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Posted by ブクログ
書評どころかまさしく読書感想文になってしまうので先に謝りますゴメンナサイ。
だって、ナボコフ先生の授業、面白いんだもん。
えっとね、第一印象は「いや~~ん、この、IQの高い陰湿インテリめ!」でした。
あ、すいません、石投げないでくださいそこ。
だって本当にそう思ったんだもん。ナボコフ先生、スキだな。いいなぁこの、IQの高い人が子供みたいに熱心に無邪気にかつ執拗に、重箱の隅をつつきまくってるトコ!たまらんぜ。だった。陽気な陰湿さというのかな、ねぇ、もう、楽しくて大好きで仕方ない、その姿勢は伝わるんだけどそもそもIQ高い人だから、あ、そこ、そこまでえぐりきっちゃいますか?で、容赦がない。
例えば最初のほうにあるジェイン・オースティンについて。まず冒頭の文章について取り上げ、冒頭付近でいかに作者が状況のお膳立てを整えているかの作者賛歌が続く。それはまぁ、目の前でかえるの解剖(実際には見たことないけど)をする解剖学の権威のメスのように丁寧かつ、「しつこい」。いやこれ、悪い意味じゃないですよ。でも例えば、登場人物のひとり、ノリス夫人がいかに鼻持ちならない女性であるのかというのをえんえん7ページにわたって丁寧に、もう解剖していたらホネも粉々になるくらいに分析して~解析して~結論付けて~いやさ仮定を立てて~そうしてきわめて無慈悲に「はい、やなやつ~」と断じているのですよ、やり口が上質なのに、メスはきれっきれですからね。ノリス夫人、血まみれのずだぼろです。気の毒でもう、彼女のシーン、読めないくらい(笑)
でもなぁ、ここまで個性的な人の講義だったら聴講したいな。今だったらきっとストリーム配信だって出来ただろうに。もったいない!ネットの功罪は多々あるけれど、こうした本を読むと、あーもっと早くインフラが整っていたら!なんて、思ってしまうのでした。ま、この手作り感のある講義録はこれはこれで、途方もなく、素敵なのだけれど。
後半も楽しみだな。意地悪なおじさん、いやじゃないわ、あたし。
Posted by ブクログ
「文学は、狼がきた、狼がきたと叫びながら、少年がすぐ後ろを一匹の大きな灰色の狼に追われて、ネアンデルタールの谷間から飛び出してきた日に生まれたのではない。文学は、狼がきた、狼がきたと叫びながら、少年が走ってきたが、その後ろには狼なんかいなかったという、その日に生まれたのである」
とりあえず上巻。「ロリータ」で有名になる前のナボコフ先生が大学で文学を教えていた時の講義録。上巻は、オースティン、ディケンズ、フロベール(下巻はスティーヴンソン、カフカ、プルースト、ジョイスとのこと)。
文学はフィクションであるというその一点を徹底的に突き詰めて、文体の奥の奥まで読み込んでいく。そこまで読み込むか、というレベルまでの読み込みで、ちょっと真似できない。
Posted by ブクログ
『ボヴァリー夫人』読後すぐに、ギュスターヴ・フロベールの章を読んだ。
フロベールの手紙も引用して『ボヴァリー夫人』を詳細に紐解く。かなり細かい説明があり、共進会の読み難かった部分は交響楽を模して表現していた事に納得した。
フロベールは対位法的手法を取り入れて書いている。この手法は、複数の会話や思考の流れを、平行して挿入したり、絡ませたりする。
また、章の中で主題が波のような流動態で移行していく、構造的移行も用いている。
正にナボコフの講義を聞いているようであった。
ナボコフは言う。良き読者は小説と同化して読まない。共感ではなく、客観的に読むということかな。そして再読し、情景を脳内に再現できるぐらいにかなり緻密に読むことを勧めている。
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小説・文芸
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