チェーホフのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
先日読んだ太宰治の『斜陽』は、チェーホフの『桜の園』を下敷きに書かれたものであることを知りました。しかし、戯曲に慣れず、数ページ読んで“難し〜い”となってしまい......ということで、あらすじを知るだけでもと思い、小説化してある本書を読むことに。登場人物同士のやりとり面白く、すがすがしい読後感でした。
舞台は農奴解放後の帝政ロシア。主人公は地主のラネーフスカヤ夫人。この夫人が5年ぶりに“桜の園”(自分の土地)に帰ってきたところから、物語が始まります。登場人物が多くごちゃごちゃするのですが、初めに人物の詳しい説明があり、分かりやすかったです。
ラネーフスカヤ夫人(没落貴族)は頭の中が、お花 -
Posted by ブクログ
久しぶりの再読。チェーホフの四大戯曲の中では最も完成度が低く、あちこちデコボコしたような印象を覚える作品だが、四作品の中で唯一「青春もの」と呼べる内容であり、チェーホフらしからぬ若々しさに溢れている。後の作品、とりわけ『三人姉妹』の萌芽が随所に見える点も興味深い。この作品でうまく表現しきれなかったモチーフを熟成させて、『三人姉妹』で用いたのだろうか。
繰り返し読むことで、物語の構造やモチーフの反復など、作劇の技術がよく分かってくる。だが、そこには多くの謎も秘められている。たとえば全ての幕で冒頭にマーシャが出てくるのは面白い趣向だが、何故マーシャでなくてはならないのか?と考えても、答えはよく分か