川上健一のレビュー一覧
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内容紹介
初恋と友情…少年と少女の永遠のひと夏。中学2年生の時に初めて聞いたビートルズで、さえない僕の人生は変わった。冒険の小旅行、憧れの少女との交流。ひと夏の思い出が蘇る。第17回坪田譲治賞受賞の清冽な青春小説。(解説・角田光代)
青春小説として非常に評判が高い作品でしたが、なかなか見当たらなかったので読んでいませんでした。爽やか且つ青臭く、友情喧嘩反抗恋愛と揃っていて隅から隅まで青春まっしぐらです。僕にはこんな時代は無かったと断言できますが、読んでいると彼等の仲間だったんではないかと妄想する位のめり込んで読みました。
ヒロインの存在が秀逸でこの話の6割がそれ、4割が友情で出来ています。昭和ですね昭和。 -
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内容(「BOOK」データベースより)
ふたりの出会いはマラソン大会で走っている最中だった。小杉純也はプロを目指す高校球児。坂本ららは走ることと笑うことが大好きな高校生。ららは、運動会から始まってロードレース、駅伝、フルマラソンと次々に記録を塗り変えてしまう。オリンピックすら視野に入って来た。純也もスカウトの目にとまって、プロ野球の選手としてデビューした。涼風のようなふたりの恋。青春長編ラブストーリー。
プロを目指す高校球児純也、走るのが楽しくて仕方がないが、自由な風のようにつかみどころがない天才ランナーらら。2人の爽やかで現実離れしたアスリート恋愛物語です。題名から何となく結末は読めますが、それでもぐいぐい引っ張りこまれて読むのを止める事ができませんでした。
文章も感覚も古い作品で、書かれた時代を考えてもちょっと恥ずかしくなるような言い回しが満載では有りますが、昔の青春ドラマってこれくらいの気恥ずかしさが有ったと思うし、それに皆感動していたわけです。
ベタですベタベタです。でも僕は大好きだなあ、終盤はその分かりやすい感動慟哭展開にたやすく心揺さぶられて泣きました。評価で薄っぺらいとか色々評価有りますが、斜めに読まないで真正面から受け止める素直さが自分に有ってよかった。その方が人生楽しいですよ。 -
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内容(「BOOK」データベースより)
東北のとある寒村。母親ヒデと二人暮らしの小学三年生の心平は、川で魚を捕ことと絵を描くことにしか興味がない。そんな心平には心の通い合う少女小百合がいた。心平の絵が国際的な児童画展に入選し祝賀会の夜、母親は雪の中で死亡した―。十年後、十八歳になった心平は村に帰ってきた。小百合の家の造り酒屋に勤めるが、小百合に縁談が起きて…。幼なじみの透明な心を謳い上げた清冽な初恋小説。
切ない、心平が明るくて楽しそうに絵を書いて、大好きな人達が居るので見ていてほんわかはするものの、父が死に、自分のお祝いの日に母が死に、引き取った祖父母も間をおかず死去。18歳にして誰もいないあばら家に戻ってきて天涯孤独。かなり悲惨な状態なのだけれども、馬鹿にされても、軽んじられても魚を追い、絵を書いていれば幸せという心平の姿に救われます。
耳の聞こえない幼馴染の小百合との淡い恋というか、それを通り越えておさないころから培った絆がさらに切なさを増す。大人の世界に通用しないが人間の根源に有る愛情。これを覆すには彼らはあまりに幼い。小百合に恋する同じ幼馴染の英蔵は心平に嫉妬の炎を燃やし、幼いころから何度も諍いを起こすが、どの瞬間も英蔵は葛藤しながらも男の中の男という決断を下していく。こいつは本物の男だ。血の涙を流すような思いをしながら小百合の幸せを誰よりも祈っているのであった。最後は英蔵を応援している自分が居たなあ。かっこいい。 -
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1989年8月に最初に世に出た。当時は丁度、主人公の小杉純也と坂本ららと同じ世代ということになる。読んでいて自然と顔がニコニコしてくる。主人公たちが交わす会話や所作がすんなりと自分の中に入ってきた。このような本を読むのは初めてだ。変に顔がにやけるから電車の中で読むのが恥ずかしかったほどだ。
男子校に通っていたため部活で運動会で女の子と出会うきっかけというのは全くなかった。代わりに男同士の友情という奴が出来たかというとそうでもない。中学校の頃に時代小説に出会いわずかながらの小遣いをやりくりし山岡荘八、吉川英治、岡本綺堂の本を本八幡の本屋で買った少年時代だ。分別くさいガキだったと今にして思う。14,5で時代小説を読み部活もしなければそうもなる。しかし30を前にしてこの本に巡り会えるとは思わなかった。読む年代が逆転している。
作中、ららはよく笑う。とにかく笑う。颯爽と軽快に。嫌みでもなく回りをホンワカさせる笑みだ。温かい本に出会えてよかったと思う。 -
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アジアを1ヶ月ほど旅しているときに
マレーシアのコタキナバルという土地で出会った本。
読む本がなくなり、日本語の本を扱う書店で見つけた。
選べるほどの量はなく、なんとなくこの本を手にした。
期待せず、ビーチで一人寝そべりながら読み始めると、
テンポ良くサクサクと読み進められる。途中、登場人物の笑い方
“がはは”が非常に気になるものの、文体自体は読みやすいので
一気に読破できる。
物語は、高校球児の純也と天才ランナーららの恋愛小説。
ランニング中にららと出会い、順調に日々を重ねていく二人に悲劇が・・・。
物語の骨子は、ありきたりのもので読み進めると先が読めるのだが、
それでも感動できる物語である。
そして、読み終えた後には、なぜか気分がスッキリとしている。