あらすじ
太陽系外縁で意識を持たない知的生命体と接触したのち消息を絶ったはずの宇宙船〈テーセウス〉から、謎のメッセージ通信を受け取っていたイカロス衛星網。太陽近傍のイカロスに向かった両球派と吸血鬼ヴァレリーの目的は、“小惑星群の天使”だというが……。超越知性たちの熾烈な生存戦略チェス・ゲームの攻防は、壮絶な終幕に至る。最後に盤上に残るのは何者か? 星雲賞など全世界7冠制覇、テッド・チャンも推薦する傑作『ブラインドサイト』の語られざる事実がついに明らかに。前作と本編をつなぐ予告編的短編「大佐」も特別収録。/解説=渡邊利道*本電子書籍には、単体として先行配信をいたしました、短編「大佐」(2016年12月22日配信開始)を収録しています。
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Posted by ブクログ
個人的には、非常に難解ではあったがこれぞハードSFだという気持ちでなんとか読み切れた。笑
しかし参考文献と謝辞まで読み終わると達成感に満ち溢れて満足感は高かった。
自由意志がテーマであるということを常に念頭に置いて読めば比較的読みやすいのでかもしれない。
最後まで読んで全体の意図が見えた上で2周目を読むのがとても楽しみだ。
Posted by ブクログ
意識については、もういい加減当たり前だから次の実のある話をしようという点で賛成。
また、前作に続き「参考文献」が素晴らしい。
アイディアありきのSFで、その拠出元を明らかにするという点が科学的です。
アメリカ人の考える未来か
エコープラクシアと最初の攻殻機動隊を比べると興味深い
どちらも脳を人工的に加工して高機能化しているがエコープラクシアではまさに有機コンピューターだが攻殻ではゴーストが存在する
最後は攻殻では人形遣いと素子が融合して、エコープラクシアではブリュクスとポルティアが融合して新しい人類の進化型となる
それにしても歪曲表現が多いので難解です。ラノベしか知らない人はたぶん読み進めることもできないのではないかな
短編の「大佐」は普通の表現で読みやすいから意図的な演出なのだろうけど
Posted by ブクログ
ブラインドサイトの続編。生物学者のダニエル・ブリュックスは現生人類。脳の機能強化を行った超人たちの中で一人状況に追いつこうとしていたが。吸血鬼、両球派修道会、ゾンビ。ブラインドサイトより世界観が分かりにくい。下巻でもそう明瞭にはならなかった。解説を読んで、そういうものなのか、と思うけど。
Posted by ブクログ
筆者の宗教観が混在したSF小説、宗教的な話も出てくる。なかなか、難しい本であるが、最終的に人類は、吸血鬼の獲物となり、落ちてしまって、前作とつながる作品、悲しい話である。