北原尚彦のレビュー一覧
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これほど聖典のネタバレ・改変・オマージュ甚だしいホームズ・パスティーシュをかつて見たことがあったかしら(笑)。※ガイリチ映画除く←
うーん、すごい楽しいの読んじゃったわ〜(笑)。
BBCシャーロックのボズウェル兼ガーディアン兼マミー()であるBBCジョンが、ブログにUPするのをちょっと躊躇う内容ばかりを収めた短編集、という体裁の本作。
とにかく印象強いのが、徹頭徹尾あふれる聖典&BBCへの愛とリスペクトです。
しっかりそれぞれの元ネタを材料にしてるから、こんなに面白いんだろうな。そうじゃなきゃただのブロマンス風味な二次創作になっちゃうもんね。特に表題作とかさ…(笑)。これ、BBCに -
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BBCのドラマ「シャーロック」へのオマージュであるという本作、もちろん、21世紀を舞台とするホームズものパスティーシュだ。
ミステリマガジン上の隔月連載だったというが、ミステリマガジンがこの頃非常に入手しづらく、読むことができなかったので、待望していた新刊ということになる。
内容は期待を裏切らなかった~!
ホームズの「いやらしさ」がたっぷりと満載された短篇集で、その楽しいこと。
ところで、先日たまたま、直接お話をうかがう機会があったのだが、その中で、
「通勤をやめると、運動ができない。本を読む時間もとれない」
というものがあった。本巻のなかにも、勤め口をやめて太ったとか、なんかそんな話題が多い -
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ネタバレ題名がこんなんなので『大丈夫か…?』と思ったがなかなか良かった。
ドラマ版のパスティーシュだけど、話のもっていきかたは聖典に似ててどっちも好きな私は面白く読めた。
事件は全体的に聖典のパロなので途中までの展開なんかは似せてるとこが多いが、結末は変えているので読み出した途端最後まで簡単にわかってしまうということはないと思う。
ちょっと無理のある展開もあったけど…。
『ジョン、全裸連盟へ行く』には聖典の確か『三人ガリデブ』に出てくるジョンの心配をするシャーロックという好きなシーンも入ってたし良かった。
全体的にジョンが弄ばれてるというか苦労しててそこも現代版の二人みたいで面白かった。 -
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実は(?)本日引越しでした。世の中、やっぱり何でもその道のプロに任せるのが一番!今日は運送屋さんからガス屋さん、はたまたインテリアデザイナーの方まで「引越し」というテーマでお話ができなかなか楽しい一時を過ごせました。クタクタですけどね・・・。なので今日は引越しに関連付けて「都市」をテーマにした一冊を。
みなさん都市伝説ってご存知ですか?平たく言えば「うわさ」ですが、特に妙に真実味のある奇妙な噂を総称して「都市伝説」と名付けている気がします。良く知られている例として"口さけ女"や"学校の7不思議"なんかがあります。発端はアメリカらしく、まさにそのまま「Ur -
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不滅の名探偵シャーロック・ホームズを生み出したコナン・ドイルの短編集。幻のデビュー作から死亡前に書かれたモノまでなので時代的に幅広い。また解説にある通り新潮文庫の『ドイル傑作選』辺りと重複しない様な選定となっている気の使いようである。サスペンス、仮想戦記、ギャングなどなどジャンルも一様では無い。一貫しているのは読み易い文章である事。これはドイルの天稟もあるだろうが本人がかなり注意していたと推察される。話自体はそんなに傑作とも思えないが御者が色々な事件を語る話はキャラ設定を上手くすればシリーズ化したのではあるまいか。
あとベル博士らしき医師の観察眼の話などはホームズファンなら直ぐに気づかれるであ -
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ネタバレトンデモなオチや、ぼんやりしたオチが多くて、ホームズを読んでいるときほどの楽しさはなかった。
この中で一番好きなのは『ハンプシャー州の淋しい家』かな。
片田舎に住む老夫婦の元に、どうも金を持っていそうな若者がやってきて一晩泊める話。
因果応報的な話でよかった。
解説を読むとどうもイギリスの民話に似たような話があるらしい。
あとは、『幽霊選び』もコミカルさと心霊現象の恐ろしさみたいなのが合わさってて面白かった。
『真夜中の客』も良かったけど、『ハンプシャー州の淋しい家』に似たような話ではあった。
『やりきれない話』はタイトル通り本当にやりきれない話。
ロシア文学にもありそうな悲惨さ。