古賀及子のレビュー一覧
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ネタバレ「一日のあらましをまとめるのではなく、ある5秒にぎゅっと注目する。200字かけてみっちり書く」という日記。
1日の記述は短いけれど、くすりとしてしまうようなちょっとした出来事や家族とのやりとりが記録されている。これが面白くて、1ページごとに確かに…と思ったりなるほど…と思ったり、驚きがあったりする。やっぱり私にはこの著者の本はエッセイより日記が面白い。
今回読んでいて気づいたが、この人の日記には嫌なこと、辛いことが全然書いていない。いつもちょっと面白いことばかりだ。たぶんマイナスな感情や出来事は記録して残しておきたくないんだろう。鬱々とした日記も嫌いじゃないけど、こういう忘れがちな日々の気付きや面白かったこと、笑ったことだけをたんたんと書き連ねていく著者の職人的な姿勢は好きだ。
寝たはずの息子が急に部屋から出てきて面白い短歌を共有してくる話と、洗濯ばさみが手のひらで壊れ、破壊の悲惨さがないと評している日の日記がなんだか良かった。どの日も良いんだけど。 -
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もう少し日記に関する書き方等の説明が多いと思っていたが、それは最初の数ページのみで、あとは実際の日記の例が積み重なる展開であった。
ただ、それぞれの日記を読んでいくと、日常にふと感じる小さなあるあるや、言葉にできない感覚が明確に言語化されており、気持ちがよかった。また、こんな表現があるのか!と気づくことも多い。
これは、最初の説明にもあるように、日々思ったことや感じたことをその場でメモし、それを日記に落とし込むことが習慣化されているからだと思う。習慣化されているからこそ、あらゆる語彙を用いた表現も可能なのだと思う。
そして、日記を書くにあたっての秘訣は本作にもあるように、日記として書こうと思って書かないこと。そうしてしまうと現実に起こったことや感じたことがあまりにも創作化され、現実から乖離してしまう。あくまでメモしておいたことを基に創作を意識せずに書いていくことが秘訣ということだった。 -
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最近は生活が変わり、本を読む時間が取れなくなりつつある。3月に旅行先で行ってみたいと思っていたお店で手に入れたこちら。
読みたかった作品×行ってみたかった書店=ちょっと思い出深い作品
となった。
テーマはありそうでなかった、とてもシンプル「好きな食べ物」
簡単、シンプル、定番ゆえの難しさがある。
この作品を読んで、自分を表す好きな食べ物を見つけるべきかもしれないし、それと同時にみつけない、探さないという選択もありだなあと思ったり。
ちなみにいつも私が答えているのは「和菓子屋さんのわらびもち」である。
またいつか、ゆっくりと考えることとしよう。
解説でもあるように、こんな簡単、シンプルなテーマなのに、まるで論文であるかのように、仮説、実証、考察が続いている。好きな食べ物は相手との、自分との、食べ物との対話なのだ。
初めて古賀さんの作品を手に取ったが、すっかり虜だ。新作が出たら、きっとまた手に取るだろうと思う。 -
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はちゃめちゃにおもしろかったー!!周りのみんなに布教して、好きな食べ物談義をしたい。それにしても、古賀さんの書く文章が好き。自分の気持ちとそれを表現した文章が釣り合っている感じが良い。エッセイというよりむしろ主人公と一緒に冒険しているような感覚で楽しめた。
どの食べ物に対する言葉にもわかる!!ってなり、私も結局餅が好きなのではと思いかけたが、最後の上白石さんの茄子が好きという言葉に私も好きだったっとハッとした。まだまだ私の好きな食べ物を探す旅は始まったばかり。
「好きな食べ物」というトークテーマは普遍的で懐の広いテーマだからこそ、最後の晩餐に食べたい物と、毎日食べたいもの、とは違ったり、考える角度が色々だなあと。キャラ付け的な意味もあるし。食感が好きという考えには初めて出会った。私はもちもちしたものも、つるつるもネバネバも好き。
「休みの日に何をする」や「好きな映画」やなんなら「好きなタイプ」でも古賀さんに書いてほしい。いや、でも「好きな食べ物」という普遍的な話題だからこれだけおもしろいのかも。 -
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この本では、自分が1番好きな食べ物を決めるまでの紆余曲折が書かれている。
プロフィール帳を書く機会でもない限り、そこまで好きな食べ物に拘らなくてもいいんじゃ…?とも思いつつ、自分のアイデンティティを見つけていくことにも重なるのかな?
この本を読んだあと、職場のおじさまが、
取引先からいただいたお菓子を奥さんへと持ち帰ると、『これ好きなやつ〜!』」と喜んでくれることがよくあって持ち帰り甲斐がある、と嬉しそうに話されていた。
それを聞いた時に私は、好きな食べ物はいくらあってもいいし、自分のキャラに合ってなくてもいい。どんな程度であれ、好きな食べ物を目の前にすれば、その気持ちを表出した方が、自分も提供してくれる人も喜べるんじゃないかなと思った。 -
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著者のエッセイは間違いなく面白い。
日常を淡々と描いているけど、ときどき深い考察、分析があってそこがポイント高し。
頻繁に登場する息子、娘のそのユニークさ。
この母親あってこの子らありって感じで面白い。
3人仲良しで会話がすべて微笑ましい。
著者がスーパーに行くと言えば娘もたいがいついてきて一緒に行く。中学生で反抗期なんてどこ吹く風な感じでいい。
高校生の息子もめっちゃユニーク。
ぶどうがまずくて冷蔵庫に残ってたら、”ジャムにするしかねぇ”って言ってネットで調べて種をとり冷凍する高校生がいるなんて驚きだ。
時に哲学的でもあるこの息子。
一緒に住んでいて飽きないかも。
この日常こそが宝物なんだよね。私も日記を書きたくなった。 -
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なんでもないような日常が書いてあるだけ、といえばそうなんだけど、子どもたちとの何気ない会話に人柄の良さを感じる。高校生の息子くんも、中学生の娘ちゃんも、お母さんである古賀さんと適度に仲良しで、素敵なご家庭。
たぶん、こういう、なんでもないようなことが幸せなんだと思う。
THE虎舞竜のロードがリフレインする。
なんでもないような日常って、何でもなさすぎてホントに忘れる。でも、「昨日なにしたっけ?」と日記を開いて思い出して書こうとするとき、自分がたしかに生きていたことを実感する。なんだー、案外いいこともあったじゃんーって思う。私も日記を続けている人として、「うんうん、そうですよね!」とひとりで相槌をうち、古賀さんとお友達になれたらめっちゃうれしい!と思った。
数ページ読んで「人畜無害」という四字熟語が思い浮かんでしまって、温厚そうなお人柄に対してその四字熟語は…あまりにも失礼だし!いやいや、絶対もっといい表現があるはず!と思い直した。
温厚そうでー、真面目そうでー…。
あぁ、「温厚篤実」でいいのかも。
ひとつ学習した。
ミールキットやグミのこと。
買ってみたいし、食べてみたい。
ブログやインスタ、Xを普段見ない私としては、世間で何が流行っているのかもよく知らない。たまには見てもおもしろいんだろうな、と思った。
古賀さんの仕事を進める表現として、「もりもり片付ける」とか「ぐりぐり進める」というオノマトペも気に入った。
なんでもない日常の、やったことをただ書くだけで、日記って成立する。それでちゃんと何かを続けているような達成感を自分に与えられる。なんともお得。なんともめでたい。
「日記、続かないんだよなぁー」という人は、この本を読むと続けられそうな気持ちになるかもしれない。
私は3年連用日記を使い始めて、気づけば3冊目。毎朝5〜10分程度、「昨日なにしたっけ?」を思い出しながら、ざっと書いている。
古賀さんのこの本を読むまでは、寝坊したら「仕方ない明日書くか…」と諦めていた。しかし、2日も経つとホントに何をしたのか忘れる。仕事の手帳を見れば、やった作業を思い出すことはできる。でも、それだと楽しいことは書けない…。なので、できるだけ翌朝には書くようにした。
奥野宣之の本を読んで、去年の11月は日記ではなくてノートにメモするのもやってみたけど、ノートも日記もどちらも書く時間は取れなくて、ノートに書いたら日記は真っ白。そんな日々が溜まってしまって、空白のページがなんとももったいなくて、ションボリしてしまった。よりによって、3年連用日記の3冊目の初年度。ずっと真っ白なのが今年と、来年も続く。今からでもノートを見ながら何か書こうと思っているくらいだ。
思いつくままに「あれが嫌だった」「これに腹が立った」と書きがちな私の日記。ウェブで公開前提としている古賀さんの日記とは違って、誰にも見られたくない代物である。
読み返して悲しい思いになることは、日記に書かずにノートにしようと思った。そうすれば3年間引きずらなくて済む。
[感じなくても書くことはいくらでもある]
そうだよね、と思う。感情を無理矢理揺さぶらなくても、書くことはいくらでもある。何をやったかだけでも、昨日私はたしかに生きてた。それでいいよねって思うのは、私も少し歳を取ったからかも。
この本は、結婚記念日にどこに行きたいか夫に聞かれ、ちょうど『正解のない雑談』という本を読んでいたときで、行ってみたい本屋さんが載っていたのでそこをリクエストし、その本屋さんの入口に積まれていて、興味を持った。
この本に出てきたいくつかの日記本も、巻末に載っている晶文社の本も、なかなかおもしろそうなものばかり。
なんでもないことなんだけど、細い糸でつながっているような事柄で、私の毎日も続いている。 -
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日記についての価値観、どんな日記を作っているか、という内容。
日記をつけている人はこんな日記の書き方もあるという発見、日記を付けていない人も、書きたくなるような内容。
私自身も日記を付けており、その日にあった出来事をただズラズラと書き殴って感情の吐き出し場所のようにしている。
しかしこの本に書かれている「日記」というものはそういうものではなくて、日常を切り取った何気ない、書かなければ忘れてしまいそうな一瞬について書く、というもの。
2章3章では実際の日記も掲載されている。そこでは、私から見ると短編小説のようで、読んでいて細かな風景が思い浮かべられるものだった。こんな風に書くのは難しいな~とおもいつつ、自分の言葉で書き並べられた「日常を切り取った小さな出来事」を残せることは素敵で、私もできるようになりたいと思った。