大谷能生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ジャズってなに?と聞かれるときっとその魅力を理解している人ほどにその返答に窮する。あまりにも多くの要素を含みすぎた上にアカデミズムとフィーリングの世界の狭間、はたまた過去、現在、未来の時の狭間で揺れ動き、あるいは伝統の積み重ねの上に同時進行する伝統の破壊にこそその神髄があるとでも言えてしまったりもするような、なかなかにその正体を捉え難い音楽(つまりとても音楽らしい音楽でもあると個人的には思うわけですが)というのがその性質でもあるはずだから。その上にこういう実情もきっとある。例えば、日本のジャズ喫茶文化は往年の勢いを失ったジャズシーンをアンダーグラウンドで支え続け今にいたらしめる非常に重要な役割もきっと担いつつも、ジャズをジャズたらしめていたはずの(故に彼等がジャズを愛したはずの)新しい地平を切り拓かしめるためのパワーをいつの間にか奪う役割をも一方で担い始めてしまうに至り、つまり、そこをいつの間にか支配するに至り始めたのは、伝統の革新よりもむしろ伝統の保護ばかりに重きを置くかのようなノスタルジズムの色を濃くしたかのようなムードでもあり、必然の流れとでも況わんや、そのシーンから発信されるのはアンコンテンポラリーなニオイをまとうに至ってしまった薀蓄。果たしてジャズと呼ばれた音楽のある種のフォーマットはまだ見ぬポテンシャルとか可能性を様々に秘めていることをそのもの自体としては示しながらも、かつての名残でしかなくもあるはずのステレオタイプなイメージの枠にはめ込まんとするかのようなプレッシャーに、そのシーンの外側からも内側からも晒され続ける憂き目を見てきたとも言えてしまうのではないだろうか。本書はそう言う状況に対してのアンチテーゼを高らかに唄うものではないけれど、ジャズのポテンシャリティを強く信じるが如く、そして深刻ぶらないためのユーモアも交えながら、シーンからリスナーに向けて投じられている一石のような印象を受ける。まあしかし菊地さんはやっていて楽しいことを好きなように続けていくためにご自身の立場から必要に思えたり、やれそうに思えること、やりたいことなんかを楽しみながらなさっているだけなのかも知れませんが。紹介されている音源も用意しながら読みたくなる一冊ですが、テンポの良い語り口は読んでいるだけでも充分に楽しめるように思います。著者のジャズとか人間の存在とかへの愛情を感じさせてくれる一冊でもあるように思います。てか菊地さんってばホント物知り!w
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Posted by ブクログ
「瀬川先生の代わりに書きました」的な1Qは置いといて、2Q~4Qの75冊に大谷さん「らしいジャズ名盤ガイド」の姿が見えるとして、そこに挙がっている名前より、落ちている名前に、やはり特徴が出てる、気がする。
ディジー・ガレスピー
オスカー・ピーターソン
ジミー・スミス(だけでなく全コテコテ、ジャズではなく「ブラック・ミュージック」枠なのかな)
ウェス・モンゴメリー
ハービー・ハンコック/チック・コリア
ラムゼイ・ルイス(これ書きながら、「太陽の女神」を聴いてたりする)
トランペッターが、サッチモ⇒クリフォード/マイルスで終わってる(一応、オマケでウィントンは出てくるけど)あたりは、まぁ仕方がないんだろうけど、マクリーンの代わりにリー・モーガンでも良かったんじゃないの、と思ったりもする。