あらすじ
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なぜ、ジャズは常に〈新しい〉のか?
ジャズがわかれば、近代がわかる。
ジャズの歴史を知りたいならば、まずこの一冊!
これからジャズを聴きたい人に、思わずへえーとなるエピソードで名盤100枚(+ウラ名盤100)を解説。
九段理江(小説家)さん推薦! 「ジャズには未来が見える」
柳樂光隆(音楽ジャーナリスト)さん推薦! 「21世紀のジャズのヒントは20世紀にある」
【はじめに】
「ジャズ」は20世紀とともに、つまり、音楽が録音され、モノに刻まれ、商品として売り買いされることが当たり前になった時代に誕生し、成長しました。また「ジャズ」とは、親から子へとタテに受け継がれる「民俗文化」としてではなく、多様な出自を持つ人々をヨコにつなぐ、おそらく歴史上はじめてあらわれた「大衆文化」としての性格を色濃く持った音楽です。この音楽には、多民族による植民国家として、そして、典型的に資本主義が発展した国としての「アメリカ合衆国」の20世紀の姿が写し込まれており、『20世紀ジャズ名盤100』をキュレーションするということは、現在ぼくたちが生きているこの21世紀が、その前の100年間はどんな状態だったのかを耳で聴いて理解する、そのためのディスプレイを試みる作業でもあると思っています。
この本では、とりあえず、20世紀のはじまりから時代順に〈第1章 ポップスの古層としてのジャズ〉〈第2章 モダニズム芸術として結晶化したジャズ〉〈第3章 創造の現在形としてのジャズ〉〈第4章 世界音楽のプロトタイプとしてのジャズ〉という区切りを設けてみました。
電子書籍版では、ジャケット写真をカラーで掲載!
【目次】
はじめに
1 ポップスの古層としてのジャズ
『Louis Armstrong and His Hot Five & Hot Seven 1925 - 1928』ルイ・アームストロング
『Xavier Cugat with Dinah Shore』ザビア・クガート・ウィズ・ダイナ・ショア
『ぼういず伝説』あきれたぼういず 等
2 モダニズム芸術として結晶化したジャズ
046『Blue Train』ジョン・コルトレーン
048『The Shape of Jazz to Come』オーネット・コールマン
050『銀巴里セッション』V.A. 等
3 創造の現在形としてのジャズ
『Complete Live at Plugged Nickel 1965』マイルス・デイビス
『Free Jazz』オーネット・コールマン
『サマルカンド』高橋悠治・佐藤允彦
4 世界音楽のプロトタイプとしてのジャズ
『On Jupiter』サン・ラー
『北京の秋』清水靖晃
『Double Booked』ロバート・グラスパー など
おわりに
人名索引
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
内容は著者の感想程度だが、この手の本にありがちなモダンジャズの名盤紹介に終始せず、日本人ミュージシャンやロバート・グラスパーのような現代のアーティストにもスポットを当てているのは興味深い。
Posted by ブクログ
「瀬川先生の代わりに書きました」的な1Qは置いといて、2Q~4Qの75冊に大谷さん「らしいジャズ名盤ガイド」の姿が見えるとして、そこに挙がっている名前より、落ちている名前に、やはり特徴が出てる、気がする。
ディジー・ガレスピー
オスカー・ピーターソン
ジミー・スミス(だけでなく全コテコテ、ジャズではなく「ブラック・ミュージック」枠なのかな)
ウェス・モンゴメリー
ハービー・ハンコック/チック・コリア
ラムゼイ・ルイス(これ書きながら、「太陽の女神」を聴いてたりする)
トランペッターが、サッチモ⇒クリフォード/マイルスで終わってる(一応、オマケでウィントンは出てくるけど)あたりは、まぁ仕方がないんだろうけど、マクリーンの代わりにリー・モーガンでも良かったんじゃないの、と思ったりもする。