あらすじ
小学五年生の昇治は一人で小笠原行きの船に乗った。父親が自殺し、母親に恋人ができたのだ。孤独を抱えた少年を待っていたのは、エーブという恰好いい老人だった。やがて暗い目をした少女・加絵と出会い……。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
父が自殺して母に恋人ができた昇治は、小笠原でカフェをしているエーブという老人に預けられ、小笠原で父が自殺すると信じている加絵というひとつ年上の少女と出会う。昇治はエーブや彼の友人の漁師たちとも仲良くなり、夜に虹を見ると奇跡が起こるという話を聞かされる。ヘミングウェイの『老人と海』を彷彿させる場面もなかなか面白い。水戸黄門のように想定通りストーリーは進むけれど、後半は気持ちのいい涙を流すことになる。
Posted by ブクログ
これまで読んだ川上作品の中で文句なしの一番!
小笠原の美しい海と空、風と光がいっぱいに詰め込まれた少年小説だ。
出会いと別れ、そして少年少女と老人たちの年齢を越えた友情、さらには奇跡を起こす自然現象。小笠原に暮らす人々のフレンドリーな雰囲気と自然が、小笠原へ一人送り込まれた少年・昇治の過ごす数日間をかけがえのない思い出に変えていく。
面白くて面白くて、最後の最後まで夢中で読み通した。人の優しさを感じたい人に、お勧めの一冊だ。
Posted by ブクログ
母に捨てられたと思いながら、小笠原の知人に預けられた少年は、虹の奇跡を体験、大人たちと触れ合い成長して行く。昇治、加絵、エーブにそれぞれドラマがあり泣けてしまった。皆ハッピーエンドで良かった。