかったのかな、とも思います。
5章と「あとがき」には共感します。
「伝統的な役割を保持したまま、新たな役割や複数の役割を担う女性の負担が増えている」
「多様な道を歩む女性たちにひとつの生き方モデルを求めるところに問題の根源がある」
まさにその通りだと思います。 -
Posted by ブクログ
夫婦の在り方様々だ、その時々の世間の風潮でかくあるべしという考え方も変わってくる。
夫婦はお互いに影響し合って、関係性が変化していく。一方がしっかりしていて、何でもテキパキこなせば、片方は少し怠惰になる傾向がでる。逆なら逆の傾向に振れる。
今放送されている、知ってるワイフと言うドラマでは、上手くいかなくなった夫婦の夫が、過去を変えて別の妻と結婚するが、前の妻が身近に現れて、夫婦だった時の妻との違いに驚き、荒れた妻の状況が自分のせいだった事に気づくと言うストーリー。
コミュニケーションが不足している事が、日本の夫婦の最大の問題なのだと思う。