高樹のぶ子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりに高樹さんの作品を読んだのだが、こんな元気なヒロインは初めて。高樹作品をそれほど読んでいるわけではないので実際のところは分からないが、解説にも新鮮な作品のようなことを書いてあったのでやはり珍しいタイプなのだろう。
奈良の薬師寺で働く明日香は地名オタクで説話集の『霊異記』が愛読書、さらに懐いているカラスに編纂者の景戒の名を付けるほどハマっている。
そんな明日香に次々奇妙な事件が起こる…。
『母は殺された』という不穏な絵馬、『日本霊異記』に奇妙な書き込みを残して失踪した少女、落雷事故で父を亡くした少女の奇怪な言動などなど。
まるで『霊異記』をなぞるような展開だったり、ヒントを与えるかの -
Posted by ブクログ
1968年、日本で起きたロートレックの名画『マルセル』盗難事件。新聞記者だった父が事件を追い続けていたことを、遺された父の取材ノートから知った千晶は、未解決の謎を辿り始める。
死ぬまで執着したこの事件を通して父を理解するため。
「死んだ」と聞かされていた母を探すため。
自らも新聞記者となった性から、未解決事件への興味。
ただ単純に『マルセル盗難事件』について描かれた作品と思い読み始めたけれど、どちらかというと父・母を追い求める娘の物語という面が多いのかも。
最後には、盗難事件が大きな組織犯罪へも繋がってくる。
「あれ、ここで終わっちゃうの?」感も残るけれど、この先を続けるとなると上下巻の分量 -
Posted by ブクログ
新聞記者の千晶は父が遺した取材ノートから知った、ロートレックの名画『マルセル』盗難事件。1968年、嵐吹き荒れた時代の不可解な事件を、父はなぜ追い続けたのか。謎に導かれるまま、新聞記者・千晶は、東京から神戸、京都、パリへ…。実在の未解決事件をテーマに恋愛小説の名手が贈る芳醇な「絵画」ミステリ。
いつも推理小説を読んでいるのでミステリーとしては薄い、その割に分厚い本で長かったなーという印象が残ってしまった。千昌とオリオさんの恋は微笑ましくて良かった。ラストもハッピーエンドなのかどうかよくわからないけど…ミステリー部分も私には謎が多いままだった。それが未解決の事件を引き立たせているのかも? -
Posted by ブクログ
1968年(昭和43年)に、京都国立近代美術館でロートレックの「マルセル」が盗難事件に遭う。数日後、額縁だけが見つかる。時効成立後、「マルセル」は発見されるが、犯人は見つからず事件は迷宮入り。
本作は、この実際に起こった事件をベースに作られた小説。
主人公の千晶が、私と同い年なのに親近感が湧く。
また、額縁が見つかったとされる疎水沿いの小径も、おそらくあそこのことだろうと想像がつく。
そして最後に、千晶とお母さんが背中合わせで対面するオランジュリー美術館。太陽の優しい光が差し込むモネの睡蓮の部屋。私が大好きな美術館の一つ。
ストーリーも確かに面白かったけれど、私は何やら懐かしいものに再会