川上健一のレビュー一覧

  • 雨鱒の川
    小百合と心平の無垢の信頼心と、東北の農村地帯の牧歌的な風景描写が相まって、あまりに単刀直入な初恋小説が違和感なく心に染みた。
  • 翼はいつまでも
    勢いがいいです。場面によっては、この描写、こんなに長く必要か?と思うところもあるのですが、作者がのびのび書いている感じで気持ちがよいです。主人公の少年と作者が重なります。
  • ライバル
    青春ガールズ。もう少し競い合う感じが欲しかった。華奈ちゃんの明るさが好き。ウッキーのイップス、克服出来てよかった。続編に期待。
  • 朝ごはん
    朝と朝ごはんが大好きな慶ちゃんとその仲間たちの何気ない日常。
    ツネさんという素敵なおばあちゃんに会って、仲間たちに後押しされて「朝ごはん屋」さんを始める。
    カマドで炊いたご飯、七輪で焼いたシャケ。
    豪華ではないけど、作る人の思いや優しさ、そして山梨という場所での雄大な風景を目の前に、
    凄く優しい気持...続きを読む
  • 月の魔法
    父が自殺して母に恋人ができた昇治は、小笠原でカフェをしているエーブという老人に預けられ、小笠原で父が自殺すると信じている加絵というひとつ年上の少女と出会う。昇治はエーブや彼の友人の漁師たちとも仲良くなり、夜に虹を見ると奇跡が起こるという話を聞かされる。ヘミングウェイの『老人と海』を彷彿させる場面もな...続きを読む
  • 雨鱒の川
    きれいな作品だった。
    少年と少女の極端なまでの純粋さと自然描写、方言が相まって、失われた日本の良さを感じました。
    方言は理解できるギリギリの線なので、少し読むのに疲れたかな。
  • 月の魔法
    小学5年生の少年が父島で成長していく。大人の友達、少女、月の虹、奇跡と色んなことが優しく書かれている。
    2013.3.1
  • 月の魔法
    これまで読んだ川上作品の中で文句なしの一番!
    小笠原の美しい海と空、風と光がいっぱいに詰め込まれた少年小説だ。

    出会いと別れ、そして少年少女と老人たちの年齢を越えた友情、さらには奇跡を起こす自然現象。小笠原に暮らす人々のフレンドリーな雰囲気と自然が、小笠原へ一人送り込まれた少年・昇治の過ごす数日...続きを読む
  • 月の魔法
    母に捨てられたと思いながら、小笠原の知人に預けられた少年は、虹の奇跡を体験、大人たちと触れ合い成長して行く。昇治、加絵、エーブにそれぞれドラマがあり泣けてしまった。皆ハッピーエンドで良かった。
  • 雨鱒の川
    ちょっと知恵おくれだけど、絵がとてもうまい男の子と言葉のしゃべれない女の子の物語。様々な人に迷惑をかけたけど、一番大事なものを離さなかったことはえらい
  • 雨鱒の川
    美しい情景。
    近所の川でクタクタになるまで遊んだ頃を思い出します。
    最初は東北弁に苦戦しましたが、すぐ慣れました。
    心平の、小百合の、きれいな心がまぶしい。
  • 雨鱒の川
    確か数年前にも読んだ記憶があります。
    読後、さわやかな気持ちになれます。
    読み始めは、東北の方言になじめず、読みずらいと感じていましたが、読み進めるうちに、全く気にならなくなりました。
    一言でいえば、若い2人の純愛物語…。
    主人公の心平、耳の不自由な小百合。
    東北の豊かな自然と、2人の心温まる愛情が...続きを読む
  • 雨鱒の川
    青春小説を久しぶりに読んだな~という感じ。第一にとにかく描写に感動したということ!川の周辺や水のきれいさ、家の雰囲気、雨鱒の絵…。(一応)都会で育っている私でも、頭の中で、いろんなシーンを想像しながら読めた。そして、まっすぐな心を持つ主人公たちに心を打たれる。こんなことって…ありえるの?!って思うけ...続きを読む
  • ららのいた夏
     1989年8月に最初に世に出た。当時は丁度、主人公の小杉純也と坂本ららと同じ世代ということになる。読んでいて自然と顔がニコニコしてくる。主人公たちが交わす会話や所作がすんなりと自分の中に入ってきた。このような本を読むのは初めてだ。変に顔がにやけるから電車の中で読むのが恥ずかしかったほどだ。


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  • ららのいた夏
    アジアを1ヶ月ほど旅しているときに
    マレーシアのコタキナバルという土地で出会った本。
    読む本がなくなり、日本語の本を扱う書店で見つけた。
    選べるほどの量はなく、なんとなくこの本を手にした。

    期待せず、ビーチで一人寝そべりながら読み始めると、
    テンポ良くサクサクと読み進められる。途中、登場人物の笑い...続きを読む
  • 雨鱒の川
    初めて私が涙した本である。
    方言での会話がリアリティーを出している。
    「恋とはこんなに情熱的なものだったのか」
    私は殴られたような気持ちになった。
    もう二度と読みたくない程に、悲しい恋物語であった。
  • 雨鱒の川
    残念ながらこの本のイメージはありません。耳の不自由な少女と絵の才能のある少年の初恋の物語。東北のとある村に川がある。そこには毎年、鱒が遡上するという。
  • ららのいた夏
    かなりベタな青春スポーツラブストーリー(こんな言い方あるかな?!)
    題名から、多分ラストはこうだろうなぁとわかったのに、でも、しっかりと涙してしまった。

    主人公二人の走っている姿が映像として頭に浮かび、
    一緒に走っているような感覚にさせてくれる。

    さらーっと読めて、爽快。
  • 雨鱒の川
    映画で知って(観てないけど)読みたいと思ってた本。
    方言が読みづらくて、なんとなーくな感じで読んだけど、でも面白かった。
    なんていうか、エーちゃんが憎めなくていいわ。
    映像も見てみたい。
    (08/01/22)
  • ららのいた夏
    厚さの割りにぐいぐい読めちゃいます。
    ただタイトルから既にラストの予想がついていたので、もう国際マラソンあたりからはストーリーを楽しむ余裕も無く心震わせていました。

    読後感は抜群に良いと思うので、これからの時期にぴったりな一冊ですね。