青井秋のレビュー一覧
-
購入済み
静謐で美しい
静謐なファンタジー作品。外国の美しい絵本を読んでいる気持ちになる。読後は静けさとノスタルジックな余韻に長く浸れる。
描き下ろしの短編、「窓辺にて」が穏やかで優しい時間が流れていて幸せを感じる。表題よりも短編の「真空庭園」が印象に残った。ケイ素を題材にした設定が面白い。BLでなくてもこの設定の細部をもっと知りたくなる。
モチーフとストーリーは作者の「爪先に光路図」の方が好み。しかし、こちらも穏やかで満ち足りたような気分になる。私も誰かを照らす温かな光でありたいと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレカクヨム掲載作の書籍化作品。ドレスを纏うと魔女になるという発想が大変面白い作品。
成績順に魔女候補生と仕立て師候補生がペアを組み、ドレスを作って着ながら学園生活を送ると言うのも斬新。
個人的には、魔女は当然女子だけだけれども仕立て師はほとんど男子というのが萌えポイント(もちろん女の子もいるけど)で、男の子たちがドレスの話で盛り上がってるのがたまらない。
キャラクターも魅力的で、カクヨムの時点よりもよりくっきりしたものが現れている。ヒロインのクロエは溌剌と、蒼司郎は剣のように、より鮮烈になっていて年齢らしい無謀さが面白い。カクヨム一年時でほとんど語られなかった一位ペアの存在感も大きくなっていて、 -
Posted by ブクログ
珠玉の…っていう表現がぴったりな、とても美しい話でした。
今回も隅々まできめ細やかに描かれていてため息です。今回のノンブル脇のミニイラストは鉱石でキュンとします。
旅人の学者ベントが出会った虹色の瞳を持つ少年イーリス。イーリスは幼く見えるけど25歳で、しかも鉱石だけを食すのです。
ファンタジックな中に、人間のやさしさや孤独が内包されていて思わず引きこまれます。
イーリスはきれいな子なんですが、最初はほんとに無表情で言葉数も少なくてまるで硬い石みたいだったのが、ベントと出会った事によってどんどんかわいく人間らしくなっていくんですよね~自分の意志もはっきり持つようになっていき、輝いていくのが伝わ -
Posted by ブクログ
派手さは無いけれど、しみじみとさせる良心的で繊細な作風がとても好きです。忘れかけていた初々しい気持ちが、ここにはあります…
「アザーブルー」は、島の漁港に住む高校生と東京からやって来た転校生の甘酸っぱい恋物語。島の風景がとても美しく描写されていて、彼らの気持ちを反映しているかのよう。
海の色や空の色が、自然に透き通るような青色に脳内変換できます。
戸惑いながらも、自分の気持ちに正直に恋する二人にときめきました。
「Night&Go」は、片想いの話。ずっと好きだった親友がとうとう結婚してしまったその式場で、かつて互いに片想いの傷を舐めあうように関係を持っていた先輩と再会。
再会愛、10年愛… -
Posted by ブクログ
ネタバレ繊細な絵とお話を描かれる作家さんです。
多分好きなものが自分と近いので、毎回モチーフのどれもが素敵で。
ステラリウムと一緒に購入しましたが、どうもBLでファンタジーが苦手のようでこちらの方が好みでした。
緻密に描かれた植物がたまらないです。
多分、鉱石もお好きじゃないかと思っていたら、Cannaで連載していらっしゃるお話が鉱石絡みのようで、矢張り!と思ってしまいました。
描かれた二人の関係も、穏やかでこういうBLもいいものですね。
少年趣味とも違うのですが、初期の長野まゆみの雰囲気が好きな方はお好きな作家さんではないでしょうか。
木造校舎の夜の理科室なイメージです。 -
購入済み
やっぱりイイなぁ
青井さん独自の世界観は緻密で美しく関係性はBLだと言い切るには曖昧な雰囲気があって人間愛のよーな印象。平素の私であれば物足りないっと感じる類いなんですが、作品の持つ異次元感とそこに住む人々の「温度のなさそうな優しさ」に呑まれちゃうとゆーか読了後は不思議な満足感があります。本作のは表題作とスピンオフに一つ短編入ってますがどれもユルりと淡い展開で絵の構成も文句なく美しく外国の絵本のよう、思いっきり青井さんの世界が堪能出来ますよ。
-
Posted by ブクログ
隅々まで堪能しました。控えめで繊細な作風だけど、いつまでも心に残ります。
タイトルがいいですよね。星を製造するなんて、夢だったりファンタジーだったりSFだったり…あらゆる想像ができてしまいます。
なのに、先端を行くというカッコよさじゃなくて、どことなくノスタルジック。
自然や宇宙をテーマにした作品に接すると、いつでもいずれかの思いを抱くことになりますが。
特によかったのは、人としての思いに優しさがあふれていたところです。
星を作る研究材料に、亡き恋人を思って零してしまった涙が混入してしまい、星の子が製造されてしまいます。
本来ならば星以外の製造物は廃棄するきまりなのですが、カナタは自分の作り -
Posted by ブクログ
超好み。どこに惹きつけられたか説明できないほど理屈抜きによかったです。肌に合うかんじ。
絵柄が、硬質なのに繊細で美しくてストーリーの世界観そのもの。ボタニカル風な緻密さにもうっとり…
しかしながら、他の方の小説でのイラストでお見かけした時には、何の食指も動かなかったんですよね。パッと人目を引くというほどじゃなかった。
やはり、作品に漂う静寂な空気と微弱で優しい体温のようなものが魅力の大部分ではないかと。
細かい筆致とか、優しさあふれるストーリーとかもいいんですが、登場人物がまたいいんです!
表題作の菌類学者の室田とバイト助手の大学生である岩井。
萌えツボど真ん中でした。
いつもは研究に没頭し