嶋田洋一のレビュー一覧
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生まれつき障害を持って生まれた少女ヘルヴァが、サイボーグとして宇宙船の頭脳になり成長していくSF連作短編集。
少女の成長、機械と人の愛、未知の宇宙への冒険、出会いと別れ。自分の好きな要素が詰まってる素敵な物語だった。特にラストの『船は還った』を読み終えた時、物語終わりとその先に再び広がる宇宙の旅を思って涙が滲んでしまった。
人生って、喪失と克服の繰り返しで進んでく、そういうものだったよねって実感できたし、自分も前向きに頑張ろうと思える。
SFはちょっと…と毛嫌いしがちな人でも、堅苦しい専門用語が並び続けるわけではないので読みやすいと思う。
東京創元社の文庫なので、ページに文字がぎゅっと詰ま -
ヴィナ・ジエミン・プラサド / ピーター・ワッツ / サード・Z・フセイン / ダリル・グレゴリイ / トチ・オニェブチ / ケン・リュウ / サラ・ピンスカー / ピーター・F・ハミルトン / ジョン・チュー / アレステア・レナルズ / リッチ・ラーソン / アナリーニューイッツ / イアン・R・マクラウド / ソフィア・サマター / スザンヌ・パーマー / ブルック・ボーランダー / ジョナサン・ストラーン / 市田泉 / 小野田和子 / 佐田千織 / 嶋田洋一 / 中原尚哉 / 古沢嘉通 / 細美遙子3.8 (5)
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SFってやっぱ面白い、と思わせてくれる16編と盛りだくさんの短編集。文庫も物価高騰のあおりを受けてこんなに高くなったか・・・と思いつつ買ったが、元は取れたと思う。
どの作品も味わい深いのだが、意識を持ったAIは物理的につながりさえできれば、ハード(シャーシ)を乗り換えていけるって設定が興味深い。人間が求めてやまない不死不老をAIなら実現できるという夢。
究極は「罪喰い」の世界で、人間はみな仮想空間(天国)に旅立ち、荒廃した地上にはロボットだけが残る。遺していく記憶を選べるってとこが業だ。
一方で、製品が成長したり、メンターがいたり、ロボット同士のいじめがあったりって世界の作品もあって、自意 -
J・J・アダムズ / アレステア・レナルズ / ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン / ロイス・マクマスター・ビジョルド / ケヴィン・J・アンダースン / ダグ・ビースン / G・R・R・マーティン / ジョージ・ガスリッジ / ユーン・ハ・リー / ロバート・シルヴァーバーグ / アン・マキャフリー / メアリー・ローゼンブラム / ロバート・J・ソウヤー / オースン・スコット・カード / ジェレミア・トルバート / アレン・スティール / トレント・ハーゲンレイダー / ジェイムズ・アラン・ガードナー / キャサリン・M・ヴァレンテ / 赤尾秀子 / 小木曽絢子 / 佐田千織 / 嶋田洋一 / 小路真木子 / 中原尚哉4.2 (5)
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ヴィナ・ジエミン・プラサド / ピーター・ワッツ / サード・Z・フセイン / ダリル・グレゴリイ / トチ・オニェブチ / ケン・リュウ / サラ・ピンスカー / ピーター・F・ハミルトン / ジョン・チュー / アレステア・レナルズ / リッチ・ラーソン / アナリーニューイッツ / イアン・R・マクラウド / ソフィア・サマター / スザンヌ・パーマー / ブルック・ボーランダー / ジョナサン・ストラーン / 市田泉 / 小野田和子 / 佐田千織 / 嶋田洋一 / 中原尚哉 / 古沢嘉通 / 細美遙子3.8 (5)
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J・J・アダムズ / アレステア・レナルズ / ジュヌヴィエーヴ・ヴァレンタイン / ロイス・マクマスター・ビジョルド / ケヴィン・J・アンダースン / ダグ・ビースン / G・R・R・マーティン / ジョージ・ガスリッジ / ユーン・ハ・リー / ロバート・シルヴァーバーグ / アン・マキャフリー / メアリー・ローゼンブラム / ロバート・J・ソウヤー / オースン・スコット・カード / ジェレミア・トルバート / アレン・スティール / トレント・ハーゲンレイダー / ジェイムズ・アラン・ガードナー / キャサリン・M・ヴァレンテ / 赤尾秀子 / 小木曽絢子 / 佐田千織 / 嶋田洋一 / 小路真木子 / 中原尚哉4.2 (5)
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2082年、異星人の65536個のプローブが地球を走査。プローブの交信先、太陽系の辺縁、木星の10倍の質量を持つ暗い天体ビッグ・ベンの周回軌道にある構造物ロールシャッハに調査に赴く宇宙船〈テーセウス〉。『ブラインドサイト』はそんな話だったが、これはその続編。またもや神経学の用語がタイトル。自閉症などで相手の動作を鏡像のようにまねる反響動作。
この時代、工学的な方法で脳の機能を拡大した人間がいるほか、遺伝工学によって蘇った、古代の人類亜種・吸血鬼などがいる。特に拡張を施していない人間をベースラインという。
舞台は地球に戻る。寄生虫学者ダニエル・ブリュクスはベースラインだが、オレゴンの砂漠 -
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ネタバレわずか二日で読み終わってしまった。前作の設定をそのまま持ってきながら、はるかに凝ったストーリーで一気読み。
前作ではマフィアファミリーの内紛だったのが、今度はマフィア同士の戦いに巻き込まれつつ、シリアルキラーとの戦い、実娘の保護、とまさに三つ巴?の戦い。
新たにマフィアの生き残りの泥棒志向の娘、カメレオンのように正体を変える殺人鬼、娘を殺されたバイオリニスト、が登場し、アイリーン、ブルースという
脇役も健在。キャラの作りが上手く魅力的なうえ、主人公の鋼のようなキャラもますます強烈。
そして一番上手いのが話しの進め方。一体どのようなオチになるのか、果たして誰が真の敵になるのかわからないままラスト -
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海外現代SFは初めて読んだので、えらいとっつきにくいなーみんなこんな感じなの?と思ってたら、わざと機械から人間の感情まで繋げてるのかってなってホホゥってなった
最初から最後まで読まないとおもしろさがわからないやつだった
なんでこの本買ったのか全く覚えてなくてなんかあったから読み始めたんだけどなかなか良かったかも
最後の話とスターバックスでおばあちゃんが爆発した話おもしろかった
でも虐待された人とかを過酷なとこに送るやつはダメだった メンタルは筋肉みたいに傷ついて治ったら前より強くなるなんてことはないと思う 壊れるだけじゃないのかな サイヤ人じゃないんだから
本能を蜥蜴って呼ぶのも前の作品 -
ネタバレ
アメリカ人の考える未来か
エコープラクシアと最初の攻殻機動隊を比べると興味深い
どちらも脳を人工的に加工して高機能化しているがエコープラクシアではまさに有機コンピューターだが攻殻ではゴーストが存在する
最後は攻殻では人形遣いと素子が融合して、エコープラクシアではブリュクスとポルティアが融合して新しい人類の進化型となる
それにしても歪曲表現が多いので難解です。ラノベしか知らない人はたぶん読み進めることもできないのではないかな
短編の「大佐」は普通の表現で読みやすいから意図的な演出なのだろうけど -
Posted by ブクログ
カナダの作家「ピーター・ワッツ」の短篇SF作品集『巨星 ピーター・ワッツ傑作選(原題:The Island and The Other Stories)』を読みました。
海外のSF作品が続いています
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ヒューゴー賞受賞作収録。
『ブラインドサイト』の星雲賞受賞作家が放つ日本初短編集。
直径2億㎞の異種知性と人類の邂逅を描く『島』意識を得た軍用ドローンの進化『天使』など11編。
地球を発って十億年以上、もはや故郷の存続も定かでないまま銀河系にワームホール網を構築し続けている恒星船と、宇宙空間に生息する直径2億km の巨大生命体との数奇な邂逅を描 -
ヴィナ・ジエミン・プラサド / ピーター・ワッツ / サード・Z・フセイン / ダリル・グレゴリイ / トチ・オニェブチ / ケン・リュウ / サラ・ピンスカー / ピーター・F・ハミルトン / ジョン・チュー / アレステア・レナルズ / リッチ・ラーソン / アナリーニューイッツ / イアン・R・マクラウド / ソフィア・サマター / スザンヌ・パーマー / ブルック・ボーランダー / ジョナサン・ストラーン / 市田泉 / 小野田和子 / 佐田千織 / 嶋田洋一 / 中原尚哉 / 古沢嘉通 / 細美遙子3.8 (5)
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文章が硬くて自分にしては読み終わるのに時間がかかった。
最後の短編はとてもよかった、宇宙世紀の近親相姦!?みたいな下世話な興味を刺激された。相手がひたすら謎なのもよかったし、結局はそうなるんかーいというどんでん返しも控えめで好きだった。
倫理の問題を扱った強化戦士の短編は、なんかなー公共哲学のベンサムなのかロールズなのかみたいな構図をあからさまに採用しちやってるのは図式的すぎてちょっと冷めるな。ベンサムの理解が甘くて功利主義の最新の議論も踏まえていないので、浅い話になってしまって残念。
海底の話はとにかく不気味で悲しくてよかった。雲が意思を持って襲ってくる話もアイディアが秀逸で、これ盛り盛りに