ミギーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレクリスマスイブの夜、ケチで自分のことしか考えないスクルージの前に現れた三人の精霊たち。彼らは過去、現代、未来のクリスマスをスクルージに見せてゆくが。→
最初はケチで嫌味な爺さんだったスクルージが、昔の自分を思い出し、現在の周りの人々の暮らしに触れ、未来を見て生まれ変わる。文字にすればそれまでの話なんだけど、木村由利子さんの翻訳が素晴らしく、ラストのスクルージの変化がとても良い。
こんな風に変われたのは、嫌味な爺さん=我が強く偏屈だからこそなんだろうな、と思えるし、そこには不自然さがまるでない。本当に読みやすい良訳。
この翻訳のおかげで「クリスマス・キャロル」が好きになれた。感謝。
児童書の新訳 -
購入済み
霜島ケイさんの別シリーズ読破してしばらく、なんか無性に癒されたくなって、こちらの一巻を買った。
読み終える毎に次巻を買って数日で読破。ゆっくり読むつもりが……。
十代の頃に読んで面白かったかどうかはわからない。
こんな素直な話が、十代の捻くれた心に入ったかどうか。
アラサーになって初めて読んで、アラサー女は、なんだかこれまでを振り返り「自分もいろいろあったなあ」としみじみした。
なにせアラサーなので、視点は太一くんを見守る側に回る。
太一くんの周りには愉快な面々がたくさんおり、でも太一くんに何かを押し付けることはなく、彼が自ら答えを掴むのを、見守っている。
読んで全く -
Posted by ブクログ
ジャケ買いと、妖怪モノだったので興味を持ち。
しかしいい話だった。
幼少の頃のトラウマで、他人に接することが苦手になってしまった主人公太一。
父親の勧めで、父の友人が営む下宿にしばらく世話になることになった太一が
目的の町のバス停で降りるとそこは
魚人や喋るカラスが闊歩する、妖怪の町だったーー!
主人公の性格が、何事にも冷めてて、つっけんどんで
対人に関して不器用な部分も含めて
至るところで自分の妹に似ていてちょっとイラッときた←
世界と自分を隔絶させてしまう主人公に、
なんとかこっち側に戻ってきて欲しい…そう思わせられる。
そんな主人公を包む作品全体の雰囲気はとにかく優しく、落ち着く。 -
Posted by ブクログ
○感想
ようやく読めました。
彼は、属性的にはマルタ・サギーなんだなぁ、と。ラストの選択もマルタっぽい。
ここ数十年分の少年・少女小説を分類してみたくなります。
たとえば、新しく来たお母さんがアレルギーもちのマンガ家って設定は10年前は通じなかった気がするので。どなたかがレビューで書いてはったのですが、異質なものへの寛容というよりはローカルな集団の中での平均的なものがより広い集団の中でも受け入れられやすくなった感じ?
ただし物語の中だけで。
鈴子さんの言葉がアイタタタでした。
『あったかい場所におかえり』という帯が好きです。あと絵が好き。
がんばったら、戻れな