安藤祐介のレビュー一覧

  • 本のエンドロール

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    印刷会社で働く人々のお話。主人公浦本の苦悩や挫折が忠実に描かれておりついつい共感してしまう。登場人物全員が考え方は違えど、己の信念に基づいて仕事をしており衝突もしながらも成長していく描写は何か熱くなるものを感じずにはいられない。仕事をしている人間なら誰もが楽しめる1冊。

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    2025年07月06日
  • 日ノ出家のやおよろず

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    主人公の日ノ出楽志は2つのことが同時に出来ない。忘れ物をするなどの特性を持つ。子どもの頃から物を大切にする気持ちが人一倍強く、家中の家電に名前を付けて生活している。リストラにあい、リサイクルショップで働く。持ち前のアイデアで配属先の売り上げはトップクラス。リサイクルショップは楽志の天職。

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    2025年06月20日
  • 本のエンドロール

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    前職を思い出した
    奥付に全員の名前がのってるのがじんときた
    本1冊作ることの大変さがわかる1冊
    作り手の思いも考えながらこれからも本を読み続けたい

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    2025年05月18日
  • 日ノ出家のやおよろず

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    ネタバレ

    モノを大切にする日ノ出楽志さんと家族と、その家の
    心が宿ったモノたちの心温まる話。

    日ノ出家のために奮闘する家電たちも愛おしいし、寿命や求められる働き方の変化で日ノ出家を去ってく家電たちの心情に感情移入してしまった。でもお別れは悲しいだけでなく、役目を終えた誇らしさがある。

    楽志さんと娘が落ち込んでいるときに励ます姿も愛おしい。そして楽志さんと娘さんも優しい。
    娘さんがいじめられてるときには非常に腹立たしかった。お父さんとの葛藤もあるあるだろう。
    おっちょこちょいな楽志さんも憎めない。

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    2025年05月17日
  • 六畳間のピアノマン

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    「本のエンドロール」がとても面白かったので同じ作者の作品を手に取った。「本のエンドロール」が斜陽の産業の中で戦っていく話の一方、こちらは陥ってしまった窮地から、どう逃げ出すかという話。辛いシチュエーションだけれども、読後感は悪くない。

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    2025年05月16日
  • 六畳間のピアノマン

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    ブラック企業がどう人を追いやるのか、現実を織り交ぜながら登場人物が陰で繋がっている短編集に引き込まれました。
    洗脳されると洗脳されていることに気づかない、弱者や馴染めない人は自分が悪いから駄目なんだと思い込む。その社会の構図はきっと人が存在する限り終わらないと思います。
    でも、そんな中にも助けようとする人がいて、誰かの力になろう、這いあがろうとする人がいる。
    ピアノマンが届けていた曲は確かに人を救っていて、救われた人がまた誰かを助けたいと頑張る。
    それが当たり前の世の中になればいいなと思いました。
    個人的に、ラストで二番目に美味いビール、と言われて泣いた男性店員のシーンがぐっときました。

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    2025年04月20日
  • 六畳間のピアノマン

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    ブラック企業に所属していた3人から始まるお話。
    私も最初に勤めていた会社がブラック企業であったが、外の世界を見ることで正常に戻れるのであって、洗脳されている状態を外側から解くのは結構難しいことだなという体感がある。
    なので、一番最後の章に出てくる洗脳されている社員の気持ちもよく分かるなぁと思った。
    企業に限らず、あるコミュニティでの行き過ぎた信仰というのは本当に怖いものがあるので、色んな価値観を持った人と普段から接することが大事だと思うお話しであった。

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    2025年04月16日
  • 仕事のためには生きてない

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    ハートフルお仕事ストーリーで面白かった。いささか理想的すぎる人物と展開構成は、池井戸潤の作品を彷彿させた。現実世界の労働はクソだけれど、この作品のようにお仕事を頑張れたら良いなと思えた。「どうせ通うなら楽しい職場」は、自分の労働生活の指針にしたい。
    自分は民間で働いたことがないから分からないのだけれど、35歳ってこんなに大人なのか....てか管理職になれるんだって素で思ってしまった。

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    2025年04月14日
  • 仕事のためには生きてない

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    タイトルと出だしから
    「倍返しだ!」・・・かと思ってたら
    そうじゃない方法が出てきて
    面白い組み合わせの妙もあり
    言い終わり方でした

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    2025年04月07日
  • 本のエンドロール

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    いい本だ。
    1冊の本にどれだけの人が携わり、どれだけの手がかかっているか。そのとおりだよ!と、何度もうなずきながら読んだ。それを、巻末のエンドロールが物語っている。いや、エンドロールにあがっている名前だけではなく、本書内で描かれている職種だけではなく、たとえ奥付に名前はなくても、まだまだ本に関わっている人は大勢いる(そこまでカバーしている点で『重版出来!』は名作だと思う)。
    本だけではなく、どんなモノもいろんな人が関わっているんだろうな、と想像させる。
    仕事との向き合い方は、人それぞれ。その人のやり方をいかに尊重するか、それも考えさせられる小説だった。

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    2025年02月24日
  • 六畳間のピアノマン

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    ある日の出来事に関わった6人がその8年後、微妙に関係しながら、それぞれの価値観や過去に対する受け止めを背景に進められる話し。この本を通じ自分自身も生き方や人との関わりについて考えさせられました。

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    2025年02月05日
  • 本のエンドロール

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    良きお仕事小説。
    本を作ると言っても工程がたくさんあり、知らないことも多い。
    面白かったです。

    奥付のエンドロールも良かった。

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    2025年02月02日
  • 六畳間のピアノマン

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    ブラック企業さがリアルでキツくて
    ブラックさを少しでも仕事で感じたことがある人はなかなか重たく感じてしまうかも。

    だけどなぜか背中を押して貰えるような不思議な感覚。

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    2024年10月26日
  • 不惑のスクラム

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    〝やっぱりここは、俺の居場所だ〟


    生きる希望を失い、死に場所を求めて河川敷をさまよっていた丸川は、泥まみれになって楕円のボールを追う男たちと出会う。

    そうして生き続ける道を選んだ。

    「不惑」とは、数え年で40歳のことなんですね。
    そして字の通り、「迷いのないこと」という意味もあるそう。
    論語の「四十にして惑わず」
    からの言葉からきてるらしいが、私はいまだ迷いだらけ(;´∀`)
    きっと死ぬまで迷ってる気がするwww


    この作品は、40歳以上限定の「不惑ラグビー」に打ち込む男たちの熱い物語。

    週末のグラウンドに集まる仲間は、社会的地位や利害関係もなく、ただ楕円のボールに集まったシンプル

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    2024年10月23日
  • 仕事のためには生きてない

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    仕事を自分の生活の全てとする必要はないし、プライベートや心身に支障をきたす程に頑張る必要もない。
    だけど、当たり前に毎日仕事ができるのは幸せなことだし、人生での働いてる時間の長さを考えるとどうせなら気持ちよく働きたい。

    仕事の向き合い方について考えさせられる話だった。
    役員がとにかくわからずやで、とてつもなく嫌な感じだが、職場やバンド、それぞれの仲間達と、良い方向へ向かうように奮闘し、最後はハッピーエンドのスッキリした終わりだったので、とても気持ちの良い作品だった。

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    2024年09月22日
  • 仕事のためには生きてない

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    『どのみち毎日通うなら、楽しい職場がいい』全く同感。共感できるあるあるネタが多くて楽しく読めた。一度できたルールを無くすのって、本当に難しいんだよね。

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    2024年08月31日
  • 仕事のためには生きてない

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    勤め人小説。

    社長の一言から、配下の役職社員たちが大騒ぎし、それに振り回される一介の社員を描いた作品。
    会議のための会議、会議のための会議のための資料作りのための打ち合わせ、根回し地獄、生産性のない資料作り、見もしない資料の印刷(大量)、スタンプラリーなどなど…
    「上の人」たちの気質や、会社の制度上のしがらみなど、社会人あるあるの描写が見事。
    間に入る大人たちが、自己の保身や権威を示すために、1を10にも100にもややこしくしてるんだと、つくづく思わされた。
    まじで発出元と直接話させてくれと思うことしきり。

    してその本質は、「なんのために働くのか?」を考えさせる内容。
    結局のところ、生きる

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    2024年08月08日
  • 崖っぷち芸人、会社を救う

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    ネタバレ

    大成功、だからハッピーエンド!
    という訳じゃないストーリー構成がよい。
    成功したり一番にならなければハッピーになれない訳じゃない。

    少し厚めの本で、
    その分、各キャラクターのいく先に引き込まれて読んだ。

    最後の文、
    お笑い芸人のいない世界よりも、お笑い芸人のいる世界のほうがきっと楽しい。
    というのが結局この話を纏めてるのかなと、終わり方も心地よかった。

    以下、好きな箇所。

    自分は選ばれなかった人間だと思っていた。それは、手からこぼれ落ちていったものば
    かりに目を向けていたからだ。
    学園に出場した、プロ野球選手になった、スーパーの社員になった、お笑い実業団と出会った。与えられた場所のひと

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    2024年07月20日
  • 本のエンドロール

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    「本のエンドロール」というタイトル通りに巻末に出版社だけでなく印刷会社や製本会社の各工程の担当者の名前が記されている。こんな本は今まで見た事がなく、本というのは本当にたくさんの人が関わって生まれるのだなと実感できる。

    ストーリーはトラブルあり、厄介な人物ありのよくあるお仕事小説なのだけど、営業をはじめ製版や工場など、何をする仕事なのだろう?と思っていた印刷会社の仕事ぶりが丁寧に描かれていて勉強になった。あまりに詳細なので作者は元印刷会社の人なのかと思ったら、各所への綿密な取材のおかげらしい。

    浦本は、少し理想主義ながらも共感できる主人公だったけど、野末は普通にモラハラなので嫌だな。

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    2024年07月06日
  • 仕事のためには生きてない

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    2024年 36冊目
    敵対していた役員が「たしかにうちの会社にもこんなやついるなあ」と思って共感できる部分がちらほらあった。資料をあーだこうだとこねくり回して膨大なものにし、結局最初に作ったものに戻ってくるというのもあるあるだと思う。

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    2024年06月22日