施川ユウキのレビュー一覧

  • 銀河の死なない子供たちへ(上)

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    開幕19ページをかけて、もはやアバンギャルドともいえる展開に度肝抜かれた。
    少女。星空。ラップ。円周率。廃車。芽。朝と夜と星。晴れと雨と雪と噴火と獣と。廃車を持ち上げる樹木。蟹。地震。津波。鯨。内臓。魚。星空。星めぐりの歌。
    これみな永遠に死なないことの表現なのだが、凄まじい。
    母と姉と弟がいて、なぜか宇宙服で墜落した人間の女が出産した女児が登場すれば、短い幸せと長い不幸せが訪れることは間違いない。
    その予感に震えてしまう。

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    2017年09月29日
  • ヨルとネル

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    ネタバレ

    ほのぼの小人もの、と思いきや、
    糸ようじで鯉をノコギリのように!? といったブラックも織り交ぜつつ、と思いきや、
    なんと人間に捕まってしまい、さらには……。
    「オンノジ」に続き、ドライで居心地のよいギャグの裏には極めてウェットな感情が潜んでいた。
    「キャラクターが役割から解放される」といった高度な創作思想を経ているからこそ、本作のキャラクターは作者の想像を離れて読者の心の中に住まう。

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    2016年12月18日
  • バーナード嬢曰く。: 3

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    ネタバレ

    1、あるある共感。
    わっかるわー。しかも大きいため息をついて。
    わっかるわー。しかも自然とほほが緩んで笑顔に。
    という深い水準でのあるあるネタ。
    例:「こっちから出会いを求めるんじゃなくて あくまで向こうから自然にやってくる形で運命的に出会うのが理想なんです だから出会いたいのに自分から動けないんですよね」「もしかしてこ…恋人との出会い方…?」
    「叙述トリックものミステリとの出会い方です」
    わっかるわー。

    2、徹底的な突き詰め思考。
    例:桃太郎の家来たちの「イヌ、サル、キジ」は強盗団におけるコードネームだ!

    3、かけ離れた物事の融合。
    例:桃太郎をタランティーノフィルターで見る!

    4、心

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    2016年12月04日
  • 鬱ごはん   2

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    「孤独のグルメ」とは逆に、食べることを楽しめない主人公鬱野クンの淡々と食に対する思いを巡らしながら食べるというマンガの2巻目。

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    2016年11月22日
  • バーナード嬢曰く。: 3

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     5分アニメも放映されて勢いに乗る名著ネタ&読書あるあるネタシリーズの第三巻は、相変わらず四人で仲良く本の話をしている。
     こうも長く続けていると、どうしてもネタ幅において難が出てきそうにも思うのだが、なかなかどうして、今回も充実した巻になっている。
     個人的には、何度も同じ話を同じテンションでするよね、という神林に対する主人公のツッコミは非常によく効いた。肺腑を抉ってくれたよ。そうだね、だいたい同じ人に、だいたい同じようなシチュで同じ話、しちゃうよね。

     今回は星五つで評価している。アニメは視聴していないが、今の勢いのままの続巻にも期待している。

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    2016年11月18日
  • バーナード嬢曰く。: 3

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    読書あるあるを楽しく読んでいるうちに町田さんと神林さんの友情に胸をつかれるという意外な展開に。「羆嵐」は頁は薄いけれど中身の濃い傑作。町田さんが語りたくなるのに同意。

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    2016年10月30日
  • バーナード嬢曰く。: 3

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    ド嬢、すっかり読書家になってない?
    神林とド嬢の関係、いいなあ。もちろん読書あるあるも冴え渡ってるんだけど。
    のんびりでいいから長く続いてほしいなあ。登場人物たちが友人のような存在にくれたら、と作者が言ってるけど、自分にはまさにそんな感じです。

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    2020年12月01日
  • バーナード嬢曰く。: 2

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    SFを読みたくなるいい本ですよ。
    何か気の利いたフリしたことを言いたいときは「バーナード・ショー曰く…」と言えばいいんだって言ってたのって、なんのマンガだったかな。
    ずいぶん昔に読んだんだけど…。

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    2016年09月24日
  • バーナード嬢曰く。: 2

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    この手の作品に反応してしまう。
    自分ではハマってしまったので読書好きの数人に紹介。全員ハマってます。『KAGEROU』の再評価に納得。笑

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    2016年09月22日
  • 鬱ごはん   2

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    一巻よりいっそう際立つ主人公の小心者ぶりが身につまされます。自虐的なつぶやきはもはや哲学的な響きを帯びています。

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    2016年08月19日
  • オンノジ

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    非日常的の中で安心と不安が波のように寄せては返し、そしてその振れ幅が日を追うごとに大きくなっていく感覚が妙にリアルで、表紙から感じる雰囲気に反して各キャラクターの言葉に吸い込まれるような魅力がある。

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    2016年03月19日
  • バーナード嬢曰く。: 1

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    ネタバレ

    購入、1~2巻

    ものすごく面白い。買って損はない作品だと思います。
    主人公町田さわ子(バーナード嬢)が読書家になりたいべくいろんな本と触れ合いながら物語が展開していくのですが、この主人公のセリフがとにかく突っ込みどころ満載(笑)
    それを周りの登場人物たちが読者に代わって突っ込み、なおかつ「そ、それな~!」という共感を置いて行ってくれます。

    ツイッターで「本は読みたいと思った時に読まなくてはならない その機会を逃し「いつか読むリスト」に加えられた本は 時間をかけて「読まなくてもいいリスト」に移り やがて忘れてしまうのだ」という文が載った画像が回ってきたことがありますが、それがこの本の中にあっ

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    2016年02月13日
  • バーナード嬢曰く。: 2

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    ネタバレ

    つい二巻も買ってしまいましたよね。

    この巻、「神林って、表紙が黒い本オシャレだと思ってるよね?」のところの大ゴマで爆笑しました。
    もちろん、痛いとこ突かれた感があったのです。
    ええ、私もかっこいいと思ってました。
    月は無慈悲な夜の女王も、虐殺期間も、アンドロイドは以下略も、黒かった!!!

    今回は神林嬢が出てくる割合が高かったような。
    バーナード嬢ことさわ子との交流が微笑ましい。
    いい子だよね、神林さん。

    さわ子は、小説読んでも中身に影響受けるんじゃなくて青年の口調に影響受けたりしてるあたりがもうなんというか・・スタイルを貫いている!好き!

    私たちはみんな、知らないうちに読書という行為に

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    2015年10月28日
  • バーナード嬢曰く。: 2

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     なんちゃって読書家のド嬢を中心にした読書家たちのああだこうだ漫画第二弾である。
     先の巻以上に読書家あるあるが充実していて、大変優れた巻だった。すぐサボろうとするド嬢も、地味に今回は読書に励んでいるし、大変望ましいことである。
     ちなみにであるが、本書内に登場している宮沢賢治の「告別」は歌(合唱曲)にもなっているので、関心のある方は「告別 千原英喜」で検索してみることをお勧めする。合唱という媒体に抵抗がなければ、是非お勧めしたい名曲だ。

     話が逸れたが、内容的に充実しており、ここでは星五つと評価したい。次が出るのかは不明だが、楽しみに待ちたいところだ。

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    2015年09月22日
  • バーナード嬢曰く。: 2

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    自称読書家の私にはとても共感できる内容笑
    ミーハーな理由で難しい本読んだっていいじゃない。読んで面白いと思える体験が大事なんだよね。

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    2015年09月04日
  • バーナード嬢曰く。: 2

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    ネタバレ

    読書漫画。
    紹介されてる本のジャンルはSF中心だけど、最近話題のピース又吉の「火花」が紹介されてたりと幅広い。
    しかし、水嶋ヒロの「KAGEROU」の推されっぷりがすごい。

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    2015年08月06日
  • バーナード嬢曰く。: 2

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    ネタバレ

    読書という旅の、真の姿は帰還である。

    図書室で独りの架空の少女が友と出逢う、
    そんな物語を創っていた彼女の、
    現実への帰還はもう、始まっていた。

    本を閉じ彼女は還る。
    あの子のもとへ。



    ド嬢のところへ。

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    2015年08月04日
  • オンノジ

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    好き。まだ2月ですが、今年一番かもしれない。
    誰にも教えたくないなぁ。

    可笑しくて、ちよっぴり苦しくて、ロマンティックでシュールでホット。ふふふ。好き。起承転結のきっちりある話が好みなので、気に入りました。こちらの起、承、転、結、には全てに【そうくるか!】な驚きがあり、飽きない。哲学?SF?でもやっぱりギャクなんだろうなー。この位の軽さでギャグ漫画で、そこがイイね。心地よい混沌。肌に合う。

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    2015年03月01日
  • おかえりなさいサナギさん 1

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    けっこうえぐいネタも柔らかに見えるのはサナギさんの表情が(よく見ると思ってた以上に)豊かで可愛らしいからだろうか。毎話噛み締めて読める楽しい密度。復活めでたい。

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    2015年02月23日
  • オンノジ

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    ファンタジー。

    合わない人もいるかもな。

    私には、合った。
    若葉のうぶげのような、繊細なアンテナを感じた。
    このうぶげが、読後にやさしい匂いを残す。

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    2015年01月25日