吉田薫のレビュー一覧
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シリーズ4作目。
過去の未解決事件を扱う特捜部Qが今回手がけるのは、80年代の連続失踪事件。
失踪事件を探るうちにやがて躍進している新進政党の裏の顔に迫ることとなり、同時にデンマークの闇と社会の偏見が浮き彫りになっていきます。
劣悪な遺伝子の排除を謳って繰り返される強制中絶、不妊手術という今回の断種のテーマは大変残酷で重苦しい。女子収容所というデンマークの負の過去に対する作者の熱情が伝わるようです。
現在の捜査と交互に描かれる一人の女性の人生が悲しく、秘密組織に疑惑を向けるものの、あくまで失踪事件を追う特捜部Qがなかなか事件の全貌を見通せないのがもどかしい。
読者としても、現在と並行し -
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未解決事件を扱う「特捜部Q」シリーズ4作目。
デンマークの人気ミステリです。
書き込みが濃厚で、読み応えがあります。
カール・マークは特捜部Qに左遷されたものの、過去の事件解決に活躍中。
助手のアサドは中東系の謎の人物で、温厚で有能だが、大変な過去があるらしい。
秘書のローセもけっこう綺麗で確かに優秀だが、相当な変人。部下のはずの二人のコンビに追い立てられるように捜査にかかるカール。
1987年に失踪事件が相次いでいることに気づく。
人口500万のデンマークでは考えられない頻度。何の関連もなさそうな5人に、どんな事情が‥?
折りしも、優生学的な政策をかかげる老人の極右政党<明確なる一線>が -
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シリーズ第4作。情報の少ない海外小説を読む場合、巻末解説はぼくにとって非常に重要なのだが、やはり一つ重要なことが記されていた。本<特捜部Q>のシリーズは、10作を予定しているという。一作一作、極めてダークで印象的な悪党どもとの闘いを余儀なくされている地下室の特捜部だが、気になるサイド・ストーリーの解決の方向性がこれで見えたか、といった嬉しい予感に震撼しそうなニュースだ。
カール・マークはおそらくエド・マクベインの87分署シリーズのキャレラのようにあるときから年をとらなくなる恒久的なヒーロー像にはなるまい。未解決事件捜査に専念することを旨とする本シリーズは、毎度過去の亡霊たちを現代に引きず -
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アイスランドの作家ラグナル・ヨナソンの長篇ミステリ作品『白夜の警官(原題:Myrknaetti、英題:Blackout)』を読みました。
ラグナル・ヨナソンの作品は、8年前に読んだ『雪盲』以来なので久し振りですね。
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英国でドラマ化の人気シリーズ、第3弾!
アイスランド北部の町、ソイズアールクロークル近くの建設現場で、撲殺された男性の死体が発見された。
被害者は建設業者のエリアス・フレイソン。
シグルフィヨルズルに住民登録をしていたため、アリ=ソウルが捜査に駆り出される。
慈善事業にも関わっていたというエリアスだが、自宅からは大金の入ったスポー -
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アイスランドの作家エヴァ・ビョルク・アイイスドッティルの長篇ミステリ作品『軋み(原題:Marrid i stiganum、英題:The Creak on the Stairs)』を読みました。
アイスランドの作家の作品は、1年半前に読んだアーナルデュル・インドリダソンの『緑衣の女』以来なので久し振りですね。
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CWAニュー・ブラッド・ダガー賞受賞作!
同居していた恋人との関係が唐突に終わり、エルマは長年勤めたレイキャヴィーク警察を辞め、故郷アークラネスに戻った。
地元警察に職を得て間もなく、観光名所であるアークラネス灯台の麓の海岸で女性の不審死