上山春平のレビュー一覧

  • 世界の歴史〈23〉第二次世界大戦

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    書かれた時期が第二次世界大戦終戦から30年と経過していないため、著者たちも慎重な書き方に終止している部分があり、近年のホロコースト研究書籍や、第二次世界大戦概説書などに比べれば些か精彩を欠く印象はあるが、全く第二次世界大戦の概説書籍を読んだことがなく最も入手しやすい状況であれば興味の深まりの始まりとしては悪くはないです

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    2018年07月23日
  • 仏教の思想 2 存在の分析<アビダルマ>

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     北伝仏教で基礎学と言われる倶舎論を、初心者でも学べる数少ない書籍。入手の容易さや文庫故に安価であることも考慮に入れると、唯一の入門書と言っても過言ではないだろう。
     最近では南方上座部の瞑想法の実践者も増えていることから、上座部のアビダンマの解説書はいくつか出版されている。しかし、大乗仏教の基礎となっているのは、上座部ではなく、本書で解説されている説一切有部のアビダルマ、具体的には世親の書いた倶舎論のものだ。
     したがって、大乗への思想的な流れを知りたい人、大乗の基礎学に関心がある人には、本書が最良のアビダルマ入門書となるだろう。

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    2015年03月02日
  • 仏教の思想 4 認識と超越<唯識>

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    中観思想とともに仏教思想の最高の理論的達成とされる「唯識」は、日本仏教の出発点であり、またヨーガの実践と深い関わりをもつが、その唯識思想の本質を浮き彫りにする。     -20101202

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    2022年10月21日
  • 仏教の思想 2 存在の分析<アビダルマ>

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    5世紀頃に輩出した世親の仏教思想を軸にその哲学的側面を根源から捉え直す。
          -20101202

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    2022年10月21日
  • 仏教の思想 2 存在の分析<アビダルマ>

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    アビダルマを学ぶのに最適。
    本書ではサルヴァースティ・ヴァーディン学派のアビダルマの思想をヴァスバンドゥのアビダルマ・コーシャをテキストにして説明している。

    仏教における天地創造の定義が非常に味わい深い。「この世はサットヴァ・カルマンにより生まれる」のだという。つまり、仏教では宇宙を創生するエネルギーと一人間の行動する力が根源的に同一であると考える。

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    2012年03月18日
  • 仏教の思想 4 認識と超越<唯識>

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    奈良からコータンに戻る途中、いまガンダーラに来ています。
    興福寺の北円堂で、弥勒(マイトレーヤ)と無著(アサンガ)、世親(ヴァスバンドゥ)の兄弟にお会いし、ぜひ行ってみるといいといわれました。
    ここで、もう少し唯識を学ぶ予定です。

    ガンダーラ行きのバスの中で、
    バスガイドのおねえさんとみんなで歌を唄いました。

    そこに行けば夢もかなうというよ
    生きることの苦しみさえ消えるというよ
    誰もみないきたがる遥かな世界
    その国の名はガンダーラ・・・♪

    ◆学んだこと
    ○唯識っていつできたの?
    発生の年代は特定されていない。

    2~400年 弥勒? 『解深密経(げじんみつきょう)』
    3~500年 無著(

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    2011年07月23日
  • 世界の歴史〈23〉第二次世界大戦

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    この編の世界情勢は複雑です。
    戦争は悪と善では割り切れないものなのだと、つくづく思います。
    しかし、最終章を読んだ後で東西冷戦終結後の世界を考えると、世界はまた力の論理で動き始めたのではないかと思います。

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    2009年10月07日
  • 神々の体系 ──深層文化の試掘

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    古事記や日本書紀の成立を藤原レジームの観点から考察した本です。
    図などで現してあり、意外と読みやすいです。

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    2009年10月07日
  • 仏教の思想 4 認識と超越<唯識>

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    読み終えると、何となく唯識がわかった気になるのが、この本のすごいところです(笑)

    実際に良書で、佛大のテキストに指定されています。

    唯識3年、倶舍8年と言われるように、アビダルマに比べて、とっつき易いのは確かだと思いますが、理屈では理解できないのが、唯識をむずかしくする理由だと思います。

    しかしアーラヤ識を、何らかの脳機能の変性と考えず、輪廻思想への迎合と考えるのは私だけだろうか?

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    2013年07月05日
  • 仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>

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    この巻は限られた紙幅の中で実によくまとめられていると感じたな。

    天台とは表と裏のような関係にあること。そして、今では東大寺
    くらいしか思い浮かばない華厳の教理が禅の中に息づいているのでは
    ないかという考え方が興味深かった。

    しかし一口に仏教と言ってもこれだけ多様な相を持っているのには
    改めて驚かされる。それぞれがさとりへの方便ということなのかも
    しれない。

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    2013年01月05日
  • 仏教の思想 4 認識と超越<唯識>

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    4巻目は唯識。実はこれもよくわからない(笑)。

    すべては空であるとして輪廻も否定した中観と比べると、私のような
    頭でっかちの理屈人間には後退のようにも思える唯識だが、それは
    瑜伽行の実践のバックボーンとしての性格が強く表れているという
    ことなのだろう。実際に人間の体や心と対峙して作り上げた唯識を
    本当に理解するには、頭でわかろうとするだけでなく、実際に行を
    修めなければならない、ということかもしれない。

    次の5巻からは中国篇。段々となじみのある仏教に近づいていくの
    だろうか。

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    2013年01月05日
  • 仏教の思想 3 空の論理<中観>

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    第3巻はナーガールジュナを中心とした中観派を扱う。

    途中でどちかというと苦手な論理学が顔を見せたりして、少々
    手強い内容だった。

    ・言葉を尽くしたその先に言葉を否定する形で空が現れる。
    ・無我とは今で言う無心という意味ではなく、あらゆるものが
     それ自体として自立的な普遍の実体(=自性)を持っているわけ
     ではない。
    ・輪廻というものをラジカルに否定してしまう。

    など、私にとって一番しっくりとくる仏教論がこの中観派に含まれ
    ているような印象を強く受けた。
    ただ、中論をそのまま読んでもたぶんわからないだろうなぁ(苦笑)。

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    2013年01月05日
  • 仏教の思想 2 存在の分析<アビダルマ>

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    1巻目がとても面白くあっという間に読み終えてしまったのに対し、
    このアビダルマ編は非常に手強かった。
    読んでわからない内容では無いのだが、どうも今ひとつ腑に落ちて
    こない感じ。煩雑で極端に細かい理論に走り、その批判から大乗仏教が
    生まれたと言われるのも何となくわかる感じだ。

    ただ、この理論の部分が今の日本仏教から欠け落ちているのも事実で
    あろう。今この時代にアビダルマに視線を向ける意味は少なからず
    あるはずだな。

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    2013年01月05日
  • 仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>

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    間違っているかもしれないが、非常に荒っぽく、現段階で華厳のキーコンセプトをいったんまとめる。

    ◆華厳の世界観「法界」ってなに?
    ○事法界
    感じる→感じる→(以上繰り返す)

    ○理法界
    わかる→わかる→(以上繰り返す)

    ○理事無礙法界
    感じる→わかる→願う→行う→(以上を繰り返す)→できる=叶う
    感じる→わかる→願う→行う→できる=叶う→(以上を繰り返す)

    無礙なので逆もある。
    わかる→感じる→願う→行う→(以上を繰り返す)→できる=叶う
    わかる→感じる→願う→行う→できる=叶う→(以上を繰り返す)

    ○事々無礙法界
    感じる→願う→行う→できる=叶う

    ”事々無礙法界”は完全に悟った人の世

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    2011年07月22日
  • 神々の体系 ──深層文化の試掘

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    冒頭に梅原猛氏の名前があるように、氏と同じく記紀(古事記と日本書紀)制作の裏に藤原不比等がいる…という歴史観に基づいて、古事記・日本書紀を読み解くという内容。梅原猛さんの関連本を読み尽くしちゃったので、今更感の方が大きかった。それに、新書にまとめた内容が今ひとつ中途半端。
    同じ論文の後半をまとめた『続・神々の体系』を読まないと分からないのかも。

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    2009年12月03日