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河川敷で丸川が遭遇した、40歳以上の選手による草ラグビー。そこには、年代もバラバラな大人たちの、泥まみれの姿があった。楕円のボールでつながった絆を頼りに、丸川は己の人生を見つめ直していく――。 ※本書は2016年3月30日に小社から刊行された単行本を、加筆・修正のうえ文庫化したものです。
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「不惑のスクラム」
2018年9月1日~ NHK総合 出演:高橋克典、渡辺いっけい、村田雄浩
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
昔、NHKでドラマ化された小説。子供がラグビーを始めたのを機に思い出し、原作を読む。40歳以上限定の不惑ラグビー、「老いてもヤンチャであれ」をテーマに楕円のボールを追いかける中年男性たち。 中年男性の悲哀、道化の部分が良く表現されていると思う。 ラストはちょっと都合良く進みすぎた感もあるが、全体とし...続きを読むてしみじみとした感動のある作品。
暴行容疑で全てを失った主人公は、40代以上の方が集まる不惑ラグビーチーム”ヤンチャーズ”の最年長プレイヤーと出会い、ラグビーを通して人生のターンオーバーしていく物語。 登場人物の誰もが40代のおっさんで、おしゃべりでダジャレばかりいう人や、関西弁で大声が自慢の人や、チームをまとめようと必死になる人...続きを読むなど、アットホームな方ばかり。 全部で8章あり、各章では違う人物の視点から物語が進む。 ラグビーチームに所属してるといっても、家庭を持ち、会社員やサラリーマンという人がほとんど。 大好きなラグビーでプレイしつつも、会社や家庭のプライベートでは問題を抱えつつも、必死に生きようとする姿が熱い。 本書の名言の1つである、「老いてなお、やんちゃであれ」は、どれほど歳を取ろうとも好奇心溢れる人であれという現代の中高年や高齢者に言いたいセリフ。 どのシーンも人情深く、チームに馴染めずにいる主人公を暖かく接するメンバーや、どんな時でも笑顔で明るいヤンチャーズの面々がとても魅力的。 ※追記 ラストで主人公は家族と向き合うのだが、その展開に感動した。 最初は気味悪がっていたチームメイトも次第に主人公に接するようになり、主人公が家族と再開できるように後押ししたり、住まいや生活の支援を送ったり、良いラグビーチームに出会えてよかったなぁと思った。 主人公に限らず、メンバー達もラグビーを通して悩み苦しみ成長する様がかっこいい。 おっさん小説ではトップ3。
自分が最近ラグビーを始めたので読みたかったが廃盤されていたので中古で購入。 1章ごとに主人公が代わる形式で、主人公である丸川の視点から始まり、様々な背景を抱えたチームメンバー、最後は丸川に回帰する。丸川の心情の変化や成長が感じられて感動できる内容なので是非人生が辛い方や絶望を感じている方に読んでみて...続きを読むほしい。
〝やっぱりここは、俺の居場所だ〟 生きる希望を失い、死に場所を求めて河川敷をさまよっていた丸川は、泥まみれになって楕円のボールを追う男たちと出会う。 そうして生き続ける道を選んだ。 「不惑」とは、数え年で40歳のことなんですね。 そして字の通り、「迷いのないこと」という意味もあるそう。 論語...続きを読むの「四十にして惑わず」 からの言葉からきてるらしいが、私はいまだ迷いだらけ(;´∀`) きっと死ぬまで迷ってる気がするwww この作品は、40歳以上限定の「不惑ラグビー」に打ち込む男たちの熱い物語。 週末のグラウンドに集まる仲間は、社会的地位や利害関係もなく、ただ楕円のボールに集まったシンプルな関係だ。 そんな〝居場所〟があるって、本当に羨ましいなぁと思う。 「トライのある人生とトライのない人生は違うのかもしれない」 この言葉は作中ではラグビーの試合においての〝トライ〟について言っているが、人生においての〝トライ〟のことも指しているのだろう。 〝青春〟は若い人だけのものじゃないよね? いくつになっても熱い気持ちを持って、人生を楽しみたいと思った。
綺麗事ばかりでは無いところが良かった。 傷つけた者、傷つけられた者、公平であった気がする。 読んだ後気持ちが良かった。
老いてなおやんちゃでありたい、 と同時に、歳をとっても、何か仕事以外のことに打ち込むっていいなと改めて思わされた。 登場人物はタイトルのとおり、みな不惑以上のはずなのに、青春モノとして充分通ずる爽やかさだった。
40歳にして迷わなくなったという意味の「不惑」たが、とある事件で人を死なせてい待った主人公の丸川と、不惑ラグビーチーム大江戸ヤンチャーズが人生に惑いながら前に進む物語。 いいラストだったが、友理姐さんマジ怖いです。
40代に手の届く私が、主人公が10代や20代の作品に食指が伸び難いのは、彼らは躓いてもまだ【やり直せる】年齢だと感じるからだろうか。本作の登場人物は所謂【やり直せない】年齢の大人たち。消せない罪を背負い、死に場所を探す主人公・丸川は【不惑ラグビー】に出会い、改めて人生に向き合い始める。非常にテンポが...続きを読む良く、本編313頁には思えない密度だが、展開が早過ぎるゆえの物足りなさも。流石にこの頁数で主人公の再生とチームの群像劇、双方の回収は難しい。結果、ご都合主義の印象が強く残り、テーマを消化し切れていないのが残念。
ほんの小さな隙間から全てが崩れ去る恐ろしさ。 まるで自分の人生のようだ。あの日の満員電車でふと気を抜いた瞬間に図らずも崩れ去った日常が、丸川の心に去来する。 職場で割に合わない仕事を引き受けてしまうのも、一人で責任を果たそうと意地になるのも、また感情だ。 「どうしたらいいのか、分からないんだ」 ...続きを読む「どうしたらいいのかじゃなくて、どうしたいのかじゃないの」
ああ、せっかくラグビー人気が高まってきたというのに、コロナの感染拡大は残念。 物語もあるけれど、同じ草ラグビーをやっているものとして、仕事との両立やチーム運営など、そういった意味での感情移入できる作品でした。
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安藤祐介
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