上山春平のレビュー一覧

  • 世界の歴史〈11〉アジアの征服王朝
    2017/12/13
    チンギス・ハーン以前の遊牧民族王朝も多数紹介されている。とは言えやはりチンギス・ハーン以降のモンゴル帝国の躍進は迫力があり盛り上がる。一時期にせよあれだけの広範囲を征服した王朝は他にはない。その後モンゴル帝国がどのように分裂し、衰退して行ったのかにもっとページを割いて欲しかった...続きを読む
  • 世界の歴史〈8〉イスラム世界
    2017/3/10
    中東の歴史はやはり面白い。東から西からさまざまな勢力が興亡する。中東から逃れイベリア半島で興った「後ウマイヤ朝」があったり、モンゴルの蹂躙があったり。ダイナミックだな。
  • 世界の歴史〈3〉中国のあけぼの
    2016/11/4
    中国の古代から三国時代の幕開けまで。秦の始皇帝は西の人だったんだね。中国は歴史は長いけど、あまり成長はしていないように思える。裏を返せば古代の頃から発展していたとも言える。黄河流域中原を舞台に興亡が絶えない。そのたびに苦しむのは兵士兼任の農民たち。そうした農民たちのクーデターが歴...続きを読む
  • 世界の歴史〈4〉ギリシア
    2016/3/31
    クレタ文明の絵のモチーフがタコとかの海洋生物が多いのは興味深い。ヘレニズムというものが「ギリシャ人の」という意味だったとは知らなかった。2000年以上も前から人間は変わっていないんだなと思う。政治があり、権力があり、欲望がある。アレキサンダー大王が出現しなかったら、どんな世の中に...続きを読む
  • 世界の歴史〈2〉古代オリエント
    2016/2/22
    メソポタミア文明のことはあまり知らなかった。川があり水があり、交通の要所であるメソポタミア。とても面白くさまざまな国が興亡したんだな。4000年も前から同じような人間の営みがあり、栽培し食べ酒を飲み生きていたんだな。人間はあまり成長していないのかもしれないね。
  • 世界の歴史〈18〉東南アジア
    こういう視点で歴史を捉えることは重要だと思います。この目線で日本を考えることができればもっと謙虚になれるのでは。40年経っても面白い。
  • 世界の歴史〈2〉古代オリエント
    10年以上前に読んだものを再読。
    当時でも古本で購入したが、最新版は内容が更新されているのか不明。
    紀元前2000年~紀元前500年というくらいのはるか昔の出来事が発掘調査と文字の解読で明らかになっているわけだが、情報が少ないだけに歴史というより想像の余地があり、物語のようで古代史は面白い。
  • 仏教の思想 1 知恵と慈悲<ブッダ>
     角川ソフィアが出た頃に買ったはずの本なので、1996年には買っていたと思う。
     それから、半分ぐらいは読んだのだけれど以後読まずで今まで18年間放置されていた本。本棚の奥まったところに移動せず、常に手前にあったことから「読む気だけはあった」と思う。

     今回初めて最初から最後まで軽く流す。
     今ま...続きを読む
  • 仏教の思想 2 存在の分析<アビダルマ>
    アビダルマを学ぶのに最適。
    本書ではサルヴァースティ・ヴァーディン学派のアビダルマの思想をヴァスバンドゥのアビダルマ・コーシャをテキストにして説明している。

    仏教における天地創造の定義が非常に味わい深い。「この世はサットヴァ・カルマンにより生まれる」のだという。つまり、仏教では宇宙を創生するエネル...続きを読む
  • 仏教の思想 9 生命の海<空海>
    仏教を学ぶものとしてこのシリーズは先ずおさえておくべき。
    梅原イズムはいささか独特なものがあるが、本書は泰斗、宮坂宥勝との共著であり空海の歴史、思想を知るには好ましい。
    「仏教の思想」シリーズ各巻に付けられたサブタイトルは絶妙であり、空海に関するこの巻は「生命の海」と名づけられた。
  • 仏教の思想 4 認識と超越<唯識>
    奈良からコータンに戻る途中、いまガンダーラに来ています。
    興福寺の北円堂で、弥勒(マイトレーヤ)と無著(アサンガ)、世親(ヴァスバンドゥ)の兄弟にお会いし、ぜひ行ってみるといいといわれました。
    ここで、もう少し唯識を学ぶ予定です。

    ガンダーラ行きのバスの中で、
    バスガイドのおねえさんとみんなで歌を...続きを読む
  • 世界の歴史〈22〉ロシアの革命
    1825年のデカブリストの乱から1940年のトロツキー暗殺まで。
    小見出しと多数の図版や写真を追っていくだけでもおおよその流れが浮かび上がる。
    通読すると、革命は歴史の必然ではなく、起こしたい人間が起こすから起こるのだ(同語反復だが)
    ということがよく分かる、特に当時のロシアのような国においては。
    ...続きを読む
  • 世界の歴史〈23〉第二次世界大戦
    この編の世界情勢は複雑です。
    戦争は悪と善では割り切れないものなのだと、つくづく思います。
    しかし、最終章を読んだ後で東西冷戦終結後の世界を考えると、世界はまた力の論理で動き始めたのではないかと思います。
  • 神々の体系 ──深層文化の試掘
    古事記や日本書紀の成立を藤原レジームの観点から考察した本です。
    図などで現してあり、意外と読みやすいです。
  • 世界の歴史〈7〉大唐帝国
    中国中世は秦漢から始まるのではないという内藤湖南博士の説を冒頭に紹介して、巻末まで「中世の中国」を描きます。時代的には後漢末・三国・魏晋南北朝から唐まで。学者でありながら一般向けに描く文筆力に定評があるだけあって、読み物としても受け入れやすく仕上がっています。大学で東洋史でも専攻しなければ3秒で過ぎ...続きを読む
  • 仏教の思想 8 不安と欣求<中国浄土>
    竜樹に端を発する大乗浄土思想が慧遠、羅什、曇鸞、道綽、善導と発展する過程が興味深い。一神教的仏教である浄土教は中国に於いても社会不安と法難が契機になって拡大した。易行、他力の思想は大乗の一つの極点でもある。
  • 世界の歴史〈15〉フランス革命
    幕末、明治の志士たちが参考にした、といわれるフランス革命。18世紀末から始まるヨーロッパ社会変革ストーリー。マリー・アントワネット、ルイ16世、ナポレオン時代収録。
  • 世界の歴史〈19〉インドと中近東
    インドはヒンディー教の独立国家であるが、歴史的に中近東、イスラム文化と密接に関係していたことがよく分かる。また、インドが現在も緩衝地帯的にイスラムの影響を受けずに存在していることが、イギリスの植民地政策が影響していることも理解できた。
    通史と思い読んだが、多くの事実、固有名詞が並び、この本だけでは自...続きを読む
  • 世界の歴史〈9〉ヨーロッパ中世
    2017/7/6
    文字を持たないゲルマン民族がどのようにしてヨーロッパの国々を形成していったかが良くわかった。ローマの影響。キリスト教の貪欲な変貌。十字軍の意義。ローマとの距離が国々のあり方を変えていく。神聖ローマ帝国(ドイツ)とローマの関係が面白かった。
  • 世界の歴史〈5〉ローマ帝国とキリスト教
    2016/4/8
    ローマという都市が帝国になっていく過程が面白い。版図を大きく広げる際には有能な指導者が登場する。最終的には首都がローマではなくなり、コンスタンティノープルが首都となる。もはやイタリアではないのだ。ルーマニアという国名は「ローマ人の」という意味。地中海人すべてがローマ人だったわけだ。...続きを読む