新井紀子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ自身の読解力不足を感じていた為購入。文章の書き方や読解力について示した本。公の文章は誰がみても同じ結論に至るように作成されているが、理解できない人が一定数いる。それは文章を正しく理解する訓練をしてこなかったから。有名中学高校へ通う生徒へリーディングスキルテストRSTを実施したところ、総じて高点数。逆も成り立つというわけではないが。生活言語と学習言語は異なり、学習言語を学ばなければ成長は難しく、小5以上の成長は低いとの調査結果もある。
リーディングスキルを高めるためには新聞のリード文と内容について助動詞を加えるなどして一文に変換し、意味を成り立たせる訓練方法があり、3ヶ月もすると成長は認められた。
この本を読んで、同じ文章を読んでも正しく理解できない人、何度も忘れ物をする人は正しく文章を読めない可能性があること。また、読解力は訓練によって習得可能なスキルであるということを学び、文章の作成に興味が持てた -
Posted by ブクログ
AIは東大に入れるか?を研究している数学者が、AIとは何か、AIが躍進すると世界はどう変わるかについて書かれている。
大変な偏見だが、理系の方の書かれた本は説明の道筋が整えられていて、説明が頭に入りやすいと感じる。
工場の手作業が機械による自動化に変わりつつある時代であれば、工場が機械化されたとしても、読み書き計算の教育すらままならない方は、工場での仕事が向いていて、ホワイトカラーの仕事は難しそうだ。
AIが次々仕事を奪いつつある現代でも、AIに変わられない仕事をやればよいのだが、それが難しい。なぜなら中高生の読解力が下がっているからだ。実際に行ったテストが数問載っていたのだが、ちゃんと読めば分かる簡単な問題だったが、私も数問間違えている。文字は読んでいるものの、内容がなかなか頭に入ってこないことがある。これが読解力の低下か、と実感している。
読解力の高い生徒と低い生徒の違いで読解力を上げる方法はないか調べたが、本を読む、ニュースを見る、等の項目で大きな差はなく、そもそも読解力がないからアンケートすらまともに回答できていないかもしれない、と思って、この調査はあきらめた、というところはブーメランすぎて最高だった。
AIではなく生成AIがメジャーになっている現代ではどのように変わったのか、変化があれば知りたいところ。
読解力を上げる必要がある、という危機感は、常に持っていたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前著で明らかにされなかった、読解力が低下している原因について、まず学校教育において電子黒板や穴埋めプリントの活用によって板書をノートに写す作業が減ったことにあるとしている。ノートに取ることは一見非効率で無駄な作業に思われるが、文章の意味を理解せずにはスムーズに写すことができないのだという。文字単位や画数ごとに写している場合には、文章が理解できていない可能性が高い。
もう一つは、スマホの普及によって幼児が接する大人たちがSNSやゲームに集中する時間を増やし、大人同士の会話を聞く時間や自分に話しかけてくれる時間を劇的に減らしていること。
双方とも、機械や技術による生活の変化、しばしば効率化と肯定的に捉えられるものに、人間から何らかの基礎的なスキルを奪い去る側面があるということ。
単調で退屈に思われる手作業、人間同士の意味を持った会話は、見かけ上AIに取って代わられることがあっても、人間とAIとではその行う作業の本質的な部分が全く異なる。
人間は集中することができ、意味を理解し、欲求を持ち、また全力で怠けようとする。穴埋めプリントのような、意味を理解せずキーワード検索で終えるような作業こそが、AIが得意とする作業。
読解力を向上させるために幼児期の教育方針として挙げられている中には、手を動かすこと、関心を持って自ら取り組むこと、集中してやり遂げることなど、モンテッソーリ教育とも共通するものが多いと感じた。
加えて大人の関わり方が重要な幼児期。生活の中で繰り返す食事や入浴、着替えなどにも手を動かす大切な動作や自然現象を学ぶ要素がたくさんある。忙しさにかまけてこれらを疎かにせず、また子どもに向き合い、関心を持って見つめる視線の先に気付いてあげられるよう、過ごしていきたいと感じた。 -
Posted by ブクログ
すでに10年以上前の本ですが、今読んでも、まったく古さ感じませんでした。
この本が出たころは、「東ロボくん」のプロジェクトが始まる前ですし、今ほどAIの技術が進んでいないころだと思いますが、現在の状況を見越したような内容でした。
本の内容は、タイトルの通り、といってよいと思います。
コンピュータができることがどんどん増えていて、その結果、人間の代替(人間を超越する場面もしばしば)として仕事をするケースも増えています。
とはいえ、コンピュータは万能ではなく、創造的な仕事や、仕事の設定を行うことなどは、コンピュータが苦手とするところ。
今後、人間が行う仕事は、コンピュータが苦手な部分にどんどんシフトしていき、コンピュータが苦手で、希少性の高い創造的な仕事は、給与が高く、コンピュータは苦手でも、人間は得意なケースが多い仕事については、給与が抑えられる、という状況になる、と書かれていますが、まさに社会はそのように動いていると思います。
この本には、「コンピュータは、意味を理解することができないので、コンピュータに勝つ、あるいは、コンピュータとよい形で共存していくには、様々な事象を見て、意味を理解できる能力を身に付けることが大切」といったことが書かれていますが、おそらくその通りだと思います。
学校教育では、これまでもそういった能力の育成には力を入れてきたと思いますが、ますます重要になるものと思われます。