堺屋太一のレビュー一覧
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織田信長と明智光秀が主人公。それぞれの立場や考えを本人が独白するという珍しい形式の小説。読んでみると織田信長の独白は、『なるほど!』ということが多くて参考になった。対する明智光秀の葛藤なども分かりやすかった。たまたま、フジテレビの新しい月9ドラマで『信長協奏曲』が始まったので、ドラマと対比しながら下...続きを読むPosted by ブクログ
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企業組織の改革と創造の示唆提供と組織論の体系を広めるために書かれたという書。1996年発表。組織の構成要素、良い組織の定義など体系的に組織の本質的な意味を切り出しているところは秀逸。1989年を「戦後型組織」の終焉として、3つの神話、土地・株は上がる、消費の拡大、雇用の保証の終わりを描いているが、ま...続きを読むPosted by ブクログ
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新聞連載から13年。平成30年はもう8年後に迫っている。筆者の想定が相当部分あたっていることに驚く。何もしない日本が着々と衰退への道を歩んでいるということか。不連続な飛翔がどこかで必要になる。国家も組織も個人も。今年をそのきっかけの年にしなくてはいけないのかもしれない。Posted by ブクログ
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内容としては、戦国時代や帝国陸海軍などを組織論で分析し、解説してある。また、良い組織とは何なのか。今後はどういう組織が理想なのかが語られている。あとは、「利益質(クオリティオブベネフィット)の向上」を追及せよ、と。すなわち外延性(新規顧客)、継続性(一時的なものか、継続的なものか)、高感度(顧客、従...続きを読むPosted by ブクログ
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大学のときに読んで影響をうけました。
なぜ、豊臣政権が短命なのか・・・。
成功体験への埋没 がテーマです
この本から実は石田三成が好きになりました。
ちなみに僕にとって堺屋太一の本は、この本が
最高傑作で 「日本を創った10人」以外に
出版されている本は読むまでもない・・・ということ
を教えて...続きを読むPosted by ブクログ -
この本は、上・下巻の二冊で一作品です。
歴史小説の中でも異色の作品。
信長と光秀の独白が、交互に現れ、物語を構成します。
同じ場面を、信長が見た場合と光秀が見た場合を巧みに対比させ、両者の違いを浮き彫りにします。
時代の先駆者たる信長が光秀をどう見たのか、そして、信長の生き方を光秀はどう感じたの...続きを読むPosted by ブクログ -
織田信長と明智光秀が、それぞれ同じ事件や光景を見て独白する形式で書かれた本です。信長のような主観性の強い天才の思いと行動を解き明かすために、信長自身に語らせ、それを批判する記述を補うために、光秀の当時の常識豊かな口述を借りるという、画期的な本です。Posted by ブクログ
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自分の組織は、その組織に所属している人の満足のためにあるのか?それとも、対外的な目的を果たすためにあるのか?多くの気づきが得られる1冊。Posted by ブクログ
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かなり前に読んだものの、控えめながらも、補佐役として、兄一代で築いた豊臣家のブレーンとして生涯徹した主人公の姿が目に浮かぶような小説でした。成功者には優秀な補佐あり、また、補佐役とはかくありなんという姿が描かれており、主人公のファンになりました。手元に置いてある1冊です。Posted by ブクログ
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一流の補佐役小一郎。単に家臣、郎党の少ない羽柴家いや木下家で兄の庇護により功を遂げた人物かと思いきや、秀吉の成功を支えた第一人者と思わせてくれる1冊でした。着眼点含めて素晴らしい。いずれのエピソードもさもありなんというものばかり!Posted by ブクログ
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補佐役の生涯はとても興味深い。秀長亡き後、秀吉の変貌ぶりをみると、いかに補佐役が大切か、あらためて思う。
まったく目立たない、人が嫌がる仕事ばかりを黙ってやる。かと言って、人を妬んだりをしない。自分のやるべきことをしっかりと守る。華やかしい実績を残す人や企業の裏には必ずこんな人が存在する。
本書...続きを読むPosted by ブクログ