あらすじ
『日記は1日のことをまるまる書こうとせずに5秒のことを200字かけて書くと書きやすい。日々をすごしたっきりにして忘れてしまう贅沢もすてきだけれど、私は貧乏性だから、家のちょっとした瞬間を残して覚えてわかっておきたいと思うのです』そんなつぶやきから生まれた、エッセイスト・古賀及子氏の人気連載がついに書籍化! 高校生の息子、中学生の娘との3人での暮らしの様子や、自身の心の機微を書きとめる日記エッセイ。電子書籍版では、イラストレーター・芦野公平氏による挿絵をフルカラーで掲載!
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Posted by ブクログ
1日の5秒だけを200文字で書く
これなら私でもできそうと4月からはじめてみました〜
3日坊主の私が4日続いたので多分続けられると思います!
一部を切り取ってそれが良いことなら良いことしかない日記で読み返した時、幸せになれそうです
なので、結構書くのも楽しいです
無印良品のノート2コマ A6 32枚を使って書くと200文字くらいになって丁度いいですね!
Posted by ブクログ
このエッセイ大好きです。
なんか久しぶりに、内容が面白いとかどうとかではなくて、心地よい・ずっと読みたい・この匂いが好き、と心から感じました。なんか私の内側にビタっとくるのです。もちろん内容もとても面白いのですが。
日常の些細なことを短めに詳しく書く。それが5秒のことを200字で、ということ。殆どが家の中の出来事ばかりで、出掛けたエピソードといえばコンビニかスーパー。
また子どもたちとの掛け合いが何とも滋味深い。
内容から察するにシングルマザーでいらっしゃるのだと思います。息子さんと娘さんと古賀さんの3人暮らし。お子さんたちからホロリと出てくる言葉が、なんとも愛らしく笑えて、それでいて新鮮で興味深く、古賀さんの受け取り方にもハッとします。
やわらかく癒されて、気付きも多い。
とても大好きな作品でした。
Posted by ブクログ
とても読みたいと思っていた本でした。
読めて嬉しいです♡
「ある5秒にぎゅっと注目して200字で書く。」
興味深い試みだと思いました。
その日の日記に、どの5秒を選んで書くかは、後々日記を見返した時に、その時の自分が何に興味を持っていたかを知ることができる大切な記録だと思います。
興味は日に日に変わります。そして、しばらくするとその興味が戻ってきたりします。
長い期間で見ると、興味の移り変わりが螺旋状に循環しているのに気付いたりします。不思議です。
きっと、忘れたくない何かが意識に浮かんだり沈んだりしてるのでしょう。自分のことが分かってきます。長生きはしてみるものですw
そこに環境の変化が加わります。
子どもが成長する、自分の職責が変わる、親が歳をとる。。。
人生は、5秒の積み重ねなのかもしれません。
5秒間を200字に引き伸ばして、気付きを書き留めてみませんか♡
〔作品紹介〕
習慣で、というよりも、好きで毎日、日記を書く。
書いているうちに“5秒"が面白いと思うようになった。一日のあらましをまとめるのではなく、ある5秒にぎゅっと注目する。200字かけてみっちり書く。
娘がまだ小学生だった頃、通っていた作文教室に提出する日記を書きあぐねていたときにこの方法を伝えたら、娘は、なるほどと、それからまだ小さかった手できゅっとにぎった鉛筆をノートに走らせ(娘は文字を書くのが、誰かに追いかけられるかのようにいつも速い)、靴下をはいた状態で玄関に立ち、サンダルと靴、どちらを履こうか悩んだことを書いた。いきなり瞬間の逡巡をとらえたから驚いた。
それで、SNSに「5秒のことを200字で」と共有して反響をいただいたのが2021年のことだ。いよいよ私も腕まくりして、あらためて5秒を見つめて書くようになった。
5秒のことを200字で、と言っても、それは厳密なものではけっしてなくって、例えみたいなものだ。だいたい5秒くらいのことを、だいたい200字くらいで、つまり、短い時間のことを意識して観察せんと、心構えをする。暮らしのなかにある、ささいなことにただ気がつきたい。その期待を作文に落とし込んだのが5秒日記だ。
何もないところに、何かある感じがずっとしていた。
(まえがき「5秒のことを200字で書く」より)
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『日記は1日のことをまるまる書こうとせずに5秒のことを200字かけて書くと良い』
そんなつぶやきから生まれた、「北欧、暮らしの道具店」の人気連載がついに書籍化!
「鳩サブレーは、はんぶんこが難しい。袋の上から慎重に慎重にふたつになるように割った。娘には別のお菓子があるから、学校から帰ってきた息子と私のふたりで分けた。どうも尾の側のほうが大きそうで、そちらを息子に渡す。私は少食のくせに意地汚く欲ばりで、でも、こういうときは躊躇なく大きなほうを子どもに渡すのだった。大きいほうを渡すときはいつも、山賊の親も子にはこうだろうと思う。」
「冷奴を生姜ではなくわさびで食べようと食卓に出したら、息子が白いご飯にわさびをのせて醤油をかけ、『海鮮丼の瞬間の味』と言って味わっており、私も真似した。海鮮丼そのものの味はしない。けれどたしかに、瞬間の味はする。」(本文より)
日常のささいな瞬間のきらめきがぎゅっと詰まった珠玉の日記エッセイです。
【著者】
古賀及子(こが・ちかこ)
1979年東京生まれ。エッセイスト。著書に『私は私に私が日記をつけていることを秘密にしている』(晶文社)、『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)、『好きな食べ物がみつからない』(ポプラ社)、『巣鴨のお寿司屋で、帰れと言われたことがある』(幻冬舎)、『気づいたこと、気づかないままのこと』(シカク出版)等がある。
Posted by ブクログ
『習慣で、というよりも、好きで毎日、日記を書く。書いているうちに5秒が面白いと思うようになった。一日のあらましをまとめるのではなく、ある5秒にぎゅっと注目する。200字かけてみっちり書く』―『5秒のことを200字で書く』
例えば、指先程の大きさの甘いメレンゲ菓子を一袋買い、全部食べるとしたら。それも子供用の小分けにされた小袋ではなく、お徳用の大きさとまでは言わないもののそれなりの大きさの袋に直に詰められた絞り袋から絞り出された形の白いメレンゲがどっさり入っている袋だったとしたら。そんなことを妄想しながら読む。
一つひとつの日記は、前書きにある通り、一日の内のたった五秒で感じたことを書いており、大概は、敢えて言えば他愛もない話でもあるので三十秒ほどで読み終わる。最初に口に放り込むメレンゲは普段から常食にするようなものでもないので、物珍しさも手伝ってそれなりに味わえる。口にした途端にしゅっと形は無くなりほんのりとした甘さだけが余韻として残る。悪くない。だが、それを次々に口に放り込んでいる内に、当然のことながら飽きては来る。
そもそもそんな風に読んでしまっていいものなのかという思いが頭の片隅を過[よ]ぎる。書いている方は一日いちにち丁寧に思いを綴っているのだし。しかしそう思いつつも手は勝手にメレンゲを口に放り込み頁を捲る。癖になっているのとは少し違う感覚ではあるけれど、次々と読み進める。そう言えば、ヤマシタトモコが「他人の日記が猛烈に読みたい」というようなことをどこかで言っていたな、などという余計な記憶が頭の中で蘇る。そんな風に読んでいる内に、メレンゲを食べ続けることに新しい趣きが生まれて来る。あわあわとした余韻は無くなり、もっとずっしりとした人の性[さが]、あるいは業[ごう]のようなものが舌に残る感覚の中から立ち上がる。
かと言って決して泣き笑いの人生があざとく語られている訳ではない。けれど一日の中の五秒間に浮かんだ思いにその人の人生観のようなものが凝縮されている、と言ったら大袈裟過ぎるだろうか。そんな風に三十秒足らずの読みの向こう側に風景が広がり始める。
『普段食べつけない黒糖のパンの味が、食べてもいないのに口の中で精密に再現できるのに驚く。スーパーの他の品々に目を転じると、ジャムも、ヨーグルトも、ハムも、チーズも、きゅうりも、バナナも、バニラアイスも、それなりに高解像度で味を口の中に組み上げることができるのに気づいた。「だいだい分かった」という言葉があるが、まさにこれだ』―『8/18(金)』
そんな感慨が湧いたとて、翻って自分の人生の、いや、一日の中に語るべき何かがあっただろうか、というような自省の念が促される訳でもない。そこもまた良い。ふらふらと思いが漂っている内にあっという間に袋は空になる。
Posted by ブクログ
僕の人生のバイブルになった富士日記との出逢いを作ってくれた大好きな古賀さんのエッセイ。日常の一瞬をこんなに鮮やかに表現できて、ユーモア溢れる古賀さんらしさ全快の最高に楽しいエッセイでした。古賀さん、最高!
Posted by ブクログ
とっても良かったです。大切に、少しずつ読みました。古賀さんの日記の、日々のささいなことを書くというのは、でもとても貴重で幸せで大切な瞬間なんだと毎回気付かされます。息子さんと娘さんと、アイス食べたこと。トリートメント詰め替えにボディーソープが入ったこと。息子さんや娘さんの何気ない一言、たとえば18歳の息子さんがお酒の味を知ってるような気がする、というようなことを言って、味わったことはないけど、知ってるような味という気分を自身は思い出せないけど、お酒を知らない気分、初めて知った気分、知りゆく気分を息子と味わえる、というようなことが随所に散りばめられて、子育ての良さを味わえるのが素敵です。
刊行も早く、2025年9月まであるのも魅力的。(時間差なく読める)
1番こころにのこったのは、子どもの私も、中学生の私も、高校生の私も、20代の私も、30代の私も、それなりの鮮度で自分の中に保存されていて、今なお世界を見ている、というところ。
Posted by ブクログ
古賀及子さんの新刊日記。
「こ」と入力したら、予測変換で「古賀及子」と表示される程には、古賀及子さんの作品を追いかけているので、新刊を迷わず読む。
最近は売れっ子になり、日記以外にも著作が出ているが、やはり日記が味わい深い。
特に息子さんと娘さんがのお話は面白い。日記感というか、生きている、生活している感じがまさに日記だ。
古賀及子さんの作品は日記でなくもと読む所存ではあるものの、出来れば日記をどんどん書いて欲しい。なんなら、古賀さんだけ1年が600日くらいあれば良いのに、と自分勝手に思う。
星は4つ。4.0とするが、星に意味はない。