赤城毅のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
1940年代、 バルト海に位置する小国メーアシャウム王国が舞台の冒険小説。そんな国あったっけ?というのは当然で、架空の国。その国の王女で何かとお騒がせなお転婆娘レティシアがナチスドイツの陰謀に巻き込まれ様々な困難に直面する。でも冒険活劇なので、ドタバタと追いかけっこをしては、ルパン三世並みに弾をよけ、未来少年コナン並みに高いところから落ちてもケガをしない。追手は勝手にドツボにはまって自滅する。ディズニー映画のように戦闘シーンでも血が一滴も流れない。
ヒロイン・レティシアを守るのは少年ティム。亡き父の遺志を継ぎ、世界一の航空機を造ることを夢見る天才だが、なにせ非力だ。それを補うのは長髪髭面 -
Posted by ブクログ
この前に読んだ本が文書を巡る話で、しばらく積読していたこの小説を読む事に…(全く、関連性はないです〜!)
世の中には、人目に触れてはならん書物はいっぱいあるねんな。
そんな書物を探り出すお仕事が、「書物狩人」。何か本探すのが本業とはいえ、ヤバいヤツなんで、関係者がヤバい!
諜報機関から、マフィアまで色々取り揃えてます!
色んなヤバい事が記載されている書物。これからは、書物ではなく違う記憶媒体になる?
前に、何かで聞いた事があるんやけど、一番長持ちする記憶媒体は何か?ディスクなりのデジタルもんかと思ってたけど、紙が一番みたい。って事は今後も書物は活躍するのか…私の記憶が正しければやけど…私の記 -
Posted by ブクログ
初読みの作家さん。
古書をめぐる歴史ミステリのような、スパイ小説のような短編4編。
ケネディ大統領の暗殺や、カトリックの教義を記した福音書、ナポレオンの遺髪、陸軍中野学校など史実と絡めながら、世界を揺るがしかねない秘密をはらんだ曰く付きの本を手に入れるため、手段を問わず暗躍する〝書物狩人〟の話。
西洋史好きなので、やはりヴァチカンやナポレオンが絡んでくる「神々は争う」「Nの悲喜劇」が面白かった。
フィクションなんだけど、あり得そうな設定にどんどん引き込まれる。
主人公ル・シャスールの正体も謎に包まれたまま。シリーズ化してるらしいので、今後その辺りの謎が少しずつ明らかになることも期待しつつ、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ〜概要〜
赤城毅先生が書いた歴史ミステリー本。
書物狩人という国の政府や大企業から依頼を受け、世間に出れば大事になりかねない“秘密”をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段で入手する人物____その中でもナンバー1の実績を持つル・シャスールの物語。第二弾!!
〜目次〜
書庫に入りきらぬ本……フェデリコ・ガルシーア・ロルカの幻の詩集『グラナダ悲歌』
長い長い眠り……南満州鉄道株式会社の時刻表
愛された娘……家出娘が抱えていた古書(フランツィスク公爵家の由来を記したグラゴール文字の書物)
冷やしすぎた秘密……ナチス・ドイツの細菌戦マニュアル
〜感想〜
この中だったら『書庫に入りきら -
Posted by ブクログ
ネタバレ〜概要〜
赤城毅先生が書いた歴史ミステリー本。
書物狩人という国の政府や大企業から依頼を受け、世間に出れば大事になりかねない“秘密”をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段で入手する人物____その中でもナンバー1の実績を持つル・シャスールの物語。
〜目次〜
教科書に準拠して……オズワルドから回収し損ねたジョン・F・ケネディ暗殺の指令書
雷帝の書庫……イエス・キリスト第五の福音書
Nの悲劇……ナポレオン旧蔵の『カンディード』
実用的な古書……四庫全書の一、文源閣から流出した漢籍
〜感想〜
作品全体は知識に基づいて書いているので、すごく手間が掛かっているんだろうな、と思わせる作品 -
Posted by ブクログ
第4話の「狩られた狩人」。現在進行形の事件を扱っているのですが、そんなニュースは全く知りませんでした。いや、別に常に海外情報とかに、目を光らせているわけではないのですが。それでも、これって大きなニュースだよね、と思ってからは居心地が悪い。
あとがきで作者も同じこと書いてましたね。
今までは、新しい・最近といっても一昔前の事件だったりしてたので、単純に歴史フィクションのような感覚だったんですが、現在進行形となると、キナクササが急に増してきます。
ルパンのテレビスペシャルのような、エンターテイメントが楽しみだったんだけどなぁ。
今回は、違う意味でぞくぞくさせられました。 -
Posted by ブクログ
「本好きにはトリビアが嬉しい本にまつわる軽い日常系ミステリ」
は割とよく見かけるし最近増えてきていますがこれは
「書籍が関係する歴史の謎に挑むミステリ」
と少々おおがかり!
ケネディ暗殺、雷帝の書庫、正教会が隠匿した福音書、ナポレオンの蔵書などなど
世界史になだたる偉人・事件に関わる壮大な謎…
それらに圧倒的な知識をもって挑むのが書物狩人です。
(別に謎に挑んでるわけじゃなく依頼で書物を探し出すとたどり就くのだけど…)
コンパクトな短編でありながら、
さながら洋画の歴史アドベンチャーを見ているような、
謎解きのワクワクさとダイナミックさすら感じます。
元々は冒険小説を書かれていた、と解説を -
Posted by ブクログ
たった1冊の本が、国際政治を動かすことがある。宗教団体の正統性を脅かすことがある。歴史の通説を覆すことがある。
そんな秘密をはらんだ本を、依頼を受けて、命をかけて手に入れる。それが書物狩人の仕事。
1冊の本を巡って、様々な国の、人の思惑が交差する。
とにかく説得力がある。ノンフィクションとフィクションの混ぜ方が絶妙で、どんどん引き込まれてしまう。1冊の本が持つ力の大きさに、驚いて、少し怖くなる。
歴史ミステリー&本好きにはたまらない作品。
続編も出ているみたいだからこれは読まなくちゃ!今でさえ読みたい本が山のようにあるのに、また増えてしまった。