吉村喜彦のレビュー一覧

  • バー堂島

    Posted by ブクログ

    小説というよりはシナリオみたいで、もしかして著者は脚本家さんか何かなのかと思いながら読んだ。
    セリフの掛け合いは楽しいねんけど、こちらもまた、登場する人にいまいち好感が持ちにくい…。笑

    なんでなんやろ、そこらへんも好みの問題よね。

    秋の舟唄酒が一番面白かったな。若い人が登場する活きのいい小説とは違うブルースみがええんやろうけど、たぶんわたしはまだそちらの世代になりきっていない。

    こないだの「東京近江寮食堂」と、いい、若干の温度差を感じるのはそこらへんなんやろな。

    あと、読みながら著者紹介を読んで、「あ、著者の本、以前読んだことあったな」と、思い出した。(「ビア・ボーイ」)

    0
    2022年01月08日
  • バー・リバーサイド

    Posted by ブクログ

    疲れた心にやさしく染みとおってくる小説だった。 読みやすいが、書いているテーマは、深い。文章が音楽のようだ。タイトルも歌のよう。自然描写がうまい。アフォリズムに満ちて、おとなの洒落を感じる。             作品のテーマは、「生」と「死」の「あわい」だと思った。川と川のあいだ、つまり、生と死の間にある「中州」を、ていねいに描いている。だから、リバーサイドであり、二子玉川を舞台なんだろう。 早く、映画かTVドラマで観たい。

    0
    2021年10月24日
  • 炭酸ボーイ

    Posted by ブクログ

    宮古島が舞台の小説ということで、南の風に吹かれたいと思って、読んだ。
    しかし、想像以上に深い内容で、現代の諸問題を考えさせられた。
    とにかく風景描写が美しい。文体が軽やかで、読みやすい。
    しかし、内容は深いのである。
    この作家は藤沢周平や太宰治の影響を受けているのではないか。
    最初からグイグイ惹かれていった。                      
    いまの日本をおおっている閉塞感を打破していく物語だと思う。

    どこかで聞いたことのあるような首相とその夫人の名前が出てきたときは、大笑いした。筒井康隆の「裏小倉百人一首」や「農協、月へ行く」「ヒノマル酒場」などのパロディ小説に通じる趣きもある。

    0
    2021年10月11日
  • ウイスキー・ボーイ

    Posted by ブクログ

    ビアボーイに負けず劣らず面白かった!
    仕事とは?という意味で、復帰前に読んでよかった。
    私はお酒が好きじゃないから、ウイスキーやバーボンの違いすらわからなかったけど、丁寧に解説してくれてるから、分かりやすかった。
    美談のような気もするけど、結局誠実に楽しく仕事を頑張れる、自分の芯を持ってそれを曲げずに働くことが一番大事で、一番の武器なんだろうなーと思った。

    0
    2015年09月08日
  • ビア・ボーイ

    Posted by ブクログ

    すごくタメになったし、物語としても本当に面白かった小説でした。
    これが実話なら、すごい経験をしてる人だなーと思う。
    人生は一度きりだから、好きなことを好きなように出来るように努力することも大切だ!
    仕事に疲れたりつまづいた時にまた読んでみたい。

    0
    2015年08月09日
  • ウイスキー・ボーイ

    Posted by ブクログ

    ライバル商品の台頭、口だけの上司、社内政治に長けた同僚、みんなまとめてかかってこい!支店から本社の宣伝部に復帰した上杉。ウイスキーの売上は低迷し、会社が打ち出す販売戦略も迷走つづき。そんなとき、上杉の前に現れたのは、伝説のブレンダーだった。彼との出会いで会社のウソを知った上杉は、巨象相手の大勝負に出る!『ビア・ボーイ』につづく痛快で、爽快なエンターテインメント。

    0
    2014年06月13日
  • ビア・ボーイ

    Posted by ブクログ

    売らねば帰れぬ、東京へ──。ビール会社のエリート宣伝部から、突然、売上げ最低支店に飛ばされたオレ。待っていたのは小狡い上司と、だらけた空気。田舎のドブ板営業を舐めきっていたオレは赴任早々、得意先で大失態を演じてしまう……。ここで結果を出さねば本社へ帰れない。よし、売ってやろうじゃないか! アホな上司や性悪同期に負けてたまるか! 瀬戸内の青い空と海を背景に、爽やかで、ほろ苦い、共感度120%のザ・営業成長ストーリー。

    0
    2014年06月13日
  • ウイスキー・ボーイ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「ビア・ボーイ」の続編。今回は広告担当となった主人公のお話。

    クリエイティブとビジネスの狭間で苦悶する主人公。職種は違えど、その苦しみは非常に良く分かるつもりなので、前作とは比較できないほど共感し、作品に惹き込まれました。

    主人公たちが行った行動は、常識的にはNGなことでしょうが、気持ちはよくわかります。そうまでして金稼ぎたいなら、別に酒業界にいなくて良いんじゃね?って新井田や沢木に言いたい。

    それと同じことを常に言いたくて仕方ない自分にとって、超共感な内容でした。続編、ないのかな?著者の自伝にも感じられる内容だったので、自分の体験ベースの話をこれ以上書くのは難しいのかもしれませんが、出

    0
    2014年05月19日
  • ビア・ボーイ

    Posted by ブクログ

    この風景描写いるか?という箇所はあったが、それも特徴として機能していた。
    昭和ど根性ものの内容ではあるが、サラリーマンの生きづらさに対するカタルシスがあった。
    解説の新しい「坊ちゃん」であるという評価に合点がいった。

    0
    2024年12月29日
  • 炭酸ボーイ

    Posted by ブクログ

    タイトル&表紙絵の通り、爽やかでシュワシュワとした炭酸のような読後感のお仕事小説。宮古島がテーマですが、南の離島に飛んで行きたくなる!

    0
    2024年11月11日
  • たそがれ御堂筋 バー堂島2

    Posted by ブクログ

    私自身は、お酒は飲むけど、断然、居酒屋派で、ほとんどバーには行くことないけど、イメージとしては、すごくかしこまった所で、店員さんもかしこまった人で、でも舞台が大阪になると、全然、そのイメージには、ならないというか、むしろかしこまるのは無理なようです。
    これは、大阪弁が成せる技。

    0
    2024年05月05日
  • ウイスキー・ボーイ

    Posted by ブクログ

    するする読んでしまいました。
    組織、個人の軋轢。
    誰しもある事だからこそ共感してしまいました。
    我が腹は突き通す。
    難しいよなぁ。

    0
    2024年04月27日
  • バー・リバーサイド

    Posted by ブクログ

    二子玉川にあるバーが舞台。
    お客さんマスター、それぞれの人間模様がオムニバス形式で描かれる。最後の章はお酒が良い具合にまわってきたかな、かなりロマンチック。ラムベースのカクテル、わたしも好きです。

    0
    2021年09月29日
  • たそがれ御堂筋 バー堂島2

    Posted by ブクログ

    1作目では「バーリバーサイドの二番煎じ」みたいな事を書いたけど、確かに地続きの世界で登場人物も重なるのだけど、これはこれで別物語。
    マスター楠木の人柄と大阪という土地が独特の味わい。
    もう少し、このシリーズを読んでみたいが。

    0
    2021年05月02日
  • 二子玉川物語 バー・リバーサイド2

    Posted by ブクログ

    ビターズ入りモヒート、リカール、アードベッグのハイボール、カルバドス、シードル、ラガヴーリンの流氷ロック、ヴァン・ショー、ジャガイモ焼酎、コンチータ、サクランボのビール・リキュール・ブランデー。色々な酒が出てきます。今回はオカルトチックな話が二編ありました。

    0
    2021年03月15日
  • バー・リバーサイド

    Posted by ブクログ

    バーに集う人達の人生とアルコールが描かれ、『Bar追分』に似ているが、料理よりも酒が主役。お手軽に読めます。

    0
    2021年03月06日
  • ビア・ボーイ

    Posted by ブクログ

    ビ-ル好きには、とても面白い、加えて広島の出身なので、情景も広島弁のニュアンスも良くわかる。
    テンポ良く読めたのだが、ふたつのエピソ-ドに無理があり、☆-1。
    みどりさんの交通事故がらみ、光陽館での盗聴(旅館が簡単に盗聴を許さない、守秘義務の守れない旅館なんて有り得ない)
    どうしても、このエピソ-ドが安易過ぎて、小説のクオリティ-を汚している。
    重要なエピソ-ドにも係わらす、読者に納得のいくスト-リ-展開が出来ないのは、書き手の限界か。
    残念。

    0
    2020年10月26日
  • バー堂島

    Posted by ブクログ

    とある方に紹介されて手にした作品。大阪北新地のはずれにあるバーを舞台にした短編集で、人生に少しだけ疲れたような人たちが集い、つながり、蘇生していくような、それでいて重さはまったく無く、さらりと読めてしまう。でも、面白い。やっぱりバーはこんな雰囲気がいい。
    通勤の行き帰りだけで完読。
    読み終わるとバーに行きたくなります(今日は行けないけど...)。
    疲れたとき、ちょうどいい作品。
    他のシリーズも読んでみたい。

    0
    2019年12月27日
  • 二子玉川物語 バー・リバーサイド2

    Posted by ブクログ

    バーリバーサイドの二作目。二子玉川にあるバーで、人々が交差する。上司との関係、仕事に悩む宣伝マン、世阿弥を例えに、住するところなきを、まず花と知るべしと。ベルギービール、カクテル、ブランデー、すごく美味しいお酒とおつまみは豊かな会話。人間って、不思議なことがエネルギーになる。二子玉川の河川敷、電車の運転手の空ちゃんの、物語も田園都市線沿線に住んでいると、リアルな感じだ。ピンチョスなどのおつまみも美味そうな、でも会話も進んでいく。文体も無駄をつくることで、ゆらゆらと、お酒に揺られるように。

    0
    2017年12月14日
  • 二子玉川物語 バー・リバーサイド2

    Posted by ブクログ

    収録されている5作品。どれもじんわりと心に染み入る内容でした。

    題材となっている内容も、バーで酒が入りこんでいる時はこんなこと話してるかもという内容で、電車や自室で読んでいるのにバーカウンターに座っているような感覚になります。リバーサイド閉店の話は今の所出ていないので、今後本作をシリーズ化してもらえるととても嬉しいですね。

    ちなみに、自分も田園都市線を利用しているので、電車に乗って多摩川を越えるたびに本作の「空はさくら色」を思い出し、ジーンと来ることがあります。ただ、以前名古屋にあったバー「オー・ド・ヴィー」を母親がずっと「オードリー」と呼んでいたことも併せて思い出すので、すぐに冷めてしま

    0
    2017年11月15日