安藤祐介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
読んだことある内容なはずなんだけど、自分のレビューを検索しても該当作は出てこない、、、
なんでだろうと思ったら、最後のページで謎が解けました。
「逃げ出せなかった君へ」というタイトルから改題して加筆修正されていたんですね。
軸となる内容は変わっていないと思うのですが、改題前のものよりこちらの方が星の評価が高くなってて面白い。
どこが変わったかは分からないけど、タイトルにもなったピアノマンの内容が増えているのかな?
それぞれの人の関わりは、出来すぎな気もするけど、読んでいてスッキリするし、意外にそういう偶然のようなものが人生には起こったりするんだよなぁと、自分の経験からも思います。
ひとつ言える -
Posted by ブクログ
宝くじ。誰もが一度は、「当選したらどうしようか」と考えたことがあるのではないでしょうか。
ジャンボ宝くじに当選したわくわく食品の経理課勤務の修一をめぐるお話です。
当たった時に考えていた「仕事はつづけて生活水準を落とさず、温存する」という当初の目的から外れ、ひとつの綻びがまた一つの綻びを生み……と、物語としては飽きさせない展開が待ち受けています。
実際、ネット炎上なんかしたらもうその辺で刺されるくらいの危険があるんじゃないかと思ったりするのですが、命を取られるほどの大事件が起こらないのが、この本の良いところ。
海外と違って、富くじ当選者の氏名が公開されないというのが日本の救いだなあ、と感じま -
Posted by ブクログ
ネタバレその夜、悟は来来軒で時給九百円の労働に精を出しながら思った。課せられた”ノルマ”を補填するために始めたアルバイト。お金のためだけに始めた生まれて初めての労働に、お金ではない何かを感じるようになったのはいつ頃からだろうか。注文を取り、水を出し、レジを打ち、食器を洗っているうちに時間があっという間に過ぎてゆく。仕事に没頭していると、全てを忘れることができた。レジ打ちを手早くできた時、たまった食器をタイミングよく見計らって洗えた時、入口で逡巡している客さんに声を掛けてうまく店内へ案内できた時。そんなさあいなことひとつひとつに達成感を覚えるようになった。「おつかれさまでした」の挨拶のあとで身体を包む心
-
Posted by ブクログ
<今の気持ちのまま他へ行っても、あなたはまた同じ過ちを繰り返す>
そしてもうひとつ。
<あなたは変われる>
学生の頃は毎朝同じようなスーツを着て同じ方向へ歩いてゆく人々の流れを見て、自分もこんな風に普通の勤め人になるのだろうかと味気なく感じたものだ。しかしそれはとんでもない思い上がりだったと気付く。普通に勤めるということは大変なことだ。
奇妙な縁の力によって集い、同じ崖っぷちの境遇を分かち合う営業零課の人々。僕はこの先もこの営業零課で仕事を続けたい。だからこそ、この仲間のために少しでも役に立ちたい、ベストを尽くして頑張りたいと思える。
「そうか・・・。その節は非礼なことを言って申し訳なか