野島秀勝のレビュー一覧

  • ハムレット

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    ・主人公ハムレットの人格が魅力的だった。不貞の罪を犯した母への忌まわしさと、その母の血が流れている自分自身の穢れの感覚に煩悶しながら復讐に進む主人公には、若者らしい潔癖さと深情の優しさが感じられた。狂人を装いながら、度々口にする気の利いた皮肉も、大学生だという主人公の知性が表れていて、魅力的だ。
    ルルーシュみたいな感じ、と言うと卑近すぎるかもしれないけど、ググると製作陣も意識しているらしい。
    ・後述の脚注で逐次説明されているが、繰り返し登場するキーワードやイメージが、表現を強力にしていて、巧みだった。
    ・クライマックスの剣術試合は、サスペンスの効果が巧みで引き込まれずにはいられないし、青年二人

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    2015年10月05日
  • ハムレット

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    作品についてではないのですが、注釈のところが気になりまりました。舞台となった城はユトランド半島にあると誤解されているようで。

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    2015年09月05日
  • ハムレット

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    授業で使ったため、部分的に読んだ。
    最後のセリフ回しには衝撃が走った。
    時間があったらもっとじっくり読んでみたい。

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    2015年02月01日
  • ナボコフの文学講義 下

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    とにかく「精読」、引用ばっか、でも…ーー


    引用が非常に多い。自説の主張が乏しい。

    結局は何が言いたいのか?そればかり気になっていたが、気づいた。

    「読み込む事によって、小説の醍醐味をとことん感じろ!」ってことだ。

    引用の分量に比べ圧倒的に少ないが、

    ナボコフの鋭い(時に鋭すぎる!)指摘がそこここに散りばめられていて、盲を開かれることが沢山。

    その表現が典雅で詩的な表現で書かれていて、読んでいてふくよかな気持ちをもたらしてくれる。

    ・・・とてもじゃないが本書のレビューなんか書けんわw どだい無理なはなしw

    ・・・結局、世界文学の"超"名作を(断片的ながらも)

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    2013年11月12日
  • ナボコフの文学講義 下

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     ナボコフが大学で行った講義のメモを、編集者がまとめたもの。どうやら残されたノートはかなり断片的であるらしく、この本を読んでいても、小説についての「まとめ」の批評が無いままに終わる章が多く、アレ?という気にさせられる。ナボコフはきっとアドリブで、講義の最後を華麗にまとめたのだろう。

     取り上げられた「世界文学」のうち、オースティンの『マンスフィールド荘園』だけは読んだことがない。他は読んだとは言ってもかなり昔のことで、再読もほとんどしていない。ナボコフは再読を「良い読者」の条件の一つに挙げているので、私はぜんぜん、良い読者ではない。
     
     芸術としての小説という観点にナボコフは厳しく絞り込む

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    2013年10月14日
  • ハムレット

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    名作って言われるものですけど今更ながら読んでみるとそりゃもう・・・残酷な終わり方ですねパッとしないというか読んでてスッキリしない感じでした復讐は果たせてますがね・・・・ロミオとジュリエットを書いた人と同じとは思えないほど暗くてドロドロしたお話でした

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    2013年08月01日
  • ハムレット

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    登場人物が皆特徴的で、面白かった。

    解説には、ハムレットは本当に狂っていた、と書いてあったけれど、本当なのかしら…?
    私は、あくまで普通で、常軌を逸したのはオフェリアの葬儀のときだけと感じだけど…。

    個人的には、クローディアスがなぜ元国王を殺害したのかが気になる。
    それは果たして王という座が欲しかっただけなのか、それともガートルードのことも手に入れたかったからなのか。

    やはりこれだけ長い戯曲なので、解説ももっと長くても良いと思う。
    登場人物のもっと詳しい考察が知りたい。

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    2013年07月08日
  • ハムレット

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    物語の始まりと収束がきれいなほど対照的であり、登場人物の行動一つ一つ、台詞一つ一つが無駄なくそして洗練されていて非常に面白かったです。
    脚注や注釈も非常に豊富で、上演された時代、英語での韻、使用されている英単語の語源などの物語を読み解く上で非常に重要となる背景知識が補完されており、無知な私でも楽しんで読むことができました。

    唯一のそして最大の欠点として、文章の下の注釈で悲劇のネタばれがあったのが残念でした。
    本を手に取る人全員が全員ストーリーを知っている上で読んでいるという前提なのでしょうか。

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    2013年05月15日
  • ハムレット

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    境界線上のホライゾンと絶園のテンペストからの流れで読み始めた。劇を読むのはチェーホフ以来で、大仰なセリフと立ち回りに自分が観客の一人になった気がした。文章を慌てずにゆっくりと、登場人物のセリフと重ねるように読むのが劇作を楽しむうえで必要なことだ、と読間に気づく。っというかこれって江戸幕府が開かれたころに作られたんだよな、と感心しながら読んだ。勿論、日本にも素晴らしいものはあるのだけど、四百年前の作品ということにロマンを感じずにはいられなかった。

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    2013年04月01日
  • リア王

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    リア王と言うと嘘つき娘と正直娘の話しのように思われているが、実はもっと深い「人間の性」が引き起こす悲劇として描かれている。

    権力への執着は、人間にもともと兼ね備わったものであるし、それに加え男女の愛憎も、この権力争いの中に織り込まれている。

    ラストで、ほとんどのキャラクターが死んで行く悲劇を観て、観客の感じるものは人間の愚かしさであり、またそれが自分の中にもあることへの戦慄であろう。

    悲劇の救いとなろうと予想された、末娘のコーディーリアの愛情や、リア王の家臣のケントの忠義さえも、この悲劇の中に飲み込まれていく。

    詰まるところ、救いのない悲劇である。
    どのようにして、この悲劇を回避すべき

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    2013年03月31日
  • リア王

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    シェークスピア四大悲劇の一つにして最高傑作と呼ばれることもあるリア王。他のものに比べてだいぶ世界観が大掛かりで、登場人物や話の筋も重厚。にしてもシェークスピアはなんでこうも最後で主要人物皆殺しにしたがるかなぁ。。。(あらすじ割愛。ググればでてくる)

    元ネタありだが、悲劇にしたのはシェークスピアのオリジナルらしい。老齢・狂気・裏切り、なかなか濃い話だった。

    マクベスのほうが好きだけど、まだ一回目で話の筋追うので精一杯だったからもう一回くらいは読んでみるかな、数年後。

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    2013年03月29日
  • ナボコフの文学講義 上

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    クンデラの小説論と通底するものが(当然かもしれないが)ある。

    ただ、自分ではここまで読む能力は無い…
    しかし、こういう読み方ができないと読む意味なんか無い、的なことを言われていると、そうなのかなぁ、と。

    もう一度は読みたい。

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    2013年01月21日
  • ハムレット

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    思うところあってシェークスピア。
    註を確認しながらじっくり読み進めるも、教養不足のため理解不能の箇所が多々あり。
    それでもストーリーはおもしろい。
    それは自由奔放に描かれているハムレットの愛すべき言動と、現代にも通じる“異常さ”なんだと思った。

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    2012年06月24日
  • ハムレット

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    英文学の古典シェイクスピア。本作品は脚注や解説も充実していて、オススメです。舞台設定、人物の際だたせ方、そしてところどころ出てくる気の利いたセリフ。個人的には、ハムレットにとってのかけがえのない友人ホレイショーの存在が貴重です。なぜ二人が出会ったのか?そしてどのような歴史を重ねていってそこまでの友情が築けたのか?別の戯曲を紡ぎ出したい気持ちになりました。

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    2012年04月25日
  • リア王

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    シェークスピアの4大悲劇の一つにも数えられ、確かに話し全体を見てみると悲劇であったが、所々に我々人類社会に生きる者に対して、というと大げさかもしれないが、教訓というか警鐘というか、何か伝えようとしている、あるいは皮肉っているようにも読め、非常によい作品であったと思った。。

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    2012年03月10日
  • ハムレット

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    ロマンチストなうちの父は酔っ払ったときなどにハムレットの話をし、オフェーリアがくるって川を流れていくところを描写しては涙が出て仕方がない、などといっていた。

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    2011年08月21日
  • ハムレット

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    セリフきれいです。やっとシェイクスピアを読んだんだけれども、劇前提に書かれていることがあるからなのか、素晴らしいセリフが多く言葉を扱う人として、これ以上にないと思う。舞台でみてみたいな。美しいセリフに似合わずにこれでもかっていうぐらい悲劇のオンパレードなのも忘れられない。面白いですね

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    2011年07月18日
  • ハムレット

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    弟に毒殺されたデンマーク王の亡霊が王子ハムレットに真相を告げ復讐を迫る。苦悩しながらも復讐を遂げ、自らも毒刃に倒れるハムレット―古くから伝わる復讐譚が、精妙な劇的構造のもとに近代的な心理悲劇に生れ変わった。世界中で愛読され繰り返し上演されてきた、詩人の代表作。悩める主人公の姿は、読む者の鏡でもある。

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    2011年07月06日
  • リア王

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    ネタバレ

    シェイクスピアの名言は、たくさんあるよね。

    シェイクスピアの本を、小説で読みたいと思った時期もあったけど、

    きっとこういう演劇台本のような形だから、

    名言が背景とともに美しく浮かび上がるんだろうね。


    人間の想像力の力に、乾杯!

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    2011年03月07日
  • リア王

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    ネタバレ

    エドマンドにはめられ逃亡中のエドガーと、娘2人に命を狙われコーディーリアへにしたことを後悔して狂いはじめるリア王、それぞれ物語りの裏と表が進行していて、展開がとてもドラマティックな印象を受けた
    作中何度も繰り返される'nothing'の言葉の意味。無から生まれる有。つまりコーディーリアの愛、という解釈、この「リア王」のテーマはそこなのだろうか
    わたしは、作中でもでてくる「運命の女神の歯車」がきれいに一周したイメージを抱いた。つまり最初に権力も知恵もあった者、有体に言えば勝ち組が、中盤では他人の策略に落ち、落ちぶれるが、最後には本質を取り戻す。
    不変なものはなにひとつない(n

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    2010年12月03日