くずしろのレビュー一覧
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例えば、着物を着て恥ずかしがるシーン。ほかのマンガならば絶対に、キンキラキンな照明を当てたりイメージ背景にしたり、あるいはドラマチックに逆光をたいたりすると思う。けれどこの作品では、午後の陽がやや斜めになった、和室とダイニングのそのすきまの絶妙な「何でもない」光の中に描き出す。この1コマだけで既に圧倒的なのだ。日常の体温感、高校生たちのリアルなダイアローグ、そしてその平凡な生活の中にある「本当の意味のきらきら」を、切実に、本当に切実に積み重ねながら描き出すあまりにも見事な作品。すごすぎる。メディアミックスされると思うなァこれ……。NHKでやってほしい……。
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Posted by ブクログ
実はまだ一冊読み終えてないんだけれど、ああっこれは大好きな大好き系なやつだ……!/必ず、必ず終わってしまうと判っているこの関係、百合成分みゅんみゅんに出して萌え狂わせつつも飽くまでそれは味付けであり、描かれるのはあまりにも切実な、失ったもの同士が紡いでいく新しい日常の風景。そもそもダイアローグがめちゃくちゃいい! こういう言葉のセンスが見事だし、これが兄嫁さんとの鮮やかな対比にも繋がっている。オッサンくさい着替えのシーンからもう才能が炸裂している。すごい作家だ。ちゃんと「ちょっと変わった日常もの」ではなく、物語の終わりまで書き抜いてくれる予感がしっかりとある。ばっちりです。絶対いいやつです。あ
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Posted by ブクログ
ネタバレ両親に続き、唯一の肉親だった兄も病気で亡くした主人公・志乃が、兄の嫁である「希さん」と奇妙な共同生活を送る物語である。
背表紙には「日常センシティブストーリー」と説明されているけれど、まさしくセンシティブと言うべき内容だろう。半年という時間では喪失を受け入れきれない二人が、支え合いながら、どこかで相手に負担をかけてしまうことへの後ろめたさを覚えて、手探りで関係を築いていくその様は、感動という言葉だけでは説明しがたい繊細さが垣間見える。
激情をぶつけ合うシーンが表れないだけに、その深層に刻み込まれた傷の深さが見える。喪失とはそうしたものだろうとまざまざと理解させられるような、深い物語である -
Posted by ブクログ
以前、私はジャンプSQを読む理由の一位になっている作品は、城戸みつる先生の『ハッピーミリィ』だ、とここに記した
それは変わっていない。だが、この『千早さんはそのままでいい』は二位ないしは同率一位にするに値する好感度だ
そして、私がこれまで読んできた、くずしろ先生の連載作品、『姫のためなら死ねる』や『犬神さんと猫山さん』を越え、最も好きな四コマ漫画、となった
タイトルの『千早さんはそのままでいい』、これは正に主人公である志真の本音をストレートに表している
しかし、私は、『千早さんを好きな志真くんはそのままでいい』と、タイトルが変わっても、作品の本質を的確に表現するな、と思っている
この四コマ漫画 -
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Posted by ブクログ
ホント、どこまで行っちゃうのか読めない、読んでいると「面白い」より、ピンク色のドキドキが強まってくる四コマ漫画
この『姫のためなら死ねる』とくずしろ先生のどこが凄いか、と言えば、健康的なエロスが薫るような、絵の超絶的な巧さもあるが、多少の差異はあれども、変態性を孕んでいるキャラが巻を重ねても、微塵もブレない所だ
表現として正しいかは微妙だが、「自分らしさ」を知っているんだろう、どのキャラも
そんな中、清少納言は強烈な個性を有している、やっぱり
ある意味、憧れる生き方をしている女傑だろう
基本的な史実に、割と忠実な点がある四コマ漫画であるが、中高の古典の授業で教材として使えるかは微妙、いや、致命 -
Posted by ブクログ
ますます、賑やか、彩り華やかになっていく、犬神さんと猫山さんのJKライフ
くずしろ先生の画は線からして、えすとえむ先生のそれとは違うエロさを含んでいるからか、どの娘も可愛い
新キャラの猿飛さん、鳥飼さんも、これまで出てきた娘に負けないクセの強さがあった
しっかし、牛若さんは他の娘とは比較にならない、JKらしくない、大人の色気が全体と、ある一部から出過ぎですよ、まったくっ、もー
一緒にいるとムラムラしちゃうJK・・・・・・一度、お目にかかりたいものである
あとがきで、自己完結を迎えつつも、くずしろ先生は十二支全て出せるか、と不安になっている様子
この作品のファンとしては、是非、コンプ