安藤祐介のレビュー一覧
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『営業零課接待班』
安藤祐介 著
営業部の中で、退職勧告を受けた色濃き面々が集められ、新たに一年間の期間限定で設立された営業部零課接待班。
その部署はなんと、接待に特化した営業部門。保有顧客なしの新規開拓から売上目標50億。達成できなければ、部は即解散。
営業マンであれば、当然の如く求められる数字。営業マンでありながら、口ベタ、小心者、引っ込み思案...十人十色。
本書を読んで一笑に伏す方もいるかもしれない。結局は数字だよ、と。
しかし、個人的には泣けたね。
良い職場だよ、熱いよ、良いよ。
現在、数字が伸び悩み悪循環になってる営業マン、詐欺まがいになってないか良心の呵責に苛まれてる営業マン、 -
Posted by ブクログ
ネタバレブラック企業に就職し心が折れて退職した主人公の拓真は大学時代から描いた絵をネット上のサイトに登録していた。
次の就職先を決めないまま退職してしまい、生活もままならない状況まで追い込まれていたときに、一人の人から絵師としての一度会いたいと依頼があった。
そこは、スマホゲームを作っている会社だったのだが、今までガラケーしか使ったことのないデジタル音痴の拓真を絵師として雇うところからが始まりだった。
仕事とは、何なのか。何のためにするのか。を考えさせられた小説だった。
小説の中にもでてきたが、
「何を仕事にするか」でも「どこで仕事するか」でもなく 「誰と仕事するか」が楽しい仕事をするには大事なこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価は4。
内容(BOOKデーターベース)
苦手な営業に異動となり、ついにリストラ勧告まで受けたマジオこと真島等は、接待専門の「営業零課」で再起を図ることに。落ちこぼれ社会人のマジオと仲間たちは修羅場を乗り越え、年間売上50億という無謀な目標を達成できるのか!?涙も笑いも挫折も成功も、「働くこと」のすべてが詰まった感動の営業小説。
確かに、人には向き不向きがある。しかし、いくら何でも30才にして営業成績ゼロというのは・・本人が悩む前に退職勧告する前に適切な部署へ異動させるべきだとは思うが・・・接待費をばらまきながらとは言えコツコツ努力を積み重ね、自分の立ち位置を理解していく過程が丁寧に描か -
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内容紹介
32歳、わくわく食品経理課勤務、独身。ごく普通のサラリーマン・修一の趣味は宝くじをバラで10枚買うこと。ところが今年、一等、2億円が降ってきた。あくまで堅実でつつましい生活を続けようとした修一の目の前に、急に現れた親戚、慈善団体に同級生。さらにネットに実名が流出、会社の電話が鳴りやまない! 最高の幸福が招いた大混乱、いったい誰を信じれば? ジャンボなドリーム、宝くじエンタテインメント!
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ラノベのように読みやすい。
宝くじが当たった時のための予行演習として役立つだろうwww
最後、意外とさわやかだった。佳作。 -
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読み終えてからしばらく余韻に浸っていた。
法務課から営業課に異動し真面目に頑張るものの、全く目が出ないまま退職勧告を受け、新設の接待専門の営業零課へ異動しゼロから奮闘する若者の物語。
個性的な営業零課のメンバーの中にいても、真面目だけが取り柄の主人公はずっと契約がとれずお荷物扱いだったが、ふとしたことからできることを見つけ、メンバーみんなで協力しあって売上を上げていく。約7年半付き合っていた彼女と別れ、いつまで経っても慣れない営業職を続け、と完全成功ではなく元に戻らないものもあるけれど、だからいいのかもしれない。真面目に一生懸命に、人と人の絆を信じて。
小心者は自意識過剰であるとのことで -
Posted by ブクログ
上司にうまいこと利用され、リストラ待ちの社史編纂室という部署に左遷させられた45歳の中年男性を主人公とした再生物語。主人公は仕事一筋で家庭を顧みず、妻は独りで家庭を維持する孤独と不満を子供の成長への期待に転嫁し、娘は優秀な成績をとるが実はぼっちであり、息子は悪い先輩に捕まりパー券売り捌きやかつ上げに手を出している。そんな主人公にとってのどん底の状態から、会社以外に目が向いてなかったことに気づき、社会を、家族を見るようになり、趣味のマジックを路上で行うことにより人間性を取り戻していく。
予定調和と思わせない底からの回復が気持ちよかった。端から見れば主人公は負け犬かもしれない。45歳にして慣れた -
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接待を念頭に置いた営業課のお話し
私は接待をしたこともされたこともないんだけど
接待ってどの程度の影響力があるものなのだろうか?
もし自分の立場で接待を受けたとしても、業者の選定の際に重要視するのは各種スペックとサービスレベル、そしてコストとの兼ね合いのみで、接待の有無は一切考慮しないと思う
もし、「どうしても接待しなければいけないんです」って言われたとしても、「その分安くしてください」って言うかな?
ただ、接待の目的が商品選定の基準ではなく、こちらの要望を更に深く聞き出すためのものだったらどうだろう?
でもまぁ、酒の席で仕事の話はしたくないなぁ・・・
とは言っても、うちの会社は一般的 -
Posted by ブクログ
ヒエラルキーの一番下の存在を作ることによって組織の業績を上げようと試みる社長の思惑に乗っかった、これまでの人生ダメ人間のお話し
「ひとりいじめられっこ政策」という発想はいじめっこの発想だなぁとは思うけど、でも作中で取り上げられているイジメのフォローのアプローチはいじめられっこの発想かな
面白いは面白いんだけど、なんだかどこか納得しがたいところがある
まぁ、ストーリーとしては予定調和的な結末だけど、それもまたあざとさを感じてしまう
何なんだろ、この主人公の中途半端に卑屈だけど、それでいて図太さがあるんだよな
こんな話し、奥田英朗あたりが書いたらもっと面白くなりそうな気もする