野村進のレビュー一覧
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ネタバレ予備知識はほぼゼロで読んだけど、丹波哲郎の真実はやっぱりわからず。
誰にでもフラットに接するのを美談にしていたけど、だったら出演作品にも定時出勤でセリフも準備するのが本当ではないのかと。
判明している限りで二人の女性を愛人にしていたけど、若年女性が趣味なのか、正妻では実現できない支配欲を満たすためなのか。「ポイッ」していないからといって許されるものなのかと
著者としては、あとがきで父親(シベリア抑留)と丹波を重ねていることから、丹波の人格形成に戦争の影響が大きいと考えていたものと推察します。
あと、幼年期の臨死と妹継子の死か。
エピソードの並べ方というか構成がうまい。葬儀からはじめて、時 -
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出雲はバリに似てるらしい。どっちも行ったことがないから、そうですかぁ、と受け入れるしかないけど、そう指摘されると似てる気がする。石見神楽という芸能があるらしく、それがそんじょそこらの郷土芸能じゃなくて、ジャニーズ(この本の発行時は問題発覚前)よりも石見神楽という老若男女が大多数とのこと。年越しは紅白よりも年越し神楽。YouTubeでみたけど、確かに子供の頃からこれを見て育ったら血が騒ぐかもしれない。
境港の鬼太郎ロード、かつてはただの廃れゆく商店街だったのに、水木さんに許可をとり、妖怪の銅像を作って並べたら、観光客がわんさか訪れ、いまじゃ上野動物園の年間来場者数より多いんだとか。妖怪の力、す -
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あるテーマを設定し、それについて調べ、人に話を聞き、最後にまとめる技術を詳解するのが本書のねらいである。」という明確なメッセージで始まります。
本書は、デーマを決めて、原稿を書くまでの前段と、ノンフィクションを人物、事件、テーマを3つに分けて、それぞれどう書くかを書くかを示す、後段の2つにわかれています。
巻末に参照したノンフィクション作品が掲載されていてちょっとうれしかったです。
気になったことは以下です。
■テーマを決める
・何かを書こうとするとき、誰もが一度は立ち止まり、しばし途方に暮れるのは、あらゆるテーマがすでに書き尽くされているのではないかと思えてくることだ。
・だが、ここで諦 -
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★相対化のお手本★在日朝鮮・韓国人を描くのに、米国やベトナムにいる韓国人を描いた切り口が出色。まさに補助線が新しい視点を切り開いた。
大阪の公立小学校でのコリアンの民族教育(くしくも学校再編に伴いちょうど終わってしまった)がここまで行われていた驚きを筆頭に、我々の生活のすぐ横に別の世界がある。通名で生活する人を考えればなおさらだろう。
日本以外のコリアンを描くことでいったん相対化し、東京・荒川や兵庫・長田の在日、さらにはサッカーへと戻ってくる構成が秀逸だ。
戦後に在日の人に解放感をもたらし、さらに金日成は朝鮮基準でハンサムだということが、在日の人に朝鮮籍(北朝鮮籍ではない)を残させた。さらに -
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いやー、面白い。野村進にハズレなし。今回は、出雲の神々を訪ねる旅だ。神々と言っても色々ある。ひとつは、出雲大社に代表される出雲の神社への旅。家の周りにある荒神さんから美保関神社や八重垣神社、神魂神社と言った様々な神社へ参り、非日常の見えない世界を探る。次に、幽界の案内人たる水木しげるの縁にふれて、水木しげるロードを巡る旅。「負けている者はもう負けない」という敗者の生き方が語られる。最後に、石見地方で盛んな石見神楽への旅。他の地方では廃れる一方の伝統芸能が元気いっぱいで、小学生のあこがれるスターは神楽を舞うおっさんというのだから驚きだ。出雲世界には、目に見えないものを信じ共に生きる考えが今も生き
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ここに書いてあることはどんな人にも役立つことばかりである。
この本を簡単に言ってしまうと『ノンフィクションライターになりたい人向けにその方法を著者が詳細に書いたハウツー本』となってしまう。
しかし、ノンフィクションライターになりたいと思っていない人でもここに書いてある、対象に対する調査の方法やそれを発表する方法(話すなり、書くなりいずれでも)はどんな職業の人にとっても非常に役立つことだ。
特に社会人1年生には、仕事の調べ方や進め方、人と会ったときの相手との会話や事前の準備方法など非常に役立つと思う。また、社会人のベテランの人であっても、「ああ、こんなやり方もあるのか」と参考になることも多々ある -
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2000年10月から2003年8月まで、著者は「千葉県精神科医療センター」で密着取材を行った。
救急といえば怪我や病気で瀕死の人を治療するものだとばかり思っていましたが、見た目ではわからない命の瀬戸際で戦っている人が、私が思っているよりもはるかに多くいることがこの本でわかりました。
精神病というと人里離れた場所にある精神病院の鍵のかかった個室に押し込め、そんな人間などいなかったかのようにしてしまう従来の対応から、今は、どう地域に戻して治療していくかを試行錯誤している状況のようです。
10年以上前の本ですが、多分今も劇的な状況の変化はないと思います。
精神病と一口で言っても、症状は様々です。 -
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在日朝鮮人、在日韓国人の方々は自分の周りにもけっこうな割合でいるらしい。
らしいというのは、在日の人は外見や言動は日本人とほとんど変わらないし、日本名で日常を過ごしている人が多いのでわからないからだ。
ある日突然、今まで日本人だと思っていた友達に、「実は在日朝鮮人なんだ」と告白されたら、どう返答するだろう。
たぶん「日本人でも在日でも、俺たちの関係は何も変わんないよ」みたいなことを言うんじゃないだろうか。
でも、その答えでは在日の方は、日本人と在日の間に横たわる大きな溝を感じて、失望するのだという。
現在日本にいる在日朝鮮、韓国人の多くは働き口を求めて戦後に日本に渡ってき -
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アメリカとフィリピンに留学をしてた際に、韓国人が異常に多く親密な友達も出来たので韓国のことをもっと知りたいと思い手に取った。
在日である、にしきのあきらさんのお話。
また、みんな大好きな焼肉についてのお話など。
全国二万軒以上の焼肉屋さんの九割が在日か帰化者かその子孫が経営していると言われている。
当時、日本が韓国を占領し差別していた際に、乞食のように生きてきた在日は、日本人が食べない牛の内臓を拾って食べたり買ったりするようになった。こうして焼肉は職業として始められたのではなく、彼らの生きるための食生活から始まった。実際に当時焼肉屋で働くことは恥でもあったそうだ。
日本と朝鮮との歴史を学ぶ -
- カート
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試し読み
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もしこの本を読まなければ、サイパンに行って奇麗な海で泳ぎ、そして少しくたびれた感じのオフシーズンの観光地を見て買い物をして、ああ、なんだか少し物悲しいなあと思っただけに留まってしまったかもしれない。こうしてこの本を夢中になって読んだあとは、自然と出逢う人々の歴史や、彼らの親はどうしていたんだろう、この場所は戦争の前どんな様子だったんだろうか、戦後どんな変容を遂げてきたんだろう、と考えて旅するようになった。
時々出逢う日本人らしい名字を持つ人のそぶりや、言葉や、英語の発音を聞きながら、ものすごい重くて複雑な歴史を感じる。戦前から戦後の流れの中で、日本の統治下からアメリカの統治に代わり、サイパン -
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まえがきは、東北へボランティアに行った中国人留学生の女の子の話から。
多くの中国人が日本から逃げ出したとき、ボランティアにまで行った人がいたのだ。おにぎりを三角に握れるようになったという。
今の31、2歳以下の中国人は一人っ子政策のため、ほとんど一人っ子。
親の愛情も期待も一身に受けている。そのため人付き合いはやや苦手だという。
日本よりも儒教的感覚が生きている中国では、親に電話口で泣いて帰国するように言われたら、逆らえないのだそう。
劇団四季の中国人俳優。
日本で大学教授になる中国人。
中国人芥川賞作家の誕生。
留学生は反日か。
北国の中国人妻たち。
神戸中華同文学校。
女たちの池袋チャ