新井紀子のレビュー一覧
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ネタバレ文章の文脈を読み取る、つまり論理構造に沿ってデータを構成するのを、実はAI人工知能は苦手にしている/
2011年、大学生数学基本調査
181わたしたちが「大学生数学基本調査」という恐ろしく手間暇のかかる調査に踏み切ったのには理由があります。大学に勤める教員の多くが、学生の学力の質の低下を肌で感じていたからです。日本では…大学に勤めている限りは、入試問題の作問や採点に毎年携わり、大学1,2年生の教養の数学の講義を受け持ちます…そういう中で、学生との論理的な会話、設問と回答との間で、会話が成立しないと感じるシーンがあまりにも増えている。そう多くの教員が感じている。そのため、実態を正確に把握する -
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小学生から読めるように、余白多め、文字大きめ、色つきのグラフや文字、厚い丈夫な紙‥など、工夫して作られていた。大人だとそれがかえって、一つの命題に対してページをまたがなくてはならない、ページを捲りづらい、など読みづらくなる点もあった。
自分の子が小中学生だったり、教育現場で働いていたりでもしていないと、「自分のこと」としてこのトレーニングを頑張るモチベーションを持つのが難しいかもしれない。読み進めるのに骨が折れた。
ただ、学校で授業をしてくださる先生が、この本に書かれていることを念頭に日々の授業に取り入れてくだされば、かなりの学習効果が望めるのではないかと感じた。私は教科ごとの癖のある文章 -
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AIと脅威と限界を数学者が論理的に説明。
AIができるのは数学の論理と確率と統計のみで、AIは意味を理解できないのでシンギュラリティは来ない、という、若干安心させるのが前半の内容。
ただし、AIの得意とする論理、確率、統計でできる事は急速に発展し、人間の仕事の半分を奪う。
だとすれば、人間はAIにできない仕事をすれば良いのだが、実は日本人の多くがAIが苦手な教科書を理解する読解力さえなく、AI並みかそれ以下だという。ここに著書の危機感がある。
確かに基本的な文章さえ理解できなければ生きにくいし、騙されやすいかも知れない。
では読解力のない人に読解力をつけさせる為にはどうすれば良いのか?こ -
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本書は、人工知能(AI)についての考察を通じて、その現状と未来を鋭く論じている。著者は、AIが何であり、何ができるのかを明快に展開し、非常に歯切れの良いテンポで議論を進めている。
まず、著者は「AIは、まだどこにも存在していない」と断言するが、その一方で、実際にはさまざまなAI技術はすでに存在している。彼女はまた、数学者として、シンギラリティ(技術的特異点)が訪れることは「こない」と見解を示す。そもそも「人間の能力を超える」とはどういうことか、その意味もあまりはっきりしないという。著者の竹を割ったようなすっきりした意見は、面白い。
本書が刊行された当時は、生成AIがまだ登場していなかっ -
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この本が書かれてから数年経っていて、ChatGPTなどの技術面で高度化はしているものの、根本的なAIの本質はそれほど変わっていないと思う。だから、改めてAIに対峙する人間側の問題を整理する上で本書は有用。
AIによる算出はあくまで分析の結果であり、創造的ではないということ、本質的な意志はないということ。だがしかし、人間も結局は経験していないことからは発想できない、発想は経験の積み上げであったり応用であったりするだけなので、もしかすると人間はAIに追いつかれるのかもしれない、表面的には。と改めて思った。
本書の指摘する、読解力は確かに問題であって、自身も図式化や雰囲気によって読んだ気になったり -
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ネタバレ「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」続編!
「基礎的•汎用的読解力を身につけて中学校、そして高校を卒業させることこそが21世紀の公教育の果たすべき役割の『一丁目一番地』」と主張しています。
本書でいう読めるとはAI読み(キーワードの群として読ん)でいくのではなく、「意味を理解して読む」ことです。
そんな当たり前のことと思ってしまいがちですが、これまた子どもも大人も読めない人が一定数(約3人に1人)いるのです。体験版RST(リーディングスキルテスト)もついているので、ぜひやってみてください。かくいう私も正答率は100%ではありませんでした。
そして、その要因の一つに近年の学校教育の動 -
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ネタバレ「意味のあるアクティブ・ラーニングを実施できる中学校は、少なくとも公立には存在しません。」(p239)
「教育の喫緊の最重要課題は、中学校を卒業するまでに、中学校の教科書を読めるようにすることです。」(p241)
この2つのフレーズが心に残りました。
筆者は教育を貶めようとしているわけではありません。来るAI時代に向けてAIができること、できないことを正しく認識し、その上でAIに取って代わることのできない仕事をこなすために必要な力の一つが読解力だとしています。けれど、その読解力が低いという結果がRSTによって明らかになりました。「世界でトップレベルの学力がある日本の中高校生の読解力が危機的 -
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「AI時代に必要なのは、意味を理解する能力」
真の意味でのAIは、人間の一般的な知能と同等レベルの知能という意味であり、現在実現に至っていない。AIを実現するには、2つの方法がある。一つは数学的に解明して工学的に再現する方法である。もう一つは、工学的な実験により偶然生み出す方法である。後者は、飛行機の揚力の原理(ベルヌーイの定理)が現在においても数学的に完全に解明されていないことに似ています。
また、AIの開発競争が世界的に激化する一方で、現代の子どもたちの読解力の低さを問題視し、AIに代替されない人材はどのような能力を持っているかを教えてくれます。そして、社会においてもAIを活用できる人材 -
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前書も衝撃的でしたが、本書もまた面白く、考えさせられました。大変興味深く拝読した、と思っていますが、私はきちんと「読めて」いるんでしょうか?
ははは。
正確に説明する=プログラミング教育の基本。
ほほぅ。
今年度施行の共通テストから、情報が必須になるからレベルを落としてでも現役合格!と言い張って第一志望に合格した娘は、もしかして浪人して情報を学んだ方が良かったのかも?
体験版紙バージョンRST、具体例同定がボッロボロでした。笑ってしまうくらいに。定義にいちいち照らすのが面倒で、楽に逃げた結果なのかなー。
よく噛んでゆっくり食べよう、ぐらい気乗りしない、よく読んでゆっくり考えよう。急がば回れ -
Posted by ブクログ
前著「AIvs教科書が読めない子どもたち」で世間に大きな衝撃を与えた著者がAI共生時代の教育論を提案。
日常生活における文章の流し読み・テスト対策としての暗記頼りへの慣れに警鐘を鳴らし、文章の構成・言葉の定義をしっかり読み解く読解力の涵養が重要。
読解力を基礎とした論理的思考力の鍛錬・正確に説明するスキルなしに文理融合・STEM教育の未来はない。
著書内で紹介されたリーディングスキルテストは分量・時間ともに決して膨大な量ではないが、普段文章を真剣に読んでいない現れなのか、非常に疲れた。
公務員試験を受験した方に共感してもらえればと思うが、何となく公務員試験の一部問題はリーディングスキルテストに