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捜し物を見つけて欲しいと頼みにくる不思議な紳士や、身体が溶けてしまって、おもわず太一に取り憑いてしまった雪女。あいかわらず、色々なことが巻き起こるカラクリ荘だったが、太一には別に悩みがあった。それは、正月休みに自宅へ帰るべきかどうか――である。自宅には、義母・鈴子がいて、会えばまたギクシャクすると思うと、どうも乗り気になれない。カラクリ荘の面々はそのまま年末年始を過ごすと知った太一は、それならば自分も――と考えた。しかし意外にもレンからの反発にあってしまうのだった。「君は家に帰るべき」だと、そう強く太一を諭すレン。その言葉に、珍しく大きく動揺しおもわず怒りをレンにぶつけてしまった太一だったが……。ご町内妖怪奇譚第3巻登場! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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Posted by ブクログ
“―――君は他の人のことなんか、何も見てないよ。
自分が何を見ていなかったのか、もう一度考えたらわかるだろうか。
ずっと先延ばしにしていた、その答を見つけられるだろうか。
(家に……)
太一は唇を噛んだ。
(家に帰ろうか)
父とその再婚相手に、家に帰ってもう一度会ってみよう。
空栗荘に来てから初めて、太一はそう思った。”
溶けた雪女にとりつかれた太一が色々なことに気付き初めている話。
雪女は、あれかな、今はやりのツンデレかな(多分違)
健気に頑張る采奈も好き。
この物語はあと一冊で完結だと。
采奈には幸せになってほしい。
でも鈍い太一が好きだ。
“「あ、編み目とかとんでるしっ」
太一は手袋をはめた自分の手を、ぐっと握りしめた。
思い切って、言った。
「……でもこれ、暖かいから」
「え?」
采奈は驚いたように彼を見た。”
空栗荘の人は皆好きだ。
だって、面白い。
鈴子さんも意外だったけど好きだ。
可愛い。
“「大丈夫、太一君?」
まだ畳の上で潰れている太一の傍らに、心配そうに古都子が屈み込む。
「は、はい。なんとか」
そうか覚悟ってこういうことか。でもそれだったら先に言っておいてほしかったと、太一は思った。
「やれやれ。どこまでいっても力業な男じゃのぅ」
「まったく乱暴だねぇ。女にはもうちょっと優しくすることを覚えないと、あれは先々苦労するよ」
「オイラ、何があってもあいつだけは祓われたくねえ」
ひそひそ。妖怪たちは聞こえよがしに囁きあっていたが、
「―――うるさいで、おまえら!」
ミヨシに剣呑に睨まれて、素知らぬ顔で口をつぐんだ。”
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