あらすじ
奈良の薬師寺で働く高畑明日香の愛読書は、平安の僧・景戒が編纂した説話集『日本霊異記』。ある日、明日香は境内の絵馬に不穏な書き込みを見つける。母は殺された―。その後、彼女の周りで奇妙な事件が多発。その全てが『日本霊異記』に書かれた事象に合致していた。これらは何を訴えているのか。渾身の全6編を収録。
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Posted by ブクログ
奈良の飛鳥寺にお参りに行く前にと読み始めました。
奈良を舞台に、薬師寺に勤める主人公、明日香が日常に起こる怪異を『日本霊異記(平安時代初期に書かれた善悪の応報を説いた仏教説話集)』をもとに紐解いていく謎解き短編集。
地名の由来や方位などが事件と絡み合い、奈良の地図を片手に読みたい本です。
文中で「まるでオカルトみたいな話が100以上も入っていて、竹崎真美の漫画を見ている気分だ。一つ一つが短いだけでなく、それぞれに事件が起きた地名や場所が最初に記されているのが面白い。」と書かれる『日本霊異記』そのものも読みたくなります‼️
Posted by ブクログ
現代の奈良に住む明日香さんの周りで起こる不思議な出来事は、千二百年前に編まれた『日本霊異記』とどこかつながりがあって、『日本霊異記』と“地名の歴史”大好きな明日香さんは2つを駆使して、謎を解く。
霊異記と事件のつながりが、強引な部分もあるけど、明日香さんも霊異記のことになると、ちょっと強引な感じがするので、キャラクターとストーリーの性質が似てるって思う。
Posted by ブクログ
奈良、薬師寺に勤める女性が主人公で、不可解な出来事の謎解きをしていくという歴史ミステリー好きとしてはわくわくする設定。日本霊異記に謎解きの鍵があるというのも面白いのだが、主人公のバックグラウンドに物語性が強いためか、短編形式で話の移り変わりが早いからか、あまり読んでいても埋没できなかった。情報が多すぎて感情移入しにくかったので、一冊かけて一つの謎を解く、という感じだったら面白かったのかなとも思う。
Posted by ブクログ
久しぶりに高樹さんの作品を読んだのだが、こんな元気なヒロインは初めて。高樹作品をそれほど読んでいるわけではないので実際のところは分からないが、解説にも新鮮な作品のようなことを書いてあったのでやはり珍しいタイプなのだろう。
奈良の薬師寺で働く明日香は地名オタクで説話集の『霊異記』が愛読書、さらに懐いているカラスに編纂者の景戒の名を付けるほどハマっている。
そんな明日香に次々奇妙な事件が起こる…。
『母は殺された』という不穏な絵馬、『日本霊異記』に奇妙な書き込みを残して失踪した少女、落雷事故で父を亡くした少女の奇怪な言動などなど。
まるで『霊異記』をなぞるような展開だったり、ヒントを与えるかのようなカラスの動きだったりにワクワクしたりドキドキしたり。
読み進めるとオカルトテイストだったりファンタジーだったり、はたまた合理的なドラマだったりと様々な味わいがある。
設定は面白いし、地名に関する雑学も楽しめた。テーマになっている『霊異記』にも興味が湧く。ただしこちらはかなりの長編らしいので読むには相当気合いが要りそうだが。
ただ個人的にはどうもこのヒロイン明日香の騒々しさに付いていけなかった。
彼氏はよく付き合えるなぁと感心する。
ラノベっぽいキャラクターなのだが、内容は高樹さんらしい生々しさも挟まれ、やはりラノベではない。
ヒロインがもう少し落ち着きのあるキャラクターなら良かった。