九號のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ真岸悟は、今、ある作戦を決行しようとしていた。
それは――復讐だった。
昔、真岸の家の隣に住んでいた老人がいた。
老人は、どこからともなくごみを集めてきていて、家はごみ屋敷となっていた。
そこにおいてあったものに興味を惹かれた弟に付き添うように、真岸は、その老人の家に出入りするようになった。
ところがある日、その老人が轢かれて殺されてしまう。
ひき逃げだった――
酔ったまま路上で寝ていたところを轢かれた不幸な事故だったが、相手の男が三日経って出頭してきたこと。
その直後に週刊誌に男が酒を飲んでいた、と居酒屋の店員が証言したことから事件はワイドショー等で大きく取り上げられることになった。
当初は、老人に同情的な報道が相次いだけれど、老人の家がごみ屋敷だったこと、普段から泥酔状態で路上で寝ることを繰り返していて、近所でも迷惑に思われていたこと――が記事になると、今度はその老人ばかりが悪くかかれるようになった。
真岸は弟と一緒に裁判を傍聴し、判決が言い渡されるのを聞いた瞬間、男が笑ったのを見た気がした。
相手の男に下されたのは、執行猶予付きの判決。
そして真岸は、男に対する復讐を決意する。
という感じのストーリーでした。
実際は、そんな後ろ向きのドロドロした話ではなくて。
真岸は、たまたま相手の男・志田智明がアルバイトを募集している記事を見て、彼の税理士事務所にアルバイトとしてもぐりこむことに成功する。
けれど、そこにいたのは真岸が長い間思い描いていたような男ではなくて、うまく感情表現ができない不器用な男であり、今となっては何も持っていない男だと気がついて、真岸は逆に志田に惹かれ始める。
そんな話でした。
正直、賛否両論あるなー……と思うんですよ。
何かそれによって被害を受けたことのある人からしてみれば、到底受け入れられない話だろうし、かといってこれが「ダメ」っていうわけでもないなとは思います。
でも結局のところ、理想論だなー……と思うんですけど、その理想論が文学を作っているのも確かなので、それはそれでありだなー……とも思います。
悪い話ではなかったですが、テーマがテーマなだけによしあしです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいや……なんていいますか……どっからツッコミ入れたらいいのか。
兎に角カオスなお話でした。
色んな意味でカオスなんだけれども、話を破綻せずに終わらせる筆力が凄いんですよ。
文庫で厚い感じですが、この厚さにしても詰め込みすぎ盛り込みすぎ。
上下巻にした方がよかったんじゃない?
って感じですが、知名度から無理だったのでしょうか……。
この作家さんの作品を読んできて思ったのが、どうも『社長』設定がお好きみたい。
やさぐれ系が特徴といいますか、今作はそういった特徴に更に磨きを掛けてきた感じがしますが、一歩間違えば一昔前のBL本。
ちょっと昭和なにおいもしてきますので、好き嫌いは分れると思います。
まぁ、なんというか……そうきて、こうきただけでも驚いてんのに、最後に何で戦場カメラマン!?
って、目ん玉飛び出ます。
現実社会の社会問題にも切り込んで皮肉ってるあたり、この作者の博学ぶりが垣間見えるというか、グローバルというか。
面白かったけれども萌えはなかったので、評価辛めで。 -
Posted by ブクログ
ハードボイルド!とかそんな話をしてたので、前から気になってたし自分的読みたいツボを刺激されたので3巻まとめてご購入。思ったより(ていうとあれですけどf^_^;))面白かった。ヤクザ抗争的なものに運命に抗えずに巻き込まれてく主人公、みたいな話ですが(ざっくりw)その抗争にもいろんな人の思惑が絡み合っててどうなるのかしら、ドキドキ…みたいな感じでした。絵がサッパリしてて読みやすいかも。兵藤はかっこいいすなー。
あ、あと意外とBL過ぎないのもいいのかも。主人公のユキに惚れてるテツぐらいすかねーBL的な要素は。でも多分これからきっとユキ→兵藤な感じになっていく気はしますけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレヤクザの愛人の子として生まれた宇佐美英志は、一見勤勉なサラリーマンだが、暴力団の一員。
横浜の事務所を任されてはいるものの、英志は自分を取り巻く今の状況を不本意だと思っていた。
おまけに自分はどうなってもいいと考えているから、実は自分の美貌と身体を利用していたりもした。
そんな英志の事務所にフリージャーナリストの国木田哲夫という男が怒鳴り込んで来た。
実は戦場カメラマンを主にしている、というその男はヤクザにもまったく物怖じせず、それどころか英志に無理やりキスを仕掛けてきて……。
挙げ句、泊まるところがないから部屋に泊めてくれと言い出す……
という話でした。
育ってきた環境のせいで、まったく自分を大事にできない英志が、久々に誰かと一緒に生活することになって。
自分のテリトリーを明け渡すうちに、徐々に侵入されて、結局いなくちゃならない存在になってしまう……という流れかな?
あんまり甘くもないし。
ひたすらに自分を傷つけたがる英志がちょっと辛いんですが、もちろん最後はハッピーエンドです。
でも、英志の環境ならばしょうがないかな……と思う感じではありました。
そんな感じで、ちょっと薄めなこともあってさらっと読める感じの話でした。 -
Posted by ブクログ
男らしい受けは好きだし、●イ●も好きだし、受け受けしい少年がそういうの関係なく登場するのも好きだし、読んでる最中は楽しかったです。
…が、読み終わってから、ん?って…なんか府に落ちないです。
BL的な部分より、事件中心に書かれているせいか、(そのおかげで好きな受け認識が強まったわけですが)、主人公はもともとゲイ設定だし二人はすでに関係を持っているし、BL的に一番肝心な部分がはしょられている感じです。
そのわりに、攻め以外のキャラの、受けに対する想いみたいなのが書き下ろしされてて、じゃあこっちとくっつけばいいじゃん、なんでやくざと??と思ってしまったのですが、作者の演出なんでしょうか…。あんまり初芝さんの「ヤクザ感」無いしな…。
一言コメントに極妻シリーズとか書いてあったし、もしかして前作があるのでは…?と思っても不思議じゃない感じなんですが、巻末の広告にもそれらしいのは無いし、あとがきもいきなりDSの話で良く分からないし…。
んーと…。
挿絵はとても好きでした。楽しかった。。
逆に続編があったら買うと思います。
…ってあったよ。買おう。