【感想・ネタバレ】捨てられる男たち 劣化した「男社会」の裏で起きていることのレビュー

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Posted by ブクログ

複数のサラリーマン(女性含む)に、10年、20年かけて継続インタビューしたユニークな本。
セクハラ、パワハラなど、職場におけるさまざまな問題がどうして起きるのか、考えるとてもよい材料になるし、平成という時代の中の変化を知る資料としても貴重。

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2021年06月27日

Posted by ブクログ

なぜハラスメントは無くならないのか?なぜ社会は変わらないのか?を実例踏まえて提示してくれる本です。身につまされる思いです。

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2021年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

リスクのほうに入れるべきか?妻はこうあるべきという内在化された規範意識に沿った、非現実的ともいえる過剰な役割を幻想の中に期待するようになる。夢のような安心安全を手に入れることが難しいためそれを求めて幻想に逃避している。無自覚モラハラはこの幻想を追求するプロセスで起きている。家庭が職場化し安らぎよりも効率性を重視した場へと変容しても現実から目を背けず家庭を共同経営するパートナーとして夫婦関係を前向きにとらえる。
>これ出来るのかなあ。
相手に対する過度な期待。対策としてのコミュニケーションには相当の努力と工夫が必要であることの心得。承認欲求の水準を下げ自己効力感を高める。相手に対して求める役割期待の度合いを低く見直すこと。

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2021年10月02日

Posted by ブクログ

【300冊目】大変興味深く読んだ。中年男性管理職の価値観が新時代に全く適合しなくなっているせいで、本人たちも無自覚のうちにハラスメントを行ってしまっているとのこと。本書に挙げられている事例の恐ろしさは、被害者からの告発を受けても加害者は自分の落ち度に気が付かない場合があること。

 そして、もう一つの恐ろしさは、加害者は元々ハラスメントに対する意識が高く、ときに企業のハラスメント対策部署に所属していたりもするということ。常日頃からハラスメントをしないよう意識していたとしても、同僚や部下の考え方や時代の価値観を理解している必要があり、表層的なハラスメント忌避だけでは加害者になってしまうという事例が並んでいる。つまり、私自身もいつか加害者になるおそれがあるってことだ。。。。。

 本書では、部下世代等との価値観のズレを認識し、かつての「男社会」の規範から脱出して、話すでも聞くでもなく、「謙虚な問いかけ(Humble Inquiry)」(Schein 2013=2014)によるコミュニケーションを心がけるべしとの処方箋を提供する。ただまぁ、これまた恐ろしいところは、加害者世代として想定される男どもには、謙虚な問いかけという手段をもってしても、正解にたどり着かない可能性があるということなんだよね。謙虚な問いかけは手段でしかないからね……とはいえ、本書の誠実なところは、手段を提示しているところ。部下世代の価値観についても言及はあるんだけど、それは変わりゆくものだから、ね…

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2022年03月01日

Posted by ブクログ

まあ、言いたいことはわかる。
ただ、女性がそうやって曲がりなりにも「社会での自己実現」を図ることが普通に望めるような社会を作って来たのは、そうやって我武者羅に走り続けて来た男たちであり、男たちのルールだったので。
それをいきなり、あたしたちが働きやすくない社会は硬直した古いシステムだと言われることに、無茶苦茶抵抗がある。
なんか、あれだな、醸して来たアルコールで死んでしまう酵母菌のようだな。

もちろん変えていかなきゃいけないでしょう。
だが、変わるのが、「男社会」の方だけだってのが、この本だけでなく、いろんなところで気に入らない。多様性に男は要らない。そうなのか。

男はその「男らしさ」を強制されるが故に、個人が殺されながらも社会を拡大して来たのだ。
もう少し優しく退場させてもらっても良くないか。
パワハラだってセクハラだって、程度はあるが一発退場って、おかしくないか。魔女狩り、反社狩り、統一教会狩りなのかよ。
アベ狩りもそうか。

男たちに対する無意識パワハラ、モラハラも、気にしてもらいたい。

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2022年09月16日

Posted by ブクログ

モラハラ・男性学への関心から入手。
(多分SNSでの評判を見てだと思う)
ざっと一読。各章の事例の数々はことごとく極めて特徴的でビビった…。
「家庭の職場化」、概念化がされている事を本書で初めて知った。セクハラ・パワハラの前段には必ずモラハラ(精神的なもの)が先行するという記述には、自分も気をつけねばと思った。
最後の第5章は男性学的知見の宝庫のようだった。

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2022年03月06日

Posted by ブクログ

挑発的なタイトルだが、サブタイトルが重要だ。昭和から平成、令和へと時代が移り変わる中で、“男らしさ”の定義も変わってきた。様々な政策も実施され、男性優位社会は崩れつつある。だが、その社会構造の変化に対応できない人達(男性ばかりでなく女性も含む)が、意図的・無意識的に各種のハラスメントを行っているというのが本書の眼目だ。
著者は20年近くも同じ複数の人にインタビューを重ねてきたそうで、他の著作も読んでみたいと思った。

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2021年09月02日

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