烏賀陽弘道のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分のようなコアな「烏賀陽シンパ」は、彼の書いたものなら何でも信じてしまう。もうこうなるとプロパガンダの格好の餌食なんだろうな。
ある思惑を持って発信された情報がプロパガンダだとすると、マスコミはすべてプロパガンダにならざるを得ない。新聞にしてもテレビ局にしてもターゲット層に刺さるように「思惑」を持って記事やニュースを作っているし、そうでなければ企業として存続できない。著者が繰り返し言うようにプロパガンダは善悪の問題ではなく、メディアというものは須らくそうできているということだ。なので受け手側が疑いの目を持って、その「思惑」に乗るかどうかを主体的に判断するしかない。
それにしても望月記者がスターダムにのし上がった裏に、こんな事情が隠れていたなんて思いもしなかった。プロパガンダにも高度なものとすぐにバレる低級なものがあるが、これは前者の最たるものだろう。もともと彼女について胡散臭いとは感じていたが、この裏が見抜けるようになるには相当な眼力が必要になりそうだ。 -
Posted by ブクログ
うわ~!めちゃくちゃ勉強になった~!
敷金は返ってくるっていうのは知っていたけど
(返金しない家主さんもいるっていう恐ろしさ!)
「原状回復」というのがどこまでの状態かっていうのは
あいまいな認識だったので「お~!」と思った~
そして、烏賀陽さんが書かれていた「椅子による床の傷」
これ、私も心当たりがあるので…読みながらひやっと…
そして怖かったのが職質!
烏賀陽さんのお友達の話がもう恐ろしすぎる!
これで捕まるの!?
そしてついつい署名してしまいがちな書類などなど…
なんちゅ~恐ろしい!
どんなにあがいても署名捺印した限りは「犯罪を認めたことになる」って!!
保証人の話もなんかちょっと切なくなった…
こんなことが起こるなんて…
で、その時に書かれていた「THE BOOM」の契約の話
そうか…こんな大変なことがあったのか…
自分の曲が自分のものでなくなる…
自分の家が自分のものでなくなる…
契約書…難しそうであまり読まないで…っていうのは絶対にダメだ~!!
この本を読む前と読んだ後では本当になんか考え方が慎重になった~
自分のまわりにある「落とし穴」って実はすぐそこにあるんだなと思うと怖くなる
この本、ぜひ学生のうちから読んでほしい~
もう大人だよっていう人にも勧めたい~
もうホントに日常の生活って
なんとか「落とし穴に落ちないですんでる」程度なんだなって改めて思います!! -
購入済み
この本に出会えてよかった
この本を読んでから新聞や週刊誌を読むと、それまでとは全く違う目線で読むことができます。
メディアに惑わされず、自分が求める情報を知るには、この本の内容を実践することが近道だと思います。 -
Posted by ブクログ
私の恩師が、世の中で一番カッコ悪い職業は、サラリーマンだと言いました。
そして、一番、競争が激しく、大変なのも、サラリーマンだと言いました。
なぜ、こんなに、大変な職業を多くの学生が選ぶのか、理解に苦しむと言いました。
この著作を読んで、朝日新聞という組織は、こんなに終わっているのか!
という感想は、全くなく、
著者が経験した「理不尽」な仕打ちは、
会社員ならば、少なくない人が経験することです。
じゃあ、辞めるか?
しかし、辞めても、また同じような問題にぶつかります。
組織の不正、腐敗、そして働く人の規律のなさ、
自分が「何を見るか」で、印象が全く違います。
この世に完璧な人がいないように、完璧な組織はありません。
既得権益を持っている組織が腐敗するのは、
歴史を見ればすぐにわかります。
また、それを正すものも必然と出てきます。
もちろん利用するという意味ですが。
今は、ドックイヤーです。
時代の流れが速い。
その既得権益を維持しようとすればするほど、
組織が破滅に向かいます。
この本を読むと、組織にどうやって立ち向かうかというよりも、
より、自分らしく生きるにはどうすればいいのか?という問いが生まれます。
組織人ならば、そんな問いが甘っちょろい戯言だと、判断されますが、
やはり、この自分らしくというは、より重要にになると思います。
自分ができること、やりたいことと、社会が求めること、他者が求めることに、
接点を求める。そして、その中で、自分の食い扶持を見つける努力をする。
今、日本のかなりの組織が末期的な状況です。
ただ、日本的な力学では、
組織の存続に力が働き、個人の権利と存在というのは、
ないがしろにされます。
著者は、組織を捨てたことで、得るものがあったと思います。
また、やはり、自分がいた組織に愛着と、そこに働いている人に敬意があるからこそ、
ぶっちゃけたんだと思います。
もちろん朝日新聞は、今も存続しています。
ただ、内部組織は、ガン末期の症状をていしているでしょう。
多くの良心的な人が、理不尽と、矛盾に、憤りを感じていると思います。
日本は、今までも、これからも、経済的には、恐らく衰退していきます。
戦後40年で4000万の労働生産人口が増えましたが、
今後40年で、今度は3000万人減ります。
どう考えても、人材活用により、生産性の向上が急務ですが、
現状は、人材を殺しています(もちろん比喩的にですが)。
多くの人が、将来への不安を感じていると思います。
組織人としては、選択肢としては、二つしかありません。
組織から出るか、出ないです。
出ないならば、これから、あらゆる消費市場がシュリンクしていく中で、
組織にしがみつく哲学を持たないといけません。
出るのならが、ぺんぺん草も生えていないような荒野で、
まずは、生きていかなくてはいけません。
今の時代、確実に、ベターな生き方などないですから。
この著作は、朝日ともあろものが!こんな終わってます的な「情報」の他に、
結局、これから、個人は、覚悟を持って生きていかなければいけないんだと、
はっきりわかったことに、非常に高い価値を感じました。
どういうスタンスで生きていくか、
それは、誰かに頼ろうが、組織に依存しようが、独立しようが、
個人が、この時代で壊れないための一つの重要な問いとだと思います。 -
Posted by ブクログ
日本のジャーナリズムや報道のあり方については、海外の色々な国の人と交流を持つようになって、どうにかならないものかと思っていたので、書店で「報道の脳死」というタイトルを見かけて手にとり、目次にさっと目を通して面白そうだと思って購入、すぐに読んでしまった。
ジャーナリスト自らが報道の現状の問題点を分かり易く指摘・解説し、その原因についても過去から現在に至る報道の変遷も合わせ客観的に記述しているところに好感が持てた。
報道の現状と問題点については、私自身も考えていたことと同じような内容であり、これから先どうなっていくのか、どのような方向に進めばよいのか、どのようにしていこうとしているのかが一番知りたいことであった。
後半以降にそれに対する作者の考えが記されている。
現在は「旧メディア」に「新メディア」が勃興する「端境期」「移行期」にあり、新旧メディアとも色々課題を抱えているが、今後は新しいメディアや報道に対して記者だけでなく市民も一緒になって関わっていくことが重要だと、改めて考えさせられた。 -
Posted by ブクログ
カラオケは、1)カラオケ装置 2)カラオケボックス 3)通信カラオケという三段階の発明を経て、世界中の文化を変えたのだが(色んな意味で。普通アジアでKARAOKEといえば風俗)、そのことはあまり知られていない。
初めて読むことばかりだが、ほとんど体験していることなので非常に面白かった。
特に通信カラオケが、ブラザーのソフトウェア自販機「TAKERU」を「インフラ」として活用し作られた秘史が凄まじい。
「TAKERU」自体は商業的にはほぼ失敗で、撤退を余儀なくされていたのに、その技術者の先見により「カラオケの音楽情報(MIDIデータ)の中継サーバ」として変更され、会社の幹部も知らない内に力を発揮していた、という。
その「TAKERU」を中継サーバにして作られたカラオケ装置が「JOYSOUND」だったが、他社の追随を許さなかった。
「JOYSOUND」よりも先にリリースされ売上を挙げた他社の通信カラオケ装置もあったが、人気になると日本中からひとつのサーバに音楽データ配信の要求が集中し、容易にダウンしたり、極端に遅くなり1曲ダウンロードするのに1時間かかったりしてしまった。
中継サーバを置いていた「JOYSOUND」にはそういうことは起きなかったため、高い人気が長続きした。
また、カラオケの音楽は、歌手がうたっている曲からボーカルを抜いただけでは素人は歌えないので、耳コピして一から作っているというのは驚いた。
思わぬ収穫の一冊だった。 -
Posted by ブクログ
東日本大震災の報道をきっかけにテレビや新聞などの既存メディアの無力さは顕になってしまった。著者は彼らの脳死状態を象徴する記事を「カレンダー記事」、「えくぼ記事」などと名付け、事例を上げて説明する。結論として、ルーチンワークと横並び意識に慣れた彼らは震災や原発問題について正しい情報を迅速に伝えることができなかった。
優秀な人材を集め、記者クラブのような組織で情報を独占してきたはずの既存メディアが衰えた理由をあげ、今後の報道とはどうあるべきかを検証する。
既存メディアから離れフリージャーナリストとなった著者にとって、既存メディアは新人の教育機関としては最高の場らしい。高給を与え、記事の書き方を教えて、1人前の記者に育ててくれる。そんな彼らがその恩を受けた組織に疑問を感じ、外に出てその疑問を検証する。それは情報を発信すること、拡大させることが大手の資本を必要とせず、個人でも可能な時代となったからだ。メディアにとって、インターネットとは諸刃の剣なのだな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ実にいい本だ。ジャーナリズムの本質をわかりやすく的確に伝えてくれる。
ジャーナリズムとは、独立した公平な取材によって、権力から自由であるための情報を市民に提供することだという。
ジャーナリズムを実行するのは誰にでもできる。組織でも個人でもいい。とにかく上記の原則が守られていれば。という視点にものすごく納得。
日本のジャーナリストには、上記のようなプリンシプルがない。というのは違っていて、個人的には優れたジャーナリストでも、組織のなかに入るとその技能を十分に発揮できないらしい。
これからネットで活動するフリーな記者が増えるのだろうか。
あとで投げ銭しに行こう。 -
Posted by ブクログ
上杉隆がジャーナリスト無期限休業宣言をしたというのはこの本で知った。氏のこれまでの本は玉石混交(というか、読ませるものから作りが雑なものが混在している)だが、この対談はマスコミの病理を率直に披瀝しているという点で教えられることが多かった。氏の記者クラブ批判について、私は同じ考え方を持っているし、東日本大震災以後、マスコミの報道が、ある種のストーリーに沿ってどのメディアも作っているという感覚は共有できる。マスコミの圧倒的な情報によって私たちが見えなくさせられているものがきっとある。『原発を終わらせる』で石橋克彦氏が、福島原発が事故を起こしたのは津波だといわれているが、ほぼ間違いなく地震によって事故は引き起こされたという論旨はとても積極的なのに、マスコミがこうしたことを紹介することは(私が知る限りでは)ない。このままでは津波対策が一定程度成し遂げられれば原発は再稼働してしまうのではないか。