植田真のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
平易な語りかけるような文体であるが、「考える」とは何かという根本的な命題を取り扱う骨太な一冊。
論理的思考(ロジカルシンキング)が巷で喧伝されていた時代を思い出す。ビジネスに欠かせない能力で、論理的な判断ができないとヤバいよという煽りに焦らされていたあの頃。
本書によれば、論理はあくまでことばの意味をきちんと捉えることであり、考えるとは論理によって現れる情報を問題に合わせ取捨選択すること。一緒くた理解をしていた私に新たな知識がインストールされる。考える素材が一つ増える。
自分の頭で考える。苦手なフレーズだ。どんだけ1人でうんうん唸ってても光明は差さず自分の至らなさに辟易しては落ち込んでいる -
Posted by ブクログ
ネタバレ社会人になると「論理的に考えろ」・「頭を使え」とよく言われるが、そもそもとして「考える」とは何かを優しく諭してくれる、そのような本です。
本書の中で語られる「考える」とは、頭の片隅に問題を留めておくということ。
経験から得た常識や枠組みに対して、非常識や枠外の出来事に違和感や課題を感じ、それを頭に残しておく。そうすることにより、ふとしたタイミングで、違和感への理解や課題解決方法がパッと閃くことがある。
個人的には、それこそ「アハ体験」なのではと思う。本書では「ヘウレーカ」と呼ばれている。
日々の中で感じ取った異変(自分が理解できないこと)を頭の片隅に留めながら、生活を送って行きたいと思わ -
Posted by ブクログ
ネタバレ優しい哲学書
考える、ということについて、哲学の授業で出てきた論法を誰でも分かる言葉に置き換え書かれ説かれている
ゆったりとした時間の中で、思考を巡らせながら、読みたい一冊
◎論理は言葉の定義である
仕事をしていて、論理的であることはとても重要視される
論理的にすることは、考えさせないようにしているのだよ、ということにハッとした
言葉の定義を明確にし、論理を創り出して、効率や生産性を求めた結果、評価と成果は得られるが、考えるヒトは生まれにくいのだと痛感
◎考えるということは、軽やかに踊って見せることだ
とても印象的な一文
考える、という行為をこんな風に表現できるのか
物事に対する足場 -
Posted by ブクログ
ネタバレとにかくすべてに癒される。
文章、イラスト、つるつるなカバー、きなりの紙、茶色の文字。
絵本を読むように軽い感覚で、「考える」について目からうろこが落ちるような発見を楽しめる。
今考えてる、って言ったりするけれど、考えてるって実際何してるの?
普段、当たり前に使ってる「考える」という言葉の定義から始めてくれる本。
問いと答えをらせんのように繰り返して進んでいく。ヘウレーカの声を待つ。
関係ないけれど、ヘウレーカと言えば、ドラマメンタリストで、ヴァンペルトがやたら気に入って使っていたことを思い出す。
きたこれ、犯人の手がかり見つけた、ヘウレーカ!
考えるっていうのは、手を使って、道具を使って