あらすじ
父の頼みで下宿することとなった賽河原町にある「空栗荘」。一見なんの変哲もない古いだけの建物だと思っていたら、そこは妖怪の住む「あちら側」の賽河原町との境目にある建物だったのだ。勝手に歩き回る市松人形に、喋るカラス、ろくろっ首……。不思議がしぜんとそこに「居る」世界が、扉の向こうに広がっていた。そんな不思議を「不思議」とは思わない、空栗荘の住人達も癖のある人ばかり。――太一のちょっとかわった下宿生活が始まった。 ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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Posted by ブクログ
ジャケ買いと、妖怪モノだったので興味を持ち。
しかしいい話だった。
幼少の頃のトラウマで、他人に接することが苦手になってしまった主人公太一。
父親の勧めで、父の友人が営む下宿にしばらく世話になることになった太一が
目的の町のバス停で降りるとそこは
魚人や喋るカラスが闊歩する、妖怪の町だったーー!
主人公の性格が、何事にも冷めてて、つっけんどんで
対人に関して不器用な部分も含めて
至るところで自分の妹に似ていてちょっとイラッときた←
世界と自分を隔絶させてしまう主人公に、
なんとかこっち側に戻ってきて欲しい…そう思わせられる。
そんな主人公を包む作品全体の雰囲気はとにかく優しく、落ち着く。
賽河原町自体が妖怪の世界と繋がっているせいか、
昭和っぽい懐かしい空気を持っていて、胸が和む。お祭りとか素敵。
登場人物たちも、キャラが立っていて、なんだか古くから知ってる人のよう。
みんな好き。
心に空洞という名の傷を負った太一が今後どう変わっていくのか?
温かく見守ってあげましょう
Posted by ブクログ
ミギーさんのイラストに惹かれて買った所、おもしろい作品に出会いました・・・!
続刊はまだ読めていませんが、時間があればこの巻だけでももう一回読もうかな・・・と考え中
Posted by ブクログ
『封殺鬼』はライトノベルで楽しみどころが良くわからなかったが
こちらはやはり良くある形式ではあるにせよ読みどころがわかりやすい
きれいすぎて作者の味があまりない感じではあるけれど
Posted by ブクログ
かわいい~。ミギーさんのイラストが随所随所に散りばめられてるというだけでお値打ちものです(*´∀`*)
カラクリ荘の人たちもみんなかわいくてほのぼのしちゃいます。特にミヨシさんとレンさんと大家!
続編にも手を出してみようかな…
Posted by ブクログ
何か、大事なものをすとんと忘れてきたよな主人公。
父親は再婚するし、主人公はそんなで家の中はぎすぎす。
親としては、妥協案も出したくなるもの、です。
感情がすっぽりどこかに抜け去っているおかげで
妖怪に会おうが何が起ころうが動じない。
ある意味いい事だとは思いますが、ないと困る場合も。
来た時は無表情無関心だったのに、やはり泣く子に勝てず?w
少しずつ、なじんでいくというよりは感情が出てきていて
立派な『お人好し』へと成長していっている気も。
人ではない世界と、人の世界。
全体的にほんわかしているのが、結構好きです。
Posted by ブクログ
妖怪に話しかけられても、淡々と受け答えする主人公がイイ。ありがちなトラウマ話や人情(?)話はつい読み飛ばしてしまうけど、カラクリ荘の癖のある住人や懐こい妖怪たちが魅力的。
Posted by ブクログ
幼い頃のトラウマから、大切な感情まで忘れてしまうほどに頑なに冷え切った主人公の心。廻りの人たちとの関わりやいろいろな体験によって、自分には見えていなかった本当のことがたくさんあると気付き、頑なな心も少しずつ溶かされていきます。主人公の心の声が物語を途切れさせることなくスムーズに運んでいきます。複雑な伏線とかはないけれど、すっきりしていて、これはこれでいいかな(^^) じんわりな処もあるけれど、全体的にさっぱりした印象。でもその分読みやすいです。まだ入り口のようなので、続きが楽しみ♪