近藤康太郎のレビュー一覧
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古典推奨の本。確かに忙しさを理由にいつの間にか古典というのを読まなくなっているということを気付かされたが、考えたら今でも読まれ、『生きて』いるのは、まさに理由のあることなのであるから、まさに今日の混沌とした時代にこそ読むべきなのだろう。
抑えているところは
チェーホフ、決闘
ラブレー、ガルガンチュワとパンタグリュエル物語
中島敦、山月記
トルストイ、戦争と平和
ドストエフスキー、悪霊
プーシキン、大尉の娘
森鴎外、舞姫
夏目漱石、吾輩は猫である
エミリブロンテ、嵐が丘
シェイクスピア、マクベス
ゲーテ、ファウスト
ヘーゲル、精神現象学
マルクス、資本論
と元新聞記者というだけあって幅広く、深さを感じる。
また最後には古典読書術を紹介しているが、例えば『本は10冊同時に読む』などは確か成毛眞さんとかもおっしゃってたことで、なにも古典に限らず、読書という一般的なことにも通じる。
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巷にあふれる「誰でも簡単に伝わる文章が書ける」なんていう優しい言葉に、どこか物足りなさを感じていませんか?
今回読んだ近藤康太郎さんの『三行で撃つ』は、そんな生ぬるい幻想を容赦なくぶち壊してくれる、凄まじい一冊でした。
著者はライターであり、猟師でもある方。
だからでしょうか、紡がれる言葉の「命の重み」というか、プロとしての凄みが格段に違います。独特の表現や言い回しがクセになる一方で、文章を磨くことの本当の難しさを突きつけられます。
正直に白状すると、今の私にはまだ難しすぎました。
読みながら圧倒され、「そう簡単にはライターになんてさせないぞ」というプロの壁を感じて、少し挫折に近い気持ちにもなりました。
でも、学びが多かったのもまた事実です。
簡単ではないからこそ、いつかこのレベルの言葉を扱えるようになりたい、という静かな闘志が湧いてくるような、不思議な魅力があります。
「手軽なテクニック」ではなく、人生をかけた「本物の文章術」に触れてみたい本好きの方、ぜひ一度この熱量に撃ち抜かれてみてください。 -
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著者である近藤康太郎氏の前著、『三行で撃つ』 (2020年、CEメディアハウス)と『百冊で耕す』(2023年、CEメディアハウス)は濃い内容だった。だが、本書は薄い。両書の一部を薄く伸ばした印象を受けた。
本書の主題は、「感性をトレーニングで鍛えること」。
その理論は、「五感を使う」。視覚以外の感覚を意識する(p44)
その方法は、なにをおいても読書。紙の本を読む。(p202)
第4章では、いずれの文章塾でも一番最初に話すという、文章術の基本も紹介している。それは文章に必ずいる三妖怪を退治することだ。
1匹目 重複ドン(重複している語はないか)
2匹目 どっさりもっさり(なくてもわかる語はどっさりもっさり」
3匹目 分かりにっ壁(わかりにくさはないか)
言っていることはごもっとも。とても重要なことである。気になるのは3匹目のネーミングだ。ルビが打たれていないので、「わかりにっかべ」と読むのか「にっぺき」と読むのかわからない。妖怪に例えているので、有名な妖怪、「ぬりかべ」に掛けているのだろうか?
それとも、「分かりにっ壁」という名称自体がわかりにくいという比喩だろうか。いずれにせよ、不可解だ。
全体として決してつまらない本ではない。むしろ面白い方に分類されるだろう。文書がユニークだからだ。ただ、近藤康太郎氏の書いた文章術・読書術をテーマにした本なら、冒頭にも書いた前著の方がおすすめだ。前著の方が学びは多い。
巻末にはフォレスト出版お得意の特典案内がある。メール登録すれば、「感性を鍛えるポピュラー音楽リスト」が見られる。
見たい気持ちはあるが、私は登録しない。宣伝・勧誘のメールが送られてくるからだ。
登録ページには次のように書いてある。
※ご登録いただいたアドレス宛に、フォレスト出版からご案内等をお送りさせていただく場合がございます。
この文面だと、メールが送られてくることもあるように読み取れる。しかし、メールは漏れなく、しかも頻繁に送られてくる。かつて、フォレスト出版の特典に登録したことがある。宣伝メールがあまりに多いのに辟易した。配信を解除したが、それでも時々送られくる。何回解除しても、忘れた頃に送られてくる。一度送られてくると、それからは毎日メールが来ることも少なくない。まったく迷惑である。特典で釣って、勧誘メールを送る商法は、フォレスト出版の常套手段だが、私はもうこりごりしている。
今では、フォレスト出版の本はなるべく手に取らないようにしている。 -
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「若いうちに読みたかった」は本当か?今だからわかる、この本の本当の味
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「この本、もっと若いうちに読みたかった〜!」
読書好きなら一度は抱くこの感情。私もご多分に漏れず、この本を閉じた瞬間、天を仰いでそう思った。
もし20代の、仕事や将来に漠然と悩んでいた自分に会えるなら、「おい、これ読んどけ!」って真っ先に叩きつけたい。
〈仕事〉〈勉強〉〈遊び〉を分断せず、全部ひっくるめて「ご機嫌」に生きるっていう発想を知っていたら。
きっと、無駄な力も入らず、もっと軽やかに人生のステップを踏めていたかもしれないなぁ…。
でも、ふと立ち止まって考える。
本当に「若いうちに読んだ方が良かった」のだろうか?
もしかしたら、人生の酸いも甘いもそれなりに経験してきた「今」だからこそ、この本の言葉が持つ本当の深みや温かさが、骨身に染みるようにわかるのかもしれない。
若い頃なら「チャラい」なんて言葉に反発して、素直に受け取れなかったかも。
でも、40代になった今読むと、その軽やかさの裏にある、確固たる哲学や優しさを感じ取れる。ガチガチに凝り固まった自分の常識を、ひょいと飛び越えてくれるこの感覚は、大人になった今だからこその特権だ。
もちろん、若い人が読めば最高の「人生のコンパス」になるはず。
でも、私と同じように、人生の折り返し地点でふと立ち止まっている同世代の仲間にこそ、この本は響くと思う。
今からだって、全然遅くない。
人生の後半戦をどう「ご機嫌」に乗りこなしていくか。そのための最高に愉快なヒントが、ここには詰まっています。 -
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ライター業、猟師業にプライドを持っていることはわかるのだが、自分の評価基準に合わない人を見下す高慢さを感じて、そこがなんだかな、と思った。
確かに、猟師として目の前の生き物を殺すことの重さは、経験した者でないとわからないものがあるのだろうと思う。そういうことを心から真摯に書いているという印象はあり、確かにそうなのだろうな、と感じた。とはいえ、誰もがそういう経験ができるわけではないから、「あーだこーだ言うなら、猟師として命を扱ってみろ」という方向に話を持っていくのはちょっと乱暴な気もするけど。
資本主義と貨幣経済に、狩猟で獲った鴨のような贈与経済を混ぜることで、過剰な新自由主義に変化を加えられるのではないか、という発想は、確かに面白い視点はある。けれど、贈与経済がなぜインパクトを持ちうるかというところが、共同体の人間関係が豊かになる、というところと繋がった考え方で、それだけだと、共同体というもの自体にうまく入れない人を排除する論理が残り続けてしまうのではないかと思う。ちょうど『庭の話』でアンチ共同体論みたいなものが展開されていたので、そういう視点から批判的にみてしまうところがある。 -
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ネタバレこれまで読んできた著者の文章指南書の内容と被る部分は多い。
が、それでも良いのだ。なにしろ、本書は筋トレの本だから(笑)
「感性は、鍛えた者だけが得られる、もうひとつの「筋肉」だ。」
これが全て。
毎夏が来る前に、雑誌『Tarzan』は、“割れた腹”とか、“Tシャツの似合う胸”といった筋肉礼賛の特集号を出す。そして、それに釣られて、毎度、買ってしまう。内容は、以前、読んだものと大差ないのだが。
ようは、その時、その時期に、外部からの刺激が欲しいから読むのだ。そこで、古い、去年一昨年の号を取り出して、広げてみたところで刺激が入らない。
ということで、著者の本書も、久しぶりの刺激という意味では、◎
これを、焼き直し、重複が云々という輩は、筋トレの意味が分かっていない。 -
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文章を書くとはということが
圧倒的な熱量で書かれている本。
印象的だったのはこの3つ
①書き出しを外すと次はない。
最初の一文、長くても3行くらい。
そこで心を撃たないと読者は逃げていく。
②目指すのはストレスなく読める文章。
すべらない文章(読みにくい文章とは)
文章の結論に達するのに
読み手が非常な努力を強いられる。
そのために、固有名詞と数字を減らす。
③ 「書く」と「読む」はセット
毎日2時間
例外なく必ず2時間本を開ける
本は最低1000冊読む
書棚は自分の脳
正直今の自分にとって
このほんの内容は少し難しかったです。
これからも多くの
本を読み続け、
文章を書き、
またこの本を読んでみようと思います。 -
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ライターと兼業で農業と狩猟を行なっている著者の経験と、現代社会で狩猟を行うことの意義を述べた本
ある芸人さんがお薦めされており、狩猟に少し興味があったこともあって手に取りました。思うに著者はかなり繊細で、かつ深く考え込むタイプの方なのだと思います。狩猟に関して述べた本で生命の大切さと、誰しもが生きていく上でそれを奪っていることの現実を述べたものは数多くありますが、それだけでなく狩猟を通して著者が考えた現代社会のあり方や哲学的な思索などが散文的に記載されていました。
目を背けようと思えば、いくらでも背けられる現実にあえて対峙することで、著者が何を感じたのか、これは経験しないと本質的には理解できないのでしょうが、少なくとも頭で咀嚼することはできた良い本でした。 -
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サクッと読める狩の本...?ぐらいの気持ちで手に取ったが...
重く、深い本であった。
著者近藤氏は『三行で撃つ』『百冊で耕す』の著者...
狩猟を通して多くのことが書かれている。
食や経済...etc
時々出てくる「オルタナティブ」の単語
二者択一や既存のものに変わる新しいもの という意味のようだが
どちらも手に入れて双方を行き来している。
私が感じだ一番大事なこと「信用を得ること」
お金では買えない人間関係を築くこと。
自分のできることで、世の中の貨幣価値に左右されない
独自の価値を築くこと....
既存の自分の周りの世界を見渡して一歩その環から踏み出してみること、試みてみること、
真面目に切羽詰まって逃げ出すのではなく、ちょっと試しに片足だけ踏み出して見ること
著者はこのことを「ばっくれる」と書いていた。
周りの環境を違う角度で見ることで何か一歩が始まるのかもしれないと思った。
「私は何者か」の自分探しではなく「何が私であるのか?」
文中にあったこの意味はちょっと難しく、もう一度読み返さないとわからないと思うけれど...
「これが私!」と言える何かに行き着く道のりは長そうである。
信頼の置ける...という言い方があっているかどうかわからないけれど...
世の中と全く関係ないもう一つの社会(=環)の中で
絶対的な居場所があるというのも面白そうと感じた次第...
著者...
田んぼを作り狩猟をして...6年で別世界を構築...すごい! -
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アロハで猟師、はじめました 近藤康太郎
新聞記者として都会で生まれ育った作者。
書くことが生きること。食うために朝一時間だけ農夫となる企画を始める。農夫をするなかで害獣の狩猟も始めることとなる。
こうした生活を過ごすなかで感じた資本主義社会の限界(資源の有限性による経済成長の限界)とその打開策を論じてもいる。
人間は交換する生き物である。
貨幣を介さない交換に活動の一部を置き換える。無償贈与によって成り立つ連鎖の面白さについて話している。
狩猟を行うことで、生きることは他の死によって成り立つことを身を持って経験している。
特に罠に掛かった鹿を殺めるシーンの描写は適格かつ独特な言葉表現でリアリティーを感じる