加賀乙彦のレビュー一覧
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ネタバレ著者の加賀乙彦は、精神科医であり作家でもあります。
そのことと「宣告」という代表作があることとは知っていましたが、著書を読んだことはありませんでした。
阪神大震災のときに65歳だった加賀乙彦は、「東京で小説を書いているよりも医師として被災された方々のために働こうと決心し」、精神科医として避難所の人々の治療に専念したそうです。
そして、今回の大震災、加賀乙彦は81歳であり、自身が心臓病手術後にペースメーカーを装着した障害者となっており、直接的な支援はできない状況の中、今までの様々な経験の中で考えてきた幸福のこと、死のことなどから、「とくに東北の被災者の方々に襲いかかった不幸から希望のある未 -
Posted by ブクログ
アーティストとして生きている中で、同時に心理カウンセラーを志して、心を扱う本をたくさん読みました。
その中でも「不幸な国の幸福論」は、身にしみた本の一つです。
7年前、アジア各国を巡っていた頃を思い出しました。
第三章「幸福は「しなやか」な生に宿る」を読んでいた時です。
以下、僕の体験です。
アジアで見かける多くの外国人(僕を含めて)は、裕福だからこそ、その地に降りたって、ここぞとおいしいものを平らげていました。
そのほとんどが、肥満体型で、現地の人のほとんどが普通かそれ以下にやせ細ってる。
食べ物に困っている国の中にいて、その場所で、私たちはぶくぶくと太っていて、とてもいけないこ -
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-各々(特に日本人)は自分の思想を持つべき
たくさんの情報を比較し、どれが正しいかを客観的に判断した上で「私はこの道をとる」というプロセス
「集団の和を第一義に考える人間よりは、個を重んじる個から発してコミュニケートしていこうとする人々のほうが悪魔のささやきに対して耐性がある」
-私たちは、犯罪者を犯罪者としてカテゴライズすることで、自分とは異質な人とさげすみ、拒絶しがち
これは誰の心にも棲んでいる悪魔性を否定したいとする表れ。
<人間から攻撃的な性質を取り除くなど、できそうにもない!>parフロイト
-目は自分の見たいものを見れる。他方、耳には選択の自由がなく、すべての音が聞