チェーホフのレビュー一覧
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先日読んだ太宰治の『斜陽』は、チェーホフの『桜の園』を下敷きに書かれたものであることを知りました。しかし、戯曲に慣れず、数ページ読んで“難し〜い”となってしまい......ということで、あらすじを知るだけでもと思い、小説化してある本書を読むことに。登場人物同士のやりとり面白く、すがすがしい読後感でした。
舞台は農奴解放後の帝政ロシア。主人公は地主のラネーフスカヤ夫人。この夫人が5年ぶりに“桜の園”(自分の土地)に帰ってきたところから、物語が始まります。登場人物が多くごちゃごちゃするのですが、初めに人物の詳しい説明があり、分かりやすかったです。
ラネーフスカヤ夫人(没落貴族)は頭の中が、お花 -
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久しぶりの再読。チェーホフの四大戯曲の中では最も完成度が低く、あちこちデコボコしたような印象を覚える作品だが、四作品の中で唯一「青春もの」と呼べる内容であり、チェーホフらしからぬ若々しさに溢れている。後の作品、とりわけ『三人姉妹』の萌芽が随所に見える点も興味深い。この作品でうまく表現しきれなかったモチーフを熟成させて、『三人姉妹』で用いたのだろうか。
繰り返し読むことで、物語の構造やモチーフの反復など、作劇の技術がよく分かってくる。だが、そこには多くの謎も秘められている。たとえば全ての幕で冒頭にマーシャが出てくるのは面白い趣向だが、何故マーシャでなくてはならないのか?と考えても、答えはよく分か -
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オブローモフ。32歳。仕事もやめて、怠惰な引きこもり生活を送る。オブローモフを心配した親友シュトルツがオブローモフを家から連れ出し、美しい娘オリガを紹介。オブローモフはオリガへの恋が芽生えるが、煩わしく感じるようになり、元の生活に戻る。その後、オブローモフは心臓病で息を引き取る。イワン・アレクサンドロヴィチ・ゴンチャロフ 『オブローモフの夢』1849
下層民が住むスラム。マクシム・ゴーリキーGorky『どん底』1902
●コストゥイリョフ。安ホテルの主人。妻ワシリーサ
●クレーシチ。錠前屋。40歳。スラムから脱出したい。妻アンナ。
●クワニシャ。女。肉まんじゅう売り。
●ペーペル。泥棒。
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やはりチェーホフはおもしろい。
特になにか劇的なことが起きたりするわけではないけど、内面の描写がうまかったり、なぜだか心に残る場面が多かったりする。
「イオーヌイチ」は最初は男のほうが求婚してたのに何年か後には立場が逆転していく様や、良いと思っていたものが急に色褪せてみえてなにがよかったんだろうこんなもの……と思ってしまう様が実生活でもまぁあるよねと思えたし、人生の虚しさや呆気なさも感じられてよかった。
「往診中の出来事」は下記のリーザの台詞がとても印象に残った。
『孤独な人間は本をたくさん読みますけど、人と話したり、だれかの話を聞いたりすることは少ないから、人生が神秘的に見えます。孤独な