新井紀子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AIにできること、できないことが明確に書かれていました。
AIはコンピューターであり、数学で動いている。
数学は、論理、確率、統計しかできない。
この3つで規定されていないことはAIにはできない。
もし、シンギュラリティが訪れるならば
それは人間の脳のすべてが解明された後の話になる。
これを別の言葉で置き換えると
1. 係り受け
2. 照応 → ここまではAIにもできる。
3. 同義文判定 → まだまだAIには難しい
4. 推論
5. イメージ同定
6. 具体例同定 → AIには歯が立たない
意味を理解することはないAIと学生の理解力の間に
あまり差がないというのは衝撃的でした。
要す -
ネタバレ 購入済み
人間にできること
一部ご紹介します。
・詰め込み教育では、読解力と常識は身に付かない。読解力がなければ、教科書もマニュアルも読めないし内容も理解できない。
・人間の存在意義を保つために、まずは読解力。次に体を動かす。モノに頼らない遊び。
・コンピューターは計算機。入力に応じて計算をして答えを出しているだけ。コンピューター自身が「意味」を理解しているわけではない。
・数学は、論理と確率、統計で、人間の認識や現象を説明する。逆に言うと数学は論理的に言えることと、確率、統計で表現できることしか説明できない。それが科学の限界だ。
・「意味」は観測不能。論理や確率、統計に還元できない。
・機械に仕事を奪われな -
Posted by ブクログ
コンピュータに仕事をさせる 基本的仕組みを理解することが必要
チェス
最適な一手を選ぶ 局面の価値を「数値化」 駒を1:2:3
静的な評価
選択肢の評価 指数爆発の壁
抽象という能力 パスカル
人間の能力でとりわけ高度、「イノベーション」の核
コンピュータには不可能 フレームが与えられていない
誰もが暗黙に知っているが、言語化されていない「何か」を「言語化」する作業が
イノベーションの原点
演繹と帰納の使い分け
数学の時代
学問だけではなく、イノベーションには数学が不可欠
日本だけが数学の評価に消極的
国際化
英語を使えることではなく
数学的ロジックのコミュ -
Posted by ブクログ
「幸せの形は一つではありません。幸せになるために必要なものも一つではありません。
でも、幸せになるために使うことができる資源には共通性があるのです。
経済という科目が問題にするのは、幸せの中身ではありません。幸せになるために資源をどううまく使うかなのです。
経済では、どうすれば幸せになるかは教えてくれません。
だって、あなたの幸せは、あなた自身しか知らないでしょ?
でも、あなたが幸せを実現するために、限りあるお金と時間をどう上手く使うかを考える方法を教えるのが『経済』という科目の仕事。
-はじめに より-
経済という漠然とした概念について、非常に分かりやすく解説をしてくれた。
経 -
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根拠を示した問題定義の本
AI技術について、面白おかしく盛り上げるような、釣りを目的とした本ではありません。作者の「現在の日本の人間たちが抱える問題点はこれだと思います、ぜひ知ってください」という内容の本です。
誤解しにくい文章で書いてあり、とても読みやすいです。数学者の本ですが、数学に苦手意識を持っている自分でも読めました。
中高生が受けたという、文章読解力を調べるためのテストの例題が数点載っていました。どんな問題で「教科書が読めない子どもたち」だと言っているのか、イメージしやすいです。正解率を見て、愕然・・・。頭が悪いという問題じゃないですね。障害があるごく一部の人以外は、語彙力の問題だったり、教えれば向上 -
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アメリカに暮らす日本の中学生に
とても興味深い内容だった。考えさせられる点が多くあったと思う。
現在、アメリカの日本語補習校で中学生に国語を教えている。国語のワークの宿題にどんな意味があるのか。授業で触れていないことは出題されるべきではないのではないか。といった生徒の疑問に答えるのにこの本を紹介した。
AIがどのように問題を解くかを説明した上で、現行の限界を示し、実際のワークの中から誤答が出そうな問題を選んで、生徒たちに解かせてみた。AIにライバル意識を持つことで、いつもより、丁寧に問題を読み、機能語を意識し、文章全体から意味を取ろうとする生徒が多く出た。また「AIなら、こう間違えるよね。」といった声も聞こえてきた。AI -
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Posted by ブクログ
「数学は言葉」等の著作をもつNIIの新井教授の本。本書では、数学史、科学技術史、コンピュータ史を紐解きつつ、人工知能の主な分野における技術解説をしている。さらにコンピュータが発達した場合、現在のホワイトカラーの半数近くが職を失うと主張し、そうならないために一般人はどのような能力を鍛えればいいのか、ということについて持論を述べている。著者の結論は、一言で言うと、「もっと演繹の能力をつけるべく訓練しましょう」ということ。これにより、数学者やコンピュータ科学者と会話ができるようになり、自分のアイデアを実現することができるようになるとしている。
著者は、米国の大学院で数学と論理学を専攻していたこともあ -
Posted by ブクログ
ネタバレNetCommonsは対話的にウェブの内容を作るための敷居を下げるためによいソフト。
初心者の方は、どういうソフトを使うかで、悪戦苦闘されていることがある。 作り始めの敷居はものすごく下げている。
色彩も統一感のある設定が既定値なので、悩まなくてよい。
やりはじめる勇気を与えるための本。
課題は、どういうエラーに出会ったら、何をすればいいか分からなくなることがあることかもしれない。
版によって異なる可能性があるため、どういうエラーがでたらどうすればいいかはこれからの課題なのかもしれない。
プログラマ用の改良の手引きがあるといいかもしれない。
プログラマなら自分でつくるべきなのだ