あらすじ
夫のいる身ながら、わたしは知り合いの葬儀で出逢った妻子ある男からの強引とも言える告白に心惹かれる。その不器用なほどの真っ直ぐな人柄に、ますます思いは募っていくが……。一緒に暮らす約束までした二人の、長い時を経ての逢瀬には、ずっと胸に秘められていた痛切な思いがあった。深く心に響く恋愛小説。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
とても綺麗な小説でした。
そしてとても哀しくて、とても幸せな小説でもありました。
「川」が描かれていない場面でも常に水の音が聴こえて、飛沫のにおいがするようで、時々無性に鼻の奥がつんとなりました。
ラストシーンの程近くで時系列の全てが繋がって、主人公の視点の位置が分かったとき、ここまで読んできてよかったと本当に思った。ここまで辿り着けて、もう一度巡り会うことができて本当によかった。
奥深い高山の古民家を見下ろす景色と、「ここから上が雲」というその家の静かな佇まいは本当に穏やかで、綺麗で、鮮やかで、
この小説のラストシーンにはこれ以外ないというくらい、美しい景色だった。
Posted by ブクログ
美しい文章にその情景に取り込まれる
風景描写がすごい
水や風の音やにおいまでこちらに
恋愛、すごい恋愛
家庭のある男女、死別、そして40年
小説の視点が分かってハッとなる
たおやかで強い女性
≪ 忘れない それが復習 運命の ≫