赤城毅のレビュー一覧

  • 虹のつばさ

    Posted by ブクログ

    1940年代、 バルト海に位置する小国メーアシャウム王国が舞台の冒険小説。そんな国あったっけ?というのは当然で、架空の国。その国の王女で何かとお騒がせなお転婆娘レティシアがナチスドイツの陰謀に巻き込まれ様々な困難に直面する。でも冒険活劇なので、ドタバタと追いかけっこをしては、ルパン三世並みに弾をよけ、未来少年コナン並みに高いところから落ちてもケガをしない。追手は勝手にドツボにはまって自滅する。ディズニー映画のように戦闘シーンでも血が一滴も流れない。


    ヒロイン・レティシアを守るのは少年ティム。亡き父の遺志を継ぎ、世界一の航空機を造ることを夢見る天才だが、なにせ非力だ。それを補うのは長髪髭面

    0
    2017年08月30日
  • 書物紗幕

    Posted by ブクログ

    「書物狩人」の最終章。
    長崎の孤島で起きる、連続殺人事件を冷理な推理で解決していく。宿敵との対決も果たす。
    因習に関わる書物を巡って、事件は勃発して波紋が広がる。抜群の構成力に引っ張られて息もつかせず物語は進んでいく。感情を現さない書物狩人が、今回は探偵を担い顔を赤らめて事件の真相を暴いて行き、宿敵を追い詰める。感動の一冊です。

    0
    2014年03月26日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    この前に読んだ本が文書を巡る話で、しばらく積読していたこの小説を読む事に…(全く、関連性はないです〜!)
    世の中には、人目に触れてはならん書物はいっぱいあるねんな。
    そんな書物を探り出すお仕事が、「書物狩人」。何か本探すのが本業とはいえ、ヤバいヤツなんで、関係者がヤバい!
    諜報機関から、マフィアまで色々取り揃えてます!

    色んなヤバい事が記載されている書物。これからは、書物ではなく違う記憶媒体になる?
    前に、何かで聞いた事があるんやけど、一番長持ちする記憶媒体は何か?ディスクなりのデジタルもんかと思ってたけど、紙が一番みたい。って事は今後も書物は活躍するのか…私の記憶が正しければやけど…私の記

    0
    2022年05月08日
  • 書物奏鳴

    Posted by ブクログ

    書物狩人シリーズ、7作目。

    今作は4話編成の短編集。前回が長編だったせいか、今回の短編集の方がテンポ良く進んで読みやすく感じた。あまり腹の内を見せず、表情に乏しいル・シャスールだけれど、今回は少々大人びた男の子や可憐な女性を相手にして、人間味のある優しさが滲み出ていたように思う。そしてマスケット銃を難なく装填してしまうル・シャスール!その姿を想像して笑ってしまった。次回で完結ということで、ミスター・クラウンとも漸く決着が着くのかな。近現代史の謎と稀覯本との絡め方がいつも秀逸なので、ネタが続く限り、読み続けたかったのですが。

    0
    2020年09月10日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    初読みの作家さん。
    古書をめぐる歴史ミステリのような、スパイ小説のような短編4編。

    ケネディ大統領の暗殺や、カトリックの教義を記した福音書、ナポレオンの遺髪、陸軍中野学校など史実と絡めながら、世界を揺るがしかねない秘密をはらんだ曰く付きの本を手に入れるため、手段を問わず暗躍する〝書物狩人〟の話。

    西洋史好きなので、やはりヴァチカンやナポレオンが絡んでくる「神々は争う」「Nの悲喜劇」が面白かった。
    フィクションなんだけど、あり得そうな設定にどんどん引き込まれる。
    主人公ル・シャスールの正体も謎に包まれたまま。シリーズ化してるらしいので、今後その辺りの謎が少しずつ明らかになることも期待しつつ、

    0
    2019年12月30日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    たかが本。されど本。
    なんて生易しいものではありませんでしたぁ~
    依頼に応える為には、どんな手を使ってでも!
    とは書かれていたけれど、騙しっぷりがすごい。
    しかも表面は極めて紳士的!
    けれど腹の中はコールタール並みのクロドロ!
    そして久しぶりの敬語萌え。
    命より本が大事と言ってのけるル・シャスール
    最後の「実用的な古書」が気に入りましたぁ~
    こんなこだわりもあるんだと、溜息出ました。

    0
    2019年12月18日
  • 書物紗幕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズもこれで最後かと思うと寂しいです。
    書物に関するこういう世界が本当にあるとかもしれないと想像するのは楽しく、あまり難しい本は読まない私ですが毎回歴史の勉強にもなったり面白かった。
    ル・シャスールがまだ生きてどこかにいることを私も信じたい。

    0
    2015年10月31日
  • 書物紗幕

    Posted by ブクログ

    ル・シャスールの物語も最終巻。
    紗幕というタイトルが、書物狩人とミスター・クラウンの存在を象徴してますね。
    見えるようで見えない薄さ。オモテとウラを行き来する彼らにぴったしです。


    ミスター・クラウンとマスター・キートンの意外な相似。30年もすれば、次代のル・シャスールの目標となった可能性のある書物かもしれません。
    歴史に葬られた、世に出すべきでない書物を探し出す、という書物狩人の仕事からして、実現していたんじゃないかなと思いますね。

    そうはいっても終幕。
    本を巡るミステリーとして、もと続けて欲しかったのに、残念です。

    0
    2015年03月29日
  • 書物迷宮

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    〜概要〜
    赤城毅先生が書いた歴史ミステリー本。
    書物狩人という国の政府や大企業から依頼を受け、世間に出れば大事になりかねない“秘密”をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段で入手する人物____その中でもナンバー1の実績を持つル・シャスールの物語。第二弾!!


    〜目次〜
    書庫に入りきらぬ本……フェデリコ・ガルシーア・ロルカの幻の詩集『グラナダ悲歌』
    長い長い眠り……南満州鉄道株式会社の時刻表
    愛された娘……家出娘が抱えていた古書(フランツィスク公爵家の由来を記したグラゴール文字の書物)
    冷やしすぎた秘密……ナチス・ドイツの細菌戦マニュアル


    〜感想〜
    この中だったら『書庫に入りきら

    0
    2015年03月24日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    〜概要〜
    赤城毅先生が書いた歴史ミステリー本。
    書物狩人という国の政府や大企業から依頼を受け、世間に出れば大事になりかねない“秘密”をはらんだ本を、合法非合法を問わず、あらゆる手段で入手する人物____その中でもナンバー1の実績を持つル・シャスールの物語。


    〜目次〜
    教科書に準拠して……オズワルドから回収し損ねたジョン・F・ケネディ暗殺の指令書
    雷帝の書庫……イエス・キリスト第五の福音書
    Nの悲劇……ナポレオン旧蔵の『カンディード』
    実用的な古書……四庫全書の一、文源閣から流出した漢籍


    〜感想〜
    作品全体は知識に基づいて書いているので、すごく手間が掛かっているんだろうな、と思わせる作品

    0
    2015年03月24日
  • 書物奏鳴

    Posted by ブクログ

    第4話の「狩られた狩人」。現在進行形の事件を扱っているのですが、そんなニュースは全く知りませんでした。いや、別に常に海外情報とかに、目を光らせているわけではないのですが。それでも、これって大きなニュースだよね、と思ってからは居心地が悪い。
    あとがきで作者も同じこと書いてましたね。

    今までは、新しい・最近といっても一昔前の事件だったりしてたので、単純に歴史フィクションのような感覚だったんですが、現在進行形となると、キナクササが急に増してきます。

    ルパンのテレビスペシャルのような、エンターテイメントが楽しみだったんだけどなぁ。
    今回は、違う意味でぞくぞくさせられました。

    0
    2013年08月26日
  • 書物奏鳴

    Posted by ブクログ

    赤城のル・シャスールの新作。安定感のあるストーリー展開は何時もながら安心して楽しめる。
    この作家の研究熱心には、驚かされる。謎解きもスリルに溢れた秀作です。

    0
    2013年08月24日
  • 書物法廷

    Posted by ブクログ

    書物シリーズ3作目。

    安定的な面白さのシリーズ作品。描かれる歴史的史実がどこまで本当なのか、興味深い薀蓄目白押しで面白かった。完璧人間のル・シャスールにも惚れ惚れ。ターゲットの書物を手に入れるならば、監獄にまで入っちゃうとは。お馴染みのB・レディが再登場したり、今後敵対しそうなミスター・クラウンが登場してきたり、シリーズ作品としても今後に期待。

    0
    2013年07月05日
  • 書物奏鳴

    Posted by ブクログ

    2013/06/18:購入しようと思ったときに書物輪舞をすっとばしていることに気づきorz
    それはさておき、今回も面白かったです。

    0
    2013年06月18日
  • 書物奏鳴

    Posted by ブクログ

     米国では現在、情報機関「米国家安全保障局」(NSA)によるテロ対策を名目にした電話の通話記録やインターネットのメール送信などでの極秘の個人情報収集プログラムが暴露されメディアを賑わせている。
     書物狩人、今回の舞台は、日本、北米、ヨーロッパ。対象は個人から国家にかかわるものまで幅広いが、どれもフィクションだと言い切れない不気味さを湛えている。

    0
    2013年06月15日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    書物シリーズ、1作目。4編からなる短編集。

    歴史ミステリとコンゲーム的な要素が上手く絡まり、短編ながら、「ダ・ヴィンチ・コード」のような面白さを味わえた。実は歴史の裏にこんな真実があるのかも、、、みたいな、荒唐無稽ではなくちょっとしたリアルが感じられるのがイイ。シリーズとして続編も出ているようなので、期待して読みたい。

    0
    2013年06月02日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    スーパーせどりや、半井優一。ル.シャスールの名で呼ばれる銀髪の青年が、歴史の闇を背負う古書を探し出し、依頼人に届ける話だが、歴史の中の出来事のほとんどが事実だとは、驚きだ!本だけでなく、歴史に関する知識も相当なものだ。四話の内1⃣話だけが日本、ほとんどが外国を舞台としているが、面白かった。

    0
    2013年05月03日
  • 亡国の本質 日本はなぜ敗戦必至の戦争に突入したのか

    Posted by ブクログ

    太平洋戦争は、始まる前の実際に砲火を交える前に、外交面で負けていた、ということですか。
    単純な言い方すると、戦争するには資源が足りない、だから戦争して資源を得よう、ってことにしか思えないんだけど。
    それって、おかしいやね。

    この時代に関しては、不勉強なもので全然わからんのです。それこそ、この本と教科書のレベルの知識です。

    個人的には、まがりなりにも日清・日露で世界の大国の仲間入りしてしまったという、カンチガイが本質なんじゃないか、と思いますけどね。

    成金的な感覚です。

    0
    2013年01月15日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    「本好きにはトリビアが嬉しい本にまつわる軽い日常系ミステリ」
    は割とよく見かけるし最近増えてきていますがこれは
    「書籍が関係する歴史の謎に挑むミステリ」
    と少々おおがかり!

    ケネディ暗殺、雷帝の書庫、正教会が隠匿した福音書、ナポレオンの蔵書などなど
    世界史になだたる偉人・事件に関わる壮大な謎…
    それらに圧倒的な知識をもって挑むのが書物狩人です。
    (別に謎に挑んでるわけじゃなく依頼で書物を探し出すとたどり就くのだけど…)

    コンパクトな短編でありながら、
    さながら洋画の歴史アドベンチャーを見ているような、
    謎解きのワクワクさとダイナミックさすら感じます。
    元々は冒険小説を書かれていた、と解説を

    0
    2012年12月11日
  • 書物狩人

    Posted by ブクログ

    たった1冊の本が、国際政治を動かすことがある。宗教団体の正統性を脅かすことがある。歴史の通説を覆すことがある。
    そんな秘密をはらんだ本を、依頼を受けて、命をかけて手に入れる。それが書物狩人の仕事。
    1冊の本を巡って、様々な国の、人の思惑が交差する。

    とにかく説得力がある。ノンフィクションとフィクションの混ぜ方が絶妙で、どんどん引き込まれてしまう。1冊の本が持つ力の大きさに、驚いて、少し怖くなる。
    歴史ミステリー&本好きにはたまらない作品。
    続編も出ているみたいだからこれは読まなくちゃ!今でさえ読みたい本が山のようにあるのに、また増えてしまった。

    0
    2012年02月18日