トーマス・H・ダベンポートのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
分析力を武器として業績を伸ばしている具体的な企業を例に出しながら、分析力の重要性と分析力をつけるにはどのように取り組めばよいかが書かれていた。
まず、分析力のある企業は経営陣に理解があることが重要である。経営陣の理解があり、社を上げて分析力の向上に取り組むことができれば一番良い。しかし、仮に理解が得られない場合でもスピードは遅くなるが、一部で成果を出し、分析力の威力を示して行けば良いと書かれていた。
具体的にどのような分野で活用すべきかというと、自社にとって最も強みのある分野と述べている。業務プロセス(優良顧客の識別や適切な価格など)や意思決定(投資効率の向上など)が含まれている。
最終的には分析力を支える人材を育て、何が重要な情報であるのかを共有し、情報の量と質を向上させ全社的に取り組むことが目標となる。
この本で一番目を引いた言葉:サラ・リー べラッサ「神ならば信じよう。神でない人はデータを持って来なさい。」
勘で判断し、疑わない経営者よりこういう情報と分析を大事にする経営者にめぐり逢いたい。
中小企業は景気が悪いと言われるが、中小企業こそ、データに基づき競争力を取り戻してもらいたいと感じた。 -
Posted by ブクログ
BBMにて本著の続編が紹介されてあまりにタイムリーなタイトルだったため2冊とも即購入した。が、はっきり言って今の私には期待はずれな内容だった。データ分析を競争優位性においている企業の実態を豊富な実例と共に紹介…という触れ込みだったが、確かに豊富に事例が取り揃えられているものの広く浅い内容。
「そうか、データ分析ってこんな業界で例えば◯◯な感じで使われてるのかーやっぱ大事なんだなー」ということに気づくための本としては非常に素晴らしい内容だと言えるし、データ分析についての様々な予備知識を得ることはできるが、少し深ぼった内容やテクニカルな面になると途端に内容が薄い。
この本を読んで一番いい気づきだなと思った点で言うと、「結局はデータを分析した先にある活用は優秀な人材がいなければダメ」つまりデータばっかに頼ってても宝の持ち腐れでなんにもならないことに確信を持たせてくれた点だろうか。
■学んだこと
・分析結果はあくまで判断材料とし、人間が決定を下すケースと意思決定も自動化するケースの2つ
・個人が作成するスプレッドシートのエラー発生率は2~4割
・データ分析に基づいた生産性改善の取組っ身は、投資リターンの中央値が277%、財務管理で139%、顧客関係管理改善は55%
・データ分析ができていてもビジネスモデルが古く活かされないケースは多い
・市場環境の変化に応じたプライシングであれば妥当だとされるが、需要弾力性に対応するプライシングは消費者の反感を買う
・とりあえず収集するのではない、どのデータを分析すれば差別化や業績改善につながるかで考える
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2020/01/04追記
Phone登場間もない2008年に書かれたものと思えないほど先見性と汎用性に満ちた本です。
・分析を企業経営や競争戦略にどのように活用できるのか
・分析をうまく活用できている企業にはどんな特徴があるのか
・具体的に、財務や人事、CRMやSCMにどのような活用ができるのか
・分析力を活用できている度合い、自社はどのレベルにあるか
・経営層のコミット、分析チームの組織構成、中の人のスキルやスタンス、望ましいデータ基盤のありかた
などなど、分析をビジネスに活用しようと思った時に、知っておきたい、考えておくべきことを一通り学べます。
本著曰く色々大切なことはあるけれど、極論経営TOPのコミットが一番大事。
今でこそデータ分析で意思決定の質を上げる、新たな付加価値を生む行為が常識になりつつあるけれど、当時としてはそこまでメジャーではなかったんでは。と考えるとやはりかなり時代の先を行く内容だと思います。
そこまで古い本でも無いけれど、データ分析にまつわる古典としてこの先も読みつがれるであろう内容だと思います。
多くの人が当たり前にアクセス解析ツール、BIツール、Spreadsheetなどを活用して分析に従事している現代でも、読んで新たに気づくことや発見がある内容だと思います。 -
Posted by ブクログ
分析力を活かして成長している企業がある。
例えば膨大な取引が存在する業種(金融など)にとっては、分析力を発揮する余地が大きい。これまでは直感に頼って勝負していた会社が分析に基づいて行動する。製造から営業まで様々な分野に分析を利用する。
確かにあまり分析に重きを置いてはこなかった。
ナイキに代表されるような、感性に重きを置く企業、トップの才覚に委ねる企業の方がダントツ多いはずだ。
でも、時にそれは諸刃の剣のようで。
新しく、また分析の重要さを問いかけてくれる良書。
紙おむつとビールの伝説・・・ある食品スーパーで販売データベースにデータマイニングソフトを使って分析したら、週末に買物する男性はビールを買うついでに、奥さんから頼まれた紙おむつをカートに放り込むことが判明した。そこでスーパーは紙おむつとビールを隣に陳列したところどちらも売り上げが爆発的にのびたというもの。実際には陳列していないそう。ただし、教訓としてデータを分析しただけでは意味が無い。その後、分析結果を判断して使う人、分析する指示を行う人。それが大事だということだ。
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Posted by ブクログ
多くの企業は、日々の活動から収集したデータを分析している。だが、その分析結果を競争優位にまで高めている企業は少ない。分析力を武器に業績を拡大している世界中の企業の事例をもとに、その活かし方を詳述する書籍。
分析力を武器とする企業の取り組みには、例えば、次のようなものがある。
・全世界でホテル事業を展開するマリオット・インターナショナルでは、客室料金を最適化する収益管理システムを導入し、収益力の改善を図っている。
・鉄鋼メーカーのロッキー・マウンテン・スチール・ミルズは、生産を中止した鋼管の製造再開を決断する際、コスト分析ソフトで検討することで、的確な判断を下した。
・ハラーズ・エンターテインメントは、カジノを利用する顧客の行動をリアルタイムで分析し、負けが込んだ客には即座にメールで救いの手を差し伸べるなど、分析結果を機動的に活用している。
・食品小売のテスコは、ポイントカードから入手した顧客情報から購買傾向などを分析し、的確なクーポン・プロモーションにつなげている。
・サムスン電子は、世界中で行っている販促キャンペーンのデータを一元管理して、分析している。これにより、現在と将来の投資効果を簡単に弾き出すことができる。
分析力を武器とする企業の特徴は、次の4点である。
①自社の核となる強みに、分析力を積極的に投入している。
②分析を部門や個人に任せず、全社で統合的に行っている。
③トップや経営幹部が分析力の活用に熱心である。
④データ分析で競争に勝ち抜こうという野心があり、会社の将来をそこに賭けている。 -
Posted by ブクログ
第一の自動化では機械が肉体的に辛い危険な仕事から開放した。
第二の自動化では退屈な仕事から開放した。
第三の自由化は機械が知能を向上させ、人間の判断を奪う。
高失業率が続くか、新しい仕事が増えるか。
スキルが身につかない。新人の教育現場がない。
キャリアアップの最初の数段がない。
AIに判断を任せると、バーナンキ元議長もローンが通らない。
高い次元での判断力で競おうとしても、1年後には追いつかれてしまう。
どうすればいいか、拡張する。
レジのスキャナは拡張に当たる。
ケインズは週15時間労働になると予言した。
そうならない理由は、消費が増えた、忙しさが満足感につながる、仕事は満足感を与える。
人間は拡張という方向で器械を使うから仕事が広がるだけで代替にはならない。
拡張の方向性
1,ステップアップ=自動システムの上を行く。より大局的な意思決定。管理職。
組織内の自動システムを監視する。
2,ステップアサイド=脇による。非決定作業をする
3,ステップイン=自動意思決定システムを作り使う側に回る。プログラマーではない。新しいシステムを使いこなす人。
4,ステップナロウリー。狭い専門領域を見つける。好きでやること。通常は一緒に勉強しないふたつの領域の交点にある。
5,ステップフォワード=新しい意思決定システムやテクノロジーを開発する、メンテナンスする。プログラムする。JAVAが圧倒的な人気を誇る。データサイエンティスト。
AIはひとつの道具に過ぎない、という考え方。
人類を根底から脅かす、地球規模と同じ脅威、という考え方=制御不可能問題。
プログラム、アルコリズムの教育が必要。
チーム作業の重要性。孤高の発明家ではできない。
賢明な意思決定のための教育。
仕事はそれ自体、生活の意義を見出す手段になる。
働いているほうが幸せになる。 -
Posted by ブクログ
人口知能を用いて自動化して人員削減すると、そこから進化できなくなると(疑問の余地はあるが)指摘し、人間を排除する自動化ではなく人間の能力を拡張する方向性を打ち出す。これからの人工知能と人間との関わり方については、人工知能に処理できない大局観をもった意思決定などを行うステップアップ、人工知能が得意ではない日決定作業である人を説得するなどステップアサイド、人工知能に携わり、それを理解し改善するステップイン、人工知能が関わって来ない分野を見つけるステップナロウリー、特定の分野で新たな人工知能などを開発するステップフォワードを提唱している。IBMのワトソンやGoogleのDeepMindと並んでファナックとプリファードネットワークスの提携も挙げられているなど、興味深い点もあるものの、全般的にはいささか新鮮さに欠けるきらいがある読後感でした。