チェーホフのレビュー一覧

  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    映画『ドライブ・マイ・カー』を見て気になったので読んだ。長い劇の一部分を抜き出して映画に使用したと思っていたが、映画で使われた部分がほぼすべてで、本当に短い劇なんだなと感じた。

    ロシアに住まうことの絶望を語るシーンはロシア文学に通底する感情なのかなと感じた。

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    2025年06月28日
  • かわいい女・犬を連れた奥さん

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    まじで最高!!!!!!これを晩年に書き上げたのがすごいですし、でも晩年にしか描けなかったのかなとも思います。
    短編ならではの一つ一つの重みのある言葉が、しかしどれも美しい描写とともにスッと心に入ってきました。完全に個人的な意見ですが、"儚い青春の日々"のお話たちだったなと感じます。
    どれも好きですが、「谷間」と「いいなずけ」が特にお気に入りです。
    再読後:「イオーヌイチ」もわりによきです。

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    2024年12月22日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    三人姉妹
    労働する生活のつまらなさ、そうするしかない諦め。愛や理想だけでは生きていけない、見て見ぬふりをして生きていかなければどうしようもないことがたくさんある。人生とは辛く虚しいものだ。

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    2024年08月30日
  • ヴェーロチカ/六号室~チェーホフ傑作選~

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    ロシア文学の巨匠チェーホフの短編集。表題作「ヴェーロチカ」は世話になった場所を去る時に少女から「好きなんです、あなたが!」と告白される話。ところがこの主人公の青年は煩悶し告白を袖にします。この展開が読めば読むほど奇妙で、しかし分かるようで、読み返すたびに色々な読み方ができそうです。

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    2023年07月07日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    4幕の劇である。ワーニャが仕えてきた教授をピストルで撃つ場面がクライマックスである。しかしけがはしない、ということであとはそのまま進行する。

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    2022年10月22日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    ワーニャ伯父さ/20221021

    老いの苦しみ
    時代の変遷、諸行無常による空虚感
    それでも、なお。

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    2022年10月21日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    私もワーニャとほぼ同じ四十六歳になった。この戯曲は、死ぬことが出来ず、それでも生きていかなくてはならない、中年の嘆きを取り上げた戯曲であり、中心人物のいない複数視点の同時立脚的なポリフォニー的な物語である。

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    2022年06月03日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    チェーホフは36歳で「ワーニャ伯父さん」を書き、40歳で「三人姉妹」を書き、そして44歳で亡くなった。何という老成だろう。「ワーニャ伯父さん」では自分の人生が絶望だったと知る。「三人姉妹」では夢が次々と押しつぶされていく。人生とはそもそも絶望なのだ、その冷徹な現実を淡々と描きだす。それでも人生を生きていくしかない。酸いも甘いも経験した、大人のドラマ。

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    2022年03月10日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    解説と訳者あとがきが素晴らしい。チェーホフ初心者に、その味わい方を丁寧に教えてくれる。再読したときの味わいが全く変わった。
    チェーホフ、良い。

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    2022年03月06日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    チェーホフの登場人物は、私が口にするのを躊躇い胸に閉じ込めている本音を、どうしてこうすんなりと口にしてしまうのか。現実に翻弄されて、自分がしがみついてきた美しい幻想を壊されても、生きていかねばならない人々の姿。終わりが来ることを救いにすれば、目の前の幸せを味わえるようになるのだろうか。

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    2021年12月31日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    ペシミスティックな美学?

    何かありそうで、結局何もなく、
    誰も幸せにならない。
    庶民の暮らしと悩み。
    中年ワーニャの文学には、死も許されず、
    未来は暗くそのまま続く。

    チェーホフなりのユーモアは、
    その『間』において、俳優により表現されそう。

    エレーナにはなかなか惹かれない。

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    2021年09月30日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    はじめてのアントン.チェーホフ
    キンドル アンリミテッドで
    戯曲はじめて読みましたが140年以上も前の
    ボードビル一幕物「プロポーズ/熊」には抱腹絶倒。
    チェーホフ最期の作品4幕物「桜の園」は喜劇の中に哀愁漂う深いお話でした。桜はサクランボのことのようです。いろんな戯曲読んでみたいかも

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    2021年02月20日
  • かもめ

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    久しぶりの再読。チェーホフの四大戯曲の中では最も完成度が低く、あちこちデコボコしたような印象を覚える作品だが、四作品の中で唯一「青春もの」と呼べる内容であり、チェーホフらしからぬ若々しさに溢れている。後の作品、とりわけ『三人姉妹』の萌芽が随所に見える点も興味深い。この作品でうまく表現しきれなかったモチーフを熟成させて、『三人姉妹』で用いたのだろうか。
    繰り返し読むことで、物語の構造やモチーフの反復など、作劇の技術がよく分かってくる。だが、そこには多くの謎も秘められている。たとえば全ての幕で冒頭にマーシャが出てくるのは面白い趣向だが、何故マーシャでなくてはならないのか?と考えても、答えはよく分か

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    2015年05月16日
  • かわいい女・犬を連れた奥さん

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    谷間。もう少し救われないかと思う。少しずつ、少しずつ、さみしくて辛い。どんより、どんより初冬の小道をテコテコ行く感じ。なんにも変らない、ありそうな範囲でしか事は起こらない。なのにちょっとの温もりが、しんみり迫ってくるようで。

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    2011年08月31日
  • かわいい女・犬を連れた奥さん

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    リアリズム文学で知られるチェーホフの短編編集。
    どうしようもない現実や残酷な運命に翻弄される人間は、しかし、そんな厳しい世の中で、不幸と比べてあまりにも小さな希望を見つけ、それを糧に生きていく。

    チェーホフの物語は、どうしようもなく救いがなく、だからこそ私たちが共感できる部分を含んでいる話が多い。

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    2010年08月19日
  • かわいい女・犬を連れた奥さん

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    おもしろいと評判のチェーホフの短篇。やっぱり、おもしろかったです。
    切なくて苦くて、(優しくないのかもしれないけど)優しく感じる所がいいです。

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    2009年10月04日
  • 桜の園/プロポーズ/熊

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    オブローモフ。32歳。仕事もやめて、怠惰な引きこもり生活を送る。理想主義者。夢想家。意志薄弱。オブローモフを心配した親友シュトルツがオブローモフを家から連れ出し、美しい娘オリガを紹介。オブローモフはオリガへの恋が芽生えるが、煩わしく感じるようになり、元の生活に戻る。その後、オブローモフは心臓病で息を引き取る。イワン・アレクサンドロヴィチ・ゴンチャロフ 『オブローモフの夢』1849

    下層民が住むスラム。マクシム・ゴーリキーGorky『どん底』1902
    ●コストゥイリョフ。安ホテルの主人。妻ワシリーサ
    ●クレーシチ。錠前屋。40歳。スラムから脱出したい。妻アンナ。
    ●クワニシャ。女。肉まんじゅう

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    2025年04月20日
  • 世界ショートセレクション5 チェーホフ ショートセレクション 大きなかぶ

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    難解なロシア文学を気軽に読めるかなあと期待して。
    よしたけさんの可愛い絵と、装丁、サイズ、フォント、もろもろ読みやすい本。

    やっぱり最初は意味不明⁉️と思ったけど、どんどん引き込まれて、最終的にはすごく良かった!

    ロシアのジョークみたいなのは慣れないと難しいなあ。

    全編を通して、ロシアらしい厳しい寒さ、物悲しさ、対照的に温かい「愛」が感じられた。

    本格的なチェーホフにもチャレンジしてみたい。(挫折しそう…)

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    2025年02月25日
  • かわいい女・犬を連れた奥さん

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    やはりチェーホフはおもしろい。
    特になにか劇的なことが起きたりするわけではないけど、内面の描写がうまかったり、なぜだか心に残る場面が多かったりする。

    「イオーヌイチ」は最初は男のほうが求婚してたのに何年か後には立場が逆転していく様や、良いと思っていたものが急に色褪せてみえてなにがよかったんだろうこんなもの……と思ってしまう様が実生活でもまぁあるよねと思えたし、人生の虚しさや呆気なさも感じられてよかった。

    「往診中の出来事」は下記のリーザの台詞がとても印象に残った。
    『孤独な人間は本をたくさん読みますけど、人と話したり、だれかの話を聞いたりすることは少ないから、人生が神秘的に見えます。孤独な

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    2025年02月21日
  • ワーニャ伯父さん/三人姉妹

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    チェーホフの「ワーニャ伯父さん」「三人姉妹」。中年の悲哀が凄い。訳者曰く中年文学と。。学生の頃読んだ時は特段心が動くこともなかったんだけども、この年になると現実に押し潰されていく中年の葛藤がよく分かるようになったなと。

    訳者あとがきに「ぼくは少し前までは完全にワーニャに肩入れをしていた」から「ぼくは知らず知らずのうちにワーニャから嫌味な老人セレブリャコフに変わってしまったらしい」と変化した様子が書いてあって、今正にワーニャに肩入れしている自分もさらに歳を重ねるとそうなるんだろうなと何だか笑ってしまった。

    最後にやはり印象的なラストの科白

    ソーニャ「ワーニャ伯父さん、生きていきましょう。長

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    2024年10月18日