上中下巻なので、読み終わるまで時間がかかってしまいました。
この人の小説は始めて読みます。
元々同人誌で発表されたものが人気が出て、そのままメジャーに出てきた、という凄い経歴の小説です。
これ、中学生とかが読むようなシリーズものなのですが、実は中学生とかには結構難しいかと思います。
作品の作りが結構
...続きを読む複雑になっていて、更に叙述トリックみたいなテクニックも使っていて、なかなか子供向けだからといって侮れない作品です。
主人公の両儀式のキャラクターとか蒼月さんとか黒桐の妹とかのキャラは良かったのですが、黒桐幹也のキャラをもう少しがんばっても良かったのでは?と思ってしまうのでした。
解説には『緻密な構成』とか書いてありましたが、これは『かなり考えた構成』って言ったほうがいいかとは思います。
かなり考えてはいるのですが、いろいろな伏線が、途中で途切れちゃったりしてます。
一方で、かなり時系列が入り乱れてるため、使いまくりの伏線もあり、途切れちゃってる伏線もあり、そこが分かりにくい原因にもなってしまっております。
ここで妹も魔術師の才能ありだし、あの式が惹かれるような人間だし、絶対黒桐幹也も何かあるだろうなぁ、と思ったら、話に出てくるような、調査能力に無茶苦茶優れてはいるけど、でも普通の人間だったっていうのも、ホントかなぁとも思ってしまうのでした。
それでも式と幹也のラブストーリーは結構いいかんじで、特に最後、式が目覚めるところなんかは、かなりほのぼのしていいかんじです。
個人的には蒼月塔子師匠を主役にしたサイドストーリーを読みたいかな?と思いました。
上中下巻と、結構長くあるから、それぞれにログでも書こうかな?とも思ったのですが、それぞれ分けては書きにくいかな?と思って書きませんでした。
基本的に長い物語は好きだから、まぁいっか。