安藤祐介のレビュー一覧
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本は誰が作っているのか?
本に携わる職業とは何か?
この問いに、以前は「漫画家・小説家」「出版社」と答えていただろう。しかし、本書を読んで、この答えは正解でもあり間違いでもあったと気づいた。もちろん、物語という土台を作っているのは漫画家さんや小説家さんで、それを出版社が支えていることに間違いはない。けれど、それだけでは今私たちが読んでいる本は本として存在できない。それを改めて痛感させられた。
奥付。本書で言う「本のエンドロール」を、私は注意深く読んだことはなかったが、これからは意識して読もうと思う。私の趣味であり、大切な本を形作ってくれる人達がそこに記されているのだから。
さて、肝心の内容に関する感想としては、本が好きな方にはぜひ手に取って読んで欲しい1冊だ、の一言につきる。特に、電子より紙の本を読むという人に読んでほしい。
紙の書籍から電子書籍へ移り変っている今の時代、本は紙で読むべきか否かについて改めて考えさせられた。私は紙の書籍が好きなため、今後も電子ではなく紙の本を購入し続ける。けれどそれがいつまで叶うのか、少し不安を覚えた。
しかし一方で、印刷会社で働いている人達にフォーカスが当てられたこの書籍からは、本を作る印刷会社だからこその意地や覚悟が垣間見えて良かった。
この本はノンフィクションという位置づけでもよいのではないか。そう思うくらい、今の時代にあったリアリティのある話だった。
また、仕事に対して取り組む姿勢が勉強になった。まだ学生の身で働いたことはないが、これから社会に出ていく時に「ああ、この考え方は大切だな」と思える箇所があった。物事を見る時の目線であったり、取り組む姿勢であったりと、とても勉強になった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ印刷会社の営業って何してるの?
お仕事小説、面白かったです。主人公は真面目で情熱のある印刷会社の営業マン。先輩、上司、他部署の人たちとのやり取り、ぶつかり合いも含めて他業種でもあるあるの出来事(主に予算と納期)で右往左往。電子書籍が後ろから迫ってきて追い抜いていきそうな恐怖。
納期が押しちゃうって装丁変更とかイメージ通りに刷れてなかったとか、色々あるんですね。私は手に取る本は昔からあまり装丁にこだわりはないタイプなので逆に作家や装幀家の方々がこんなにこだわりがあるんだなぁと驚きました。
良書だけどメディア展開がなさそうな理由もちょっと分かります。トラブルを持ち込む方々、改心しない方もちらほら。こだわりを持って仕事をされてるから、でしょうけど、特に最後のエピソードは変えてしまわないとダメだろうなぁ。
私個人は漫画は電子書籍に移行しましたが小説は紙の本がいいですね。電子書籍は各販売サイトにあって、一つの本棚に纏めて眺めることができないんですよね。これがわりとめんどくさい(笑 -
Posted by ブクログ
本は昔から好きだけど、作家や編集者以外の本作りに携わる人のことは想像したことがなかったので、どのような流れで本が作られていくかを知るきっかけになった。
主人公の浦本が熱い人間で、周りの人が振り回されながらも最終的にはやれやれ、、笑といった感じで要望を聞いてあげているのは、彼の人望によるものなんだなあ。自分もそんな営業でありたいとおもった。
ただ、自分はお金のために日々仕事している側面が強いので、この物語に出てくる人々の熱さに少し気圧されてしまったかも、、、( ; ; )ちょっと後半読んでいるのが辛かった。何の目標や向上心もなく仕事している自分が悪いような気がして。
また違うタイミングで読んだらもっと響くのかな〜 -
Posted by ブクログ
ブラック企業がどう人を追いやるのか、現実を織り交ぜながら登場人物が陰で繋がっている短編集に引き込まれました。
洗脳されると洗脳されていることに気づかない、弱者や馴染めない人は自分が悪いから駄目なんだと思い込む。その社会の構図はきっと人が存在する限り終わらないと思います。
でも、そんな中にも助けようとする人がいて、誰かの力になろう、這いあがろうとする人がいる。
ピアノマンが届けていた曲は確かに人を救っていて、救われた人がまた誰かを助けたいと頑張る。
それが当たり前の世の中になればいいなと思いました。
個人的に、ラストで二番目に美味いビール、と言われて泣いた男性店員のシーンがぐっときました。 -
Posted by ブクログ
いい本だ。
1冊の本にどれだけの人が携わり、どれだけの手がかかっているか。そのとおりだよ!と、何度もうなずきながら読んだ。それを、巻末のエンドロールが物語っている。いや、エンドロールにあがっている名前だけではなく、本書内で描かれている職種だけではなく、たとえ奥付に名前はなくても、まだまだ本に関わっている人は大勢いる(そこまでカバーしている点で『重版出来!』は名作だと思う)。
本だけではなく、どんなモノもいろんな人が関わっているんだろうな、と想像させる。
仕事との向き合い方は、人それぞれ。その人のやり方をいかに尊重するか、それも考えさせられる小説だった。